小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

ブナのイボよ、さようなら

2010-11-19 | 犬&猫との暮らし

 まさか「レーザー手術」という選択肢があったとは、思いもよらなかった。
 そうだった、笹塚動物病院のホームページには「得意分野は半導体レーザー、炭酸ガスレーザー、内視鏡を利用した傷の小さな治療です」と書いてあったっけ。

 順番が来て待合室に入ると副院長先生が、局部麻酔によるレーザー手術ですぐにでも切除は可能であること。ただし、傷口は焼き切った形になるので(つまり縫い合わせていないので塞がりにくいということ)、舐めることによる悪化にどう対処するかといった話をしてくれた。

 そして、ブナのイボの場所ならレーザー手術で問題なかろうが、クリの場合は、どうしても圧のかかる場所(伏せをすると床に当たりやすいなど)であり、よく動かす関節部分なので、舐めることはなくても何かの拍子で傷口が擦り切れたりする可能性があるし、もし切除しても再びイボができないとも限らない場所だという。

 それは一般的なメスによる切除手術でも同じだろう。

 先生は、本人(本犬)が気にしていないようなら、万が一何かでちぎれそうになって出血したなどという場合を除いて、無理に切除しなくても、むしろそのままにしていた方が安全ではないかと思うというのだ。

 ということで、クリのイボの切除は、今回は見送ることにした。で、ブナのイボをどうするかということになった。
 傷口を舐めたことで、なかなか治らずに苦労したほかの犬の話を聞かされる。エリザベスカラーをさせればいいのだが、大型犬のそれがどれだけストレスになるか先生も分かっていて、できればそれをせずにすめばいいと思っているようなのだ。

 マニュアルどおりではないところがうれしい。

 レーザー手術は毛細血管もレーザーで焼き切るため、ほとんど出血もしないらしい。時間にして20分程度だと聞き、正直とても驚いた。

 ブナが傷口を舐めることを心配している先生方に、家に帰れば、色のない透明のエリザベスカラーもあるし、チューブタイプのカラーもあることを告げ、「もしブナが傷口を舐めるようならカラーをすることにしようと思う」と話すと、「飼い主さんがそれを納得しているなら……。帰宅まで小一時間なら、局部麻酔もまだ効いているでしょうから、帰るまでは大丈夫かな」と副院長先生がいい、ブナのイボの切除が決まった。

 美人先生が伏せをさせたブナにジャーキーを少しずつあげることで、ブナの気をそがせている間に、副院長先生がイボの周囲の毛をバリカンで剃り、麻酔薬を数カ所に注射した。その後、ブナは地下の治療室へ連れられて行った。

 20分くらいクリに散歩をさせて病院に戻ると、私たちを見つけたブナが診察室の中でしっぽを振っている。
 美人先生が「特に傷口を気にしている様子はないので大丈夫だと思いますが、念のためこれを。傷口に血がにじんだり、痛がって気にするようなら塗ってあげてください」と、皮膚用外用薬を渡してくれた。

 「あっ、そこにゴミがついていますよ」などど言われたブナのイボ。思いのほかあっけなく取り去られたブナのイボ。



 傷口はまだ少し腫れているけれど、帰りの車の中でもまったく気にする様子もなく、また帰宅後も、疲れたのか、ブナはずっと大人しく寝ている。
 

 ブナの処置料は5000円。レーザー手術じゃなければ、改めて手術の日程を決めて出直すことになるし、何日か後に抜糸にも行かなければならない。先生方は私が遠方から何度も通う手間も考えてくれていたようだった。

 ブナに負担もかからず、こんなにあっさり気になるイボが切除されて、本当にうれしい。クリのイボに関しても今後の方針が持てたし、心配事がなくなってホッとした。

 気持ちがほどけたせいで、毎年惑わされることもないのに、思わずボジョレー・ヌーヴォーのヴィラージュというヤツを買ってしまった。今夜はワインで乾杯だ。って、いい思いするのは私だけ、ですね。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2頭のイボの相談に

2010-11-19 | 犬&猫との暮らし

 先週も今週も、週のうち3~4日は取材に出ていて、今朝やっと月刊広報誌が校了とあいなり、今日は気になっていたブナとクリのイボの診察とクリのワクチン接種のために、笹塚動物病院に向かった。

 病院の一番近くにあったコインパーキングがつぶれていたため、ほかのパーキングの位置を看護師さんに聞いて付近をぐるぐると回り、住宅地の中のちょっと停めにくいパーキングに空きがあったので、何とか押しこんだ。

 院内をのぞくとかなり混み合っており、ただでさえ狭い待合室は満杯状態。仕方なく外のベンチで待つことに。
 2頭を路上に座らせ、真夏でも真冬でも外での待つのは厳しいなあとぼんやり思っていると、見るからに高齢犬と分かるパピヨンを抱いたおじいさんが、待合室から出てきた。

 「ほら、大きなワンちゃんだねえ」と、自分のパピヨンに向かって言っている。パピヨンの目はもうかなり白くなっていた。
 「今日はどうしたの?(とパピヨンに向かって) この子は何歳ですか」
 「15歳です。ほかの病院で『もう死ぬしかない』と言われてしまって。でも、ここで診てもらったら生き返った」
 と、その飼い主さんはうれしそうに言うのだった。

 「そうですか。よかったですねえ。ここの先生方は熱心に診てくれますものね。だから私も、遠方から来ているんですよ」と言うと、「そう、みんな優しいし、本当に救われます」と飼い主さん。

 そうなの、本当に笹塚動物病院の先生や看護師さんたちは、みんな優しいし、いつも真摯に向き合ってくれる。「救われる」といった飼い主さんの気持ち、すごくよく分かる。

 まだ待合室にほかの犬猫がいたので、若い美人の先生がブナ、クリの状態を外に見に来てくれた。
 ブナのイボもクリのイボも、この半年で大きくなっている。クリのイボは自分で舐めることはできないけれど、ブナのイボは口が届くところにあるので、ときどき気にして舐めている。食いちぎったら(そんなこたぁないだろうけど)困るなあと思う。

 
ブナの右臀部横のイボ         クリの左前肢肘にあるイボ

 もし切除するとなると全身麻酔だろうか。全身麻酔の場合、和光の病院ではまず血液検査をして、全身麻酔がかけられる状態かどうかを調べるという手順を取る。4~5日後の血液検査の結果を見て、それから手術日の打ち合わせである。
 ささづか動物病院で局部麻酔による切除をするにしても、縫い合わせなくてはいけないから、手術の日取りを決めて、また改めて来ることになるだろうなと端から考えていた。

 先生は私の話を聞きながらブナとクリのイボを観察すると、また治療の方法を相談しに中に入って行ったのだった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする