「幻坂」
2018年01月31日 | 本
作者:有栖川有栖 角川文庫 2017年度大阪ほんま本大賞受賞作品
大阪天王寺にある七坂、「清水坂」「愛染坂」「源聖寺坂」「口縄坂」「真言坂」「天神坂」「逢坂」七坂を舞台にそれぞれの人間模様を描くミステリーな短編集。
大阪生まれなのにこの坂の一つも確認できない。ただあのあたりと見当がつくくらい。
学校も天王寺からそんなに遠くなかったのに。ただ夕日ヶ丘のあたりには憧れていてさぞ夕日の沈むのが美しい丘なのだろうとその名前を漠然と考えていた。大阪で亡くなった松尾芭蕉の最期を怪談に昇華した「枯野」も興味深い。いつかふらりと行ってみたいと日ごろ思っていたところに、この本を目にして衝動買い,本を片手のそぞろ歩きがしてみたい。
夕日落つ源聖寺坂ですれちがうラケット手にした制服まぶし teto
私は、大阪の夕陽丘に生まれて、12歳までをそこで過ごしました。今はすっかり様変わりしましたが、50年以上も前の光景が甦ってきました。
chikoちゃんのブログはいつも私のお手本となるものばかりです。大阪の四天王寺界隈の7坂は何処から歩けばいいでしょう?
お手本と言われると照れてしまいますが、参考程度にご覧いただければ嬉しいです。
子供の頃は松屋町のお菓子屋さんの子や寺町の子の所に遊びに行くのに、愛染さんから大江神社の階段を下っていました。途中には今で言うホームレスの人がいたりして怪しげでした。上町台地の西面に沿って名前は知りませんが細い坂がいくつもあって清水寺では滝にうたれる白装束のおじさんがいらっしゃったのを覚えています。小学校の運動会は星光学院の運動場でやらせてもらっていて、ここから西を見下ろす風景
が好きでした。あの頃の記憶の中の街並みはもうないと思うと思い出の中で散歩をしたくなりました。
早速のお返事ありがとうございました。
まずは愛染さんをスタートにして暖かくなれば本を片手に歩いてみたいです。