夕庵にて

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ときどき写真と短歌を

西由比ヶ浜駅の神様

2020年12月20日 | 
『西由比ヶ浜駅の神様』  村瀬健著  メディアワークス文庫


鎌倉に春一番の吹いた日、一台の快速電車が脱線し多くの死傷者が出てしまう。事故から2か月ほどたったころ、嘆き哀しむ遺族たちは、ある噂を耳にする。事故現場の最寄駅である西由比ヶ浜駅に女性の幽霊がいて、彼女に頼むと、過去に戻って事故当日の電車に乗ることができるという。遺族の誰もが合いに行った。婚約者を亡くした女性が、父親を亡くした青年が、片思いの女性を亡くした少年が・・・・

今まで読んだ本の中でメディアワークス文庫発行のは、初めてなので興味があった。ドキュメンタリー風で全編に流れる背景が小説的ではない。事故をたんたんと語り、事実を確実に述べる感じで全体に流れる山場が少ないのを敢えて作者は避けたのかもしれない。事実に幽霊を登場させての意外性はあるが、いつも読み慣れている小説とはまた違った1冊であった。

午後から暇になったのでリンゴジャムを作った。甘いサンフジを使ったので砂糖は控えめ、レモンは大匙2杯で調整。今朝の食パンに塗ると粘りも充分でてなかなかの美味であった。


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