小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

せっかく悪い歯を抜いたので

2022-08-12 | 犬&猫との暮らし
友人のハルコさんは今でも週2回、カヤがいた保護シェルターで
早朝からエサやりやケージの掃除のボランティアをしている。

だから、多くの犬種やさまざまな疾患、
障害のある犬猫と接する機会があって、
まさに「小説より奇なり」のいろいろな話を聞かせてくれる。

劣悪な環境のブリーダーや多頭崩壊の現場からレスキューされ、
身体を清潔にしてもらって、十分なエサをもらい、
安心して眠れる居場所を与えてもらった翌日に
死んでしまう子が、時々いるのだという。

犬に限らず、猫に限らず、せっかくレスキューされたのに、
翌日に逝ってしまうなんて……。
ボランティアさんたちは「ホッとしちゃったんだね」と、
話しているんだそうだけど、私もそんな気がする。

これまでが苛酷だったから、そんな環境から解放されて、
あまりにホッとして、気が抜けてしまったというか、
ホッとしすぎて、魂をつなぎ留めておけなかったんだね、きっと。

飼育環境の悪い元いた場所なら、
死んだら、ゴミのように処分されるだけかもしれないけど、
シェルターでは、ボランティアさんたちが
花を手向けたり、おやつを持たせてくれたり、手厚く葬ってくれる。
終焉の地がシェルターでよかったよ。

そうかと思えば、庭のあるセレブなお宅にもらわれていったのに、
半年も経たずに、逸走して交通事故で落命してしまったり、
「せっかくレスキューされたのに」と、ため息混じりに語る
悲しい案件はいくつもあるらしい。

そう、この「せっかく」話が出たのは、
私が、風太は「せっかく悪い歯をすべて取り除いたのに」
と、嘆いたからだった。

せっかく悪い歯がなくなったので、固いものは食べられないけれど、
風太にはせいぜい、腫瘍を痛めつけてやれるような
力がつく美味しいものを、たんと食べさせてあげようっと。


妹が差し入れてくれた、たくさんのチュール
コメント
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