小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

カヤと最後のドライブ

2018-06-21 | 犬&猫との暮らし
6月19日朝9時過ぎ、妹が仕事に出る前に立ち寄って、
見舞ってくれた時、カヤは急に茶色い液体を嘔吐した。

朝、少し「ペットスエット」というサポート飲料を飲んだのだけど、
本当はもう、いらなかったのかもしれないなあ。

それから30分くらい経った頃、カヤは逝った。
とうとうカヤの意識も去っていったのだった。

変な言い方だけど、本当にもう体は屍のようで、
死んでいるような状態だったのだもの。
クンクン鳴くときだけ見開いたけど、目には生気がなく、
首だけじゃなく、あらゆるところに力がなくて、
ぶらん、ぶらんしていた。

意識だけが生きていた感じだった。
意識だけが、家庭犬の最後を味わっていたという感じだった。

悪徳ブリーダーの犬舎で、手厚い看護もなく、
見放されたかのように逝くのではなく、
飼い主を心配させながら、家庭犬として旅立ったカヤ。
それだけは、よかったと思う。

ペットの犬というのは、そうして逝くものなんだよ、カヤ。
固有の名前を呼ばれて、抱きしめられて、
惜しまれて、惜しまれて、惜しまれて……。

カヤ、お前が命を削って産んだ子犬たちも、
可愛がられて、そうして天寿をまっとうできていたら、いいね。

息を引き取ると、再び大量に茶色い液体を吐いたので慌てた。
一生懸命ふき取って、洗って、乾かして、
全身をとかしてあげたら、とってもきれいになった。



ただちょっと足を動かしたら、どちらの足か分からないけど、
ポキッと音がした。骨を折ってしまった?

それもそのはず、火葬が終わったカヤの骨といったら、
スカスカで少なくて、とても中型犬の骨量とは思えなかった。
焼き場の人が「骨粗鬆症だったのですか」と言ったくらい。

骨壺に記入する歳を聞かれたので、迷いながら「13歳」と答えた。
骨を見て、やはりそう答えて、よかったのだと思った。

さらに「ずい分薬を飲んでいたのでしょうか」と聞かれた。
投薬が長い子の骨は、赤みを帯びた箇所が多いそうだ。
カヤの骨も錆色の部分が目立っていた。

6月20日、雨の中、後部座席に横たわって、
カヤは最後のドライブへ。

  
             最後のドライブにカヤが持参したもの

破けては縫い合わせて、何度も洗って色あせてしまったけれど、
カヤが手放さなかった、たったひとつの大好きなおもちゃ、ピヨちゃん人形と
庭で咲いていたバラやアジサイを混ぜた花束、
おやつやスヌードも、棺に入れてあげた。

最後のドライブ、
帰りには軽い骨になって白い陶器に収まって、
初めて助手席に座ったね。

5年前の今日、カヤは保護団体の人に抱かれて、うちにやってきた。
5年間、本当にありがとう。
闘病が長くて辛かったね。よく頑張ってくれたよ。

ああ、もう、手持ち無沙汰になってしまって、脱力感が半端ない。
コメント (5)
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苦しかったのか、クンクン鳴いた

2018-06-21 | 犬&猫との暮らし
大阪の地震で被害に遭われた方々には、心からお見舞い申し上げます。

さて、カヤは6月16日の夕方から、
ときどきク~ンク~ンと鳴くようになった。
そのたびに痛いか、苦しいのかと気を揉みながら
さすってあげることしかできない。

さすってあげると鳴きやむので、苦しいのと同時に、
心細くて、不安だったんだろうな。
「ここにいるよぉ」と言いながら、さすり、気を送り続けた。

6月17日になると、自力で寝返りも打てなくなった。
体位を変えてやる際に驚いたのは、
首の座っていない赤ん坊のように、頭も自力で支えられずに、
ぐにゃん、ぐにゃんになってしまっていたことだ。

それでも、栄養サポート飲料や流動食を
シリンジや吸い口で飲ませてやると口にする。

   

不思議なことに、こんな食べなれないものを口にしても
いっさい下痢にはならなかった。

あんなにポタポタ尿漏れしていたのに、これまた不思議なことに
寝た切りになったら、尿漏れもなし。

水分をとらせているのに1日以上オシッコをしないので、
圧迫排尿をと思ったけれど、
腫瘍で大きく張ったお腹を押すのは怖くて、
さする程度しかできない。
それじゃあ、意味ないよねえ。

心配していたけれど、17日の夜には
オムツにたくさんのオシッコをした。

クンクン鳴くことが増えたのだけど、やせ細って体はもう屍のよう。
18日、カヤは鳴きながら、まったく機能していない濁った目から
きれいな涙を流したのが切なくて、
拭いてあげながら、抱きしめて嗚咽した。
コメント (2)
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