7月14日の日曜日は、朝からあいにくの雨模様の天気だったが、そんな中、篠山市の丹波竜化石工房「チータンの館」に、行ってきた。ここは、2007年に発見された丹波竜(タンバティタニス・アミキティアエ)の化石や、同じ笹山層群と呼ばれる、丹波地域固有の泥岩層の地層から出土した生物化石を陳列している小さな地方博物館である。館の外壁に、収まり切れない丹波竜の頭部と、尻尾が壁を突き破っている。迫力ある丹波竜の頭部のレプリカ。
チータンというのは、この丹波竜をゆるキャラ化したマスコットの名称であり、入館の時にいただいたパンフレットによると、地層・いのちの「ち」と、丹波の「たん」を、「-」でつないで名づけられたらしい。
ササヤマミロス・カワイイ このチータンの館で、丹波竜の化石の次に興味を引くのが、ササヤマミロス・カワイイという学名の、哺乳類の下あご化石であろう。約1億1200万年前の白亜紀前期に存在した、真獣類に属する哺乳類であった、ササヤマミロス・カワイイは、右下顎骨の化石で、ほぼ完全な形で発掘され、長さは約2.5cmある。ここから推測される全長は十数cm、体重は40gから50gのネズミ程度の大きさの動物と考えられる。学名後半の「カワイイ」は、「可愛い」ではなく、篠山市出身霊長類学者である、兵庫県立人と自然の博物館の名誉館長、河合雅雄氏に因んでいる。