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プライム1新宿ギャラリーショップ

プライム1スタジオの新宿ギャラリーショップ(新宿マルイアネックス7階)でジュラシックシリーズの展示をしているので行ってきました。

1階のゴジラストアでアンギラスなどにお金を使いそうになり、危ない危ない。今日はプライム1だ。





7階に着くと懐かしいジュラシックの世界があった。限定オリジナルグッズもあります。





コレクタブルは基本的に在庫があるそうです。あとは予算さえあれば。。映画のスピノも一応持っていたいなどと思い始めると、キリがない。



ひねくれ者なので人気のブルーではなく、エコー。チャーリーもデルタも大体ブルーグレイなのに対して、エコーは緑がかった絶妙の色合いが気に入った。
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コレケン



コレケン・イナカヤリKoleken inakayaliは、後期白亜紀マーストリヒティアン(La Colonia Formation)にアルゼンチンのチューブート州に生息した派生的なアベリサウルス類で、2024年に記載された。

コレケンのホロタイプ標本は、交連状態の頭蓋の骨(上顎骨、鼻骨、後眼窩骨、前頭骨、鱗状骨、頭頂骨)、環椎、関節した後方の8個の胴椎、完全な仙椎、8個の尾椎、ほとんど完全な腰帯と後肢の骨からなる。ナショジオの記事見出しでは「ほとんど腕のない肉食恐竜」とあるが、これはもちろん他のアベリサウルス類からの推定である。前肢は全く見つかっておらず、カルノタウルスと同じくらいなのか、さらに短いのかなどはわからない。

コレケンはブラキロストラのアベリサウルス類で、いくつかの形質の組み合わせにより他の獣脚類と区別される。上顎骨のParadental plate の内側がなめらかである;鼻骨の背面に並んだ孔が頭蓋の軸に対して斜めを向いている;後眼窩骨の前方突起に側壁がなく、そのため背腹の高さが前後の長さの1/2 より小さい;後眼窩骨の背側面に浅いくぼみがある;頭頂骨の背面が凹んでおり、取っ手状の突起knob-like projectionがない;胴椎の神経棘の前縁、背側縁、後縁に盛り上がった縁rimがある、などである。

上顎骨の腹側縁は、他のすべてのアベリサウルス類と同様にゆるやかにカーブしている。外側面には背腹方向を向いた、枝分かれした血管溝のパターンがある。この装飾パターンは上顎骨が知られているすべてのアベリサウルス類(アウカサウルス、カルノタウルス、マジュンガサウルス、スコルピオヴェナトル、スペクトロヴェナトル)にみられる。
 上顎骨の内側面は比較的なめらかで、わずかなテクスチャーしかなく孔も少ない。一方多くのアベリサウルス類では、この部分に背腹方向の稜(条線)を含む粗面がある。これらの稜や粗面がないことは、アベリサウルス類の中でコレケンの固有派生形質と考えられる。
 少なくとも12個の歯槽が保存されている。最後の歯槽は部分的に壊れているが、その小ささから恐らく最後の歯槽と思われる。そうすると上顎骨歯の数は12となり、これはカルノタウルスと同じである。アウカサウルスは14-15、エクリクシナトサウルスは16以上、マジュンガサウルスは17、スコルピオヴェナトルは16以上である。
 コレケンの上顎骨では歯槽の歯はすべて抜けているが、置換歯が保存されており、その形はアベリサウルス類に典型的な形態を示す。歯冠は中程度に側偏し、カーブした前縁とまっすぐな後縁をもち、前縁と後縁の両方に鋸歯がある。歯間板(ここでは歯槽と歯槽の間の隔壁をinterdental plate、歯槽の内側を覆う板をparadental plateと呼んでいる)はすべて癒合している。

鼻骨は左の前方部分と、右の後方部分が保存されている。鼻骨の後方部分はルゴプス、スペクトロヴェナトル、スコルピオヴェナトルと同様に全体に平坦である。また側方に粗い稜があるが、コレケンでは低い稜であり、上にあげた種類ほど高い稜ではない。コレケンの形状はまた、カルノタウルス、アウカサウルス、ルカルカン、マジュンガサウルスのような盛り上がった背側面とも異なる。後方部分の中央には大きな亜円形の孔がある。

脛骨の組織学的解析も行っており、成長停止線(LAGs)の間隔やはっきりしたEFS (external fundamental system) がみられないなどのことから、コレケンのホロタイプ標本は6歳以上で完全に成長してはいない。胴椎の神経弓椎体縫合の線が残っていることからは亜成体と考えられる。ただし吻部や眼窩の骨には粗面が発達していることから、ある程度の成熟は示している。完全に成熟していないが、ある程度成体に近づいた亜成体と推定された。
 論文の本文では特に全長の推定はしていないように見えるが、EDGE Science によるとホロタイプの推定全長は5 mということである。亜成体で5 mということは、仮に成体は6 m台とすればアウカサウルスやスコルピオヴェナトルと近い大きさとなる。

コレケンが亜成体ということから、同じLa Colonia Formationのカルノタウルスとの違いが気になる。コレケンとカルノタウルスの違いは成長段階の差ではないのだろうか。これについては、両者には大腿骨の小転子の位置、胴椎の神経棘の縁の形状、鼻骨、前頭骨、後眼窩骨の形などに多くの違いがあり、成長段階の違いでは説明できないといっている。
 例えば、コレケンの鼻骨は側面にごつごつした稜があり、正中は平らで円形の孔が並んでいる。一方カルノタウルスの鼻骨は一様に盛り上がった背側面をもち、稜はなく不規則な結節状の装飾がある。どちらも装飾がよく発達しており、コレケンの方がカルノタウルスより未成熟というものではない。
 コレケンの前頭骨にはカルノタウルスのような角がない。マジュンガサウルスの様々な標本では前頭骨の角に変異があるので、前頭骨の角は成長段階により変化する可能性はある。しかしコレケンとカルノタウルスの一連の解剖学的違いは、成長段階による差というよりも種類の違いによる可能性が高い。また角の有無が性的二型によるという例は、恐竜のような主竜類では知られておらず、主竜形類のシュリンガサウルスで知られるのみである。

系統解析の結果、アベリサウルス類はエオアベリサウルス、スペクトロヴェナトル、ルゴプスのようないくつかの基盤的な枝と、2つの大きなクレード、マジュンガサウリナエ(マジュンガサウルス亜科)とブラキロストラに分かれた。ブラキロストラは南米の進化したアベリサウルス類で、さらにそのうち白亜紀末の派生的なグループがフリレウサウリアである。コレケンはカルノタウルス、アウカサウルス、ニエブラとともにフリレウサウリアに含まれた。このグループは、前方の尾椎の横突起が強く上方を向く(>50°)などの形質で支持される。またコレケンは同じ地層のカルノタウルスと姉妹群になる場合もあり、その場合は上顎骨歯の数が12以下などの形質でまとめられた。ただし頭頂骨の取っ手状の突起が発達していない、paradental plateに条線がないなどの違いで、カルノタウルスとは離れた位置にくる場合もあった。

著者らは形質の違いと分岐年代の推定を組み合わせる解析方法で、ケラトサウリア全体の形態進化の速度を推定した。その結果ケラトサウリアの進化史で最も進化速度が速かったのはジュラ紀の初期進化の時期で、ジュラ紀前期から中期にノアサウルス類の基盤的な段階で大きな進化速度がみられた。これはエラフロサウルス亜科のリムサウルスやエラフロサウルスの特殊化と関連している。またジュラ紀のアベリサウルス類の起源の時期に高い進化速度がみられた。この時期にアベリサウルス科の形質が確立された。さらに前期白亜紀にブラキロストラが進化する段階で速い進化が起こった。このときに短く丈の高い頭骨、頭蓋の皮骨の装飾や前肢の縮小などが生じたと考えられる。

参考文献
Diego Pol, Mattia Antonio Baiano, David Černý, Fernando E. Novas, Ignacio A. Cerda, Michael Pittman (2024) A new abelisaurid dinosaur from the end Cretaceous of Patagonia and evolutionary rates among the Ceratosauria. Cladistics 40 (2024) 307–356. https://doi.org/10.1111/cla.12583
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