小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

有意義だったグリーフケア講座

2014-07-05 | つぶやき
 7月3日で上智大学グリーフケア研究所主催の春期グリーフケア講座全10回の講義が終わった。多彩な講師陣で、講義を聞かなかったら出会わなかった書籍ともたくさん出会え、とても勉強になった。

 上智大学哲学科の大橋容一郎教授の講義では、難解なキルケゴールの文章と久々に再開して頭を抱え、京都大学こころの未来研究所の鎌田東二教授の、鎮魂の書としての『古事記』の解説や神と仏の原理的差異についての説明は目からウロコだった。
 鎌田先生は神道ソングライターとしても活動しており、それだけでも実にユニークだと思ったのに、講義の最後に石笛や横笛、ほら貝まで吹いてくれたのにはびっくりした。

 聖路加国際病院の小児科医として、子どものがん治療に長く携わってきた細谷亮太先生の、子どもの死とその尊厳にまつわるお話には胸を打たれ、『上を向いて歩こう』の作詞者であり、早稲田大学名誉教授である木村利人先生からは、日本で生まれた新しい学問「バイオエシックス(生命倫理)」について教わった。

 木村先生が言った「私たちは苦しみや悲しみを乗り越えて、この世の中で生きていくことを『許されている』のです」という言葉が心に残った。そう、私たちは生きていくことを許されているのだね。

 そして、最終日の講師は細川佳代子さんだった。細川護煕元首相の奥様といえば知っている人も多いかもしれないけれど、私はすぐにはピンとこなかった。

 けれど、知的障がいを持つ人たちのためのオリンピック「スペシャルオリンピックス」を日本で開催するために奔走してきたその熱意には並々ならぬものがあり、23年にわたる活動の中で体験した数々のエピソードにみな時間を忘れて聞き入っていた。

 現在でも細川さんは「障がいのある人も含め、すべての人がその人らしく暮らせる社会」の実現を目指して、さまざまな活動やイベントを行っているそうで、写真はそのパンフ。「興味のある方はぜひ“NPO法人ゆうきのつばさ”のホームページをのぞいてください」とのことだった。


 勇気の翼かぁ……。とりあえず「これ!」と思ったら、一歩踏み出すことは大事かな。この講座にも参加して本当によかったと思えるもの。

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