始めに・・
ランニングコース沿い、港湾部の灰色の風景の中に、ポツンと一軒家のようにあった小さな干潟のような場所(以降「ポツンと干潟」と表記)で、アサリを採っていたおじさんに出会ってから始めた磯の生物観察的なこのブログですが・・・
特に知識がある訳でも無い一般人が、興味だけで突き進むモノで、正当性・客観性には乏しいことをご容赦ください。
(情報源は図書館・公開講座・ネット検索程度です)
正しい見識をお持ちの方から、ご指摘・ご指導等をコメント頂ける日が来ることを夢見て続けていきたいと思います(汗)
それでは今回は、3回目に撮影してきた写真から「ポツンと干潟」を(独断と偏見で・・)考察してみます。
< ポツンと干潟 ↓干潮時(潮位10cm)の全景 >
まずは概況篇です。
改めて写真を観察してみると、現場で感じた汚らしい雰囲気よりも生物が多い環境?のような気がします。
(アサリを食べるために採っていたおじさんがいるくらいですから・・)
(2回目の付着物が付いた牡蠣殻を持ち帰った時には、部屋に強烈な異臭が立ち込めたこともあったけど・・)
立地・・・・・(ネット情報から)埋め立てられて60年以上? という港湾内の船が接岸しない水深が浅い岸壁。
河川から淡水が直接流入しない場所(湾内では比較的塩分濃度等が安定している?)
日当たり・・・遮るもの無し。
風当り・・・・一般的な干潟と比べると、「風が当たらない」と言ってもいいくらい穏やかな場所。
底質・形状・・垂直のコンクリート護岸の切れ目?に捨石等を入れて傾斜上に造成されたまま放置されたような感じ?
メタンガスの海中からの湧き出しやヘドロらしきものは岸壁からは見られない。
広さ・・・・・未計測(感覚だけでは潮間帯部分だけで5m四方くらいか?)
(海側から岸方面)
水質・・透明度50cm程?(港湾内の一般的な感じ?)。色は茶色・褐色系に灰色の粉末をまぶしたような感じ?
( 上の2枚は似たような感じの少し離れた場所です)
貝殻・・マガキが90%超?、ナミマガシワ・イガイ系8%?、アサリもチラホラ(ツメタガイや穴をあけられたアサリは皆無)。
巻貝やカサガイも少ない。一つだけ見つけた系ではアカニシ・カラマツガイ?。
続いて生態系的な視点では・・・
一番多いモノ(生産者)は海水中のプランクトンしかないと思うものの・・プランクトンは未確認です。
底質表面の生物のエサとなりうるバイオフィルター層の形成も(そもそも泥質ではないけど・・) 弱い気がする。
小型のシギ類やニシキウズ系の巻貝が皆無。ボラの稚魚も見ない(これは気が付いていないだけかも?)。
海藻はアオサ(種不明)がチラホラ程度で、食べられている痕跡も不明(これが生産者として生態系を支えているとは考え難い)。
健康的な磯で多く見られるような海藻類や漂着藻類は皆無。
消費者では、名古屋港水族館のマイクロアクアリウム(名古屋港に沈めていた基盤に付着した生物のコーナー)で見たゴカイ等の不思議な生物が多いと想像するものの写真からの確認はできず。
肉眼で分かるのは懸濁物食系が大半。
岸壁の付着系では、一番多いのがマガキ、次にイガイ類(3-4種いるか?)、但し、この両者は大半が死んでいる。
(死因不明・カキの周りにはイボニシが多いことから、カキはイボニシに食べられているような気もする)
(イガイ類は小さなものも殆どが死んでいる・・・まさかエサ不足? )
次に目立つのがイボニシ・ムシロガイ。フジツボ(3-4種?)、タテジマイソギンチャク・ホンヤドカリ。
潮間帯の上部ではイシダタミやタマギビがチラホラ。
魚類・・水中は見えないものの、一斉に水面に飛び出す小魚の群れや、ルアーが引っかかっていること等から豊富な気がする。
鳥類・・カラス・イソヒヨドリ・アオサギ・ササゴイ等定着系と思われるモノも見ない。
観察時は季節的に渡り途中の一時的な立ち寄りと思われる小型のシギを数羽見ただけ。
他・・・ミズクラゲの漂着が少し。
総括・・雰囲気は悪い(汚い?)けど、汚濁に強い生物?等の密度は高い気がする。
日テレのDASHダッシュ海岸とは、結構違う気がする。
以上、今回もご覧いただき、ありがとうございました。
この先は、どのような視点で展開するのか、自分でもわかってませんが・・・
「何だこれは」が、「そうだったのか!」につながることを目指して、続けていきたいと思います。