立春大吉、第一弾。いよいよ2016年全日本吹奏楽コンクールの課題曲が届き、土曜日の夜に楽譜のアナリーゼ読み込みサークルで勉強会をした後の本日、東部中学校さんと合同で初見合奏で4曲とも演奏してみました。
1 マーチ・スカイブルー・ドリーム(矢藤 学) 第26回朝日作曲賞受賞作品
まずタイトルの英訳がMarch Sky Blue Dreamということで、『行進 空 青い夢』かと思いましたが、March Sky-blue Dreamなら、行進曲「空色の夢」ということですね。マーチ エイプリル メイは3月4月5月なのか、どうかは今もわかりません。(笑)
小編成用ということですが、スコアの1ページ目から、すぐに思うのが、音数が多い!という印象です。実際に合奏をしてみても、大きな安定したスタートができそうで、今年の中学では人気の曲となるでしょう。コンクールで演奏する場合、トランペットの音が低くてサックスに助けてもらう形になるかという点と、同じ音域でホルンがウルトラマングリッサンドを担当しますが、聞こえさせるにはバランスの工夫が要りそうです。スネアドラムはファンファーレのリズムと木管高音群の合いの手のリズムの両方をやりますから、他の場所もそうですが、これは誰と同じ(独立している時もあります)なんだろう?ということをしっかり意識して演奏することで曲と調和した演奏ができると思います。
Fdurからスタートし、TSDTで第一マーチに入ります。メロディーは雲の上をピョンピョンと弾む感じで可愛らしいですね。軽やかに演奏を心掛けますがサックスの音が高いのでクラリネットとのバランスのとり方でバンドの個性が出るかもしれません。2小節目のFの音を抜いてしまうとフレーズが終止します。メロディーの歌い方も演奏者によってさまざまかもしれません。Bから対旋律が入ります。四小節目のバスのcisがトラップで、やはり引っかかってつまずいて(笑)いました。
メロディが変化してCの第2マーチへ入ります。ここのスネアドラムは、木管の刻み(C7・F・D7・g)と違うので注意して演奏するように指示しました。リムショットもあるので音色の工夫も演奏者は考えるとよいでしょう。ホルン・サックスは和音というより、対旋律的に響かせ、4小節を歌う感じで演奏するようアドバイスしてみました。25小節目のメロディは大変美しいです。ユーフォニウム対旋律、伴奏のa-mollと調和するのが難しいです。
トリオに入ります。最近の課題曲のマーチの特徴とでもいいましょうか、トリオに前奏があります。ここはなかなか合奏的には難しく、バランス、とりわけホルンセクションの実力が重要になるかと思います。また、1番トランペットは音が高いのできれいに軽く演奏するのはよく練習されるとよいかと思います。トランペットパートもかなりの練習が必要な個所だと思います。
トリオの本題に入ります。伴奏形は『パフ』が歌えます。歌ってみてください。旋律は『ポニーテールとシュシュ』のように、キャッチ-なメロディーで、中高生に人気が出るでしょう。みんなで歌詞を付けて歌えば、よりこの曲が親しめると思います。
フルート・グロッケンの合いの手がタイミング、伴奏にちょうどフィットするのが難しいようでした。また、dolceという指示の解釈を「かわいらしく」くらいまで拡大してみました。対旋律が入って、53小節目のかなり後ろの頂点が来る長いフレーズが終わると思いきや、もう一言、伴奏メンバーに付け加えられます。初見では「おっとっと」となりました(笑)
相棒の「最後にもう一つ…」というよりは、彼女を家まで送った後、車を走らせ、「あ♡い♡し♡て♡る」と5回テールランプを点滅させる年代です(。´・ω・)?
そして新しいのがF。なんとユーフォニウムとテナーサックスがお休みの間にトランペットセクションのサンバです。僕がスネアドラムを演奏していたら、自分もブラシで参加したくなるほどの楽しいリズムです。トロンボーンのハーモニーはバスラインも含めた和声(特に3小節目)を心掛けたい、美しい場面です。63小節3・4拍目の「ほろ苦い響き」を出したいですね。メロディの2拍3連もどの程度歌うのか、演奏者の自発性と合奏の調和がバンドによって違いがみられるかもしれません。
Gはブリッジです。キラキラした響きで下属調へ進んでいきます。前日に五度圏の勉強をしたばかりなのですが、子どもたちには、一度説明してあげたい場所です。スタートのホルンの音が低いことと、金管楽器の運指が普段使わない「23」なので、トリガーの抜き差し調整も含めた音程、響き(音抜け)、音域によるバラつきなど、よく練習しなければいけない箇所です。サックスも音程がバラつく運指ですね。木管高音もトリルの運指を全員チェックする必要がありました。いずれにしても聞かせどころであるこのブリッジをしっかり決めて、この曲のK点を超えていきたいと思います。
そしてグランドマーチに入ります。指示はanimato、語源はアニマルと昨日教えてもらいました。生き生きと活動的にということですが、速くなりすぎないように、節度をもったアニマートを考えました。トリオのキャッチ-なメロディーは、オクターブ上がった今度は元気な歌になります。2拍3連が前と違うので、ご注意です。
この曲の新しいところとして、今までの経験では、ここで「デン、デデン!」と終わるのですが、トランペットのソロになります。優秀なトランペット奏者のいるバンドにとっては最高の見せ場になるに違いありません。今年も全国各地でスターが誕生するでしょう。ソロでGrandiosoですから、一人で演奏するというより、舞台全員の力を集めた気持ちのこもった堂々としたソロを期待しています。チューバからトロンボーンまでのソシレファが美しく決まってトランペットを引き立たせることができたら最高ですね。
昨年は課題曲1が演奏されることが少なかったのですが、冒頭にも書きましたが、今回は多くの団体が演奏することと思います。バンドの個性がよく出る演奏になると思いますから今から楽しみです。マーチですが、楽譜の曲目解説にも書いてある通り、Giocoso、Cantabile、Brillante、Animato、Grandiosoと発想記号で構成されていますが、それらの表現にとらわれすぎると、テンポを維持することが難しく不安定な演奏になる可能性があると思いました。ベースラインとバッテリー(打楽器)の安定した、ビルシュタインを履いたスバル4WS(なんのこっちゃ?)に負けない足回りの上を、旋律、対旋律が自由に歌う素敵な演奏になるよう心掛け、『雲一つない青空のような澄み切った夢』を中高生(もちろん大人も)と一緒に見たいと思います。
4曲書こうと思いましたが、疲れたので2は明日。。。
1 マーチ・スカイブルー・ドリーム(矢藤 学) 第26回朝日作曲賞受賞作品
まずタイトルの英訳がMarch Sky Blue Dreamということで、『行進 空 青い夢』かと思いましたが、March Sky-blue Dreamなら、行進曲「空色の夢」ということですね。マーチ エイプリル メイは3月4月5月なのか、どうかは今もわかりません。(笑)
小編成用ということですが、スコアの1ページ目から、すぐに思うのが、音数が多い!という印象です。実際に合奏をしてみても、大きな安定したスタートができそうで、今年の中学では人気の曲となるでしょう。コンクールで演奏する場合、トランペットの音が低くてサックスに助けてもらう形になるかという点と、同じ音域でホルンがウルトラマングリッサンドを担当しますが、聞こえさせるにはバランスの工夫が要りそうです。スネアドラムはファンファーレのリズムと木管高音群の合いの手のリズムの両方をやりますから、他の場所もそうですが、これは誰と同じ(独立している時もあります)なんだろう?ということをしっかり意識して演奏することで曲と調和した演奏ができると思います。
Fdurからスタートし、TSDTで第一マーチに入ります。メロディーは雲の上をピョンピョンと弾む感じで可愛らしいですね。軽やかに演奏を心掛けますがサックスの音が高いのでクラリネットとのバランスのとり方でバンドの個性が出るかもしれません。2小節目のFの音を抜いてしまうとフレーズが終止します。メロディーの歌い方も演奏者によってさまざまかもしれません。Bから対旋律が入ります。四小節目のバスのcisがトラップで、やはり引っかかってつまずいて(笑)いました。
メロディが変化してCの第2マーチへ入ります。ここのスネアドラムは、木管の刻み(C7・F・D7・g)と違うので注意して演奏するように指示しました。リムショットもあるので音色の工夫も演奏者は考えるとよいでしょう。ホルン・サックスは和音というより、対旋律的に響かせ、4小節を歌う感じで演奏するようアドバイスしてみました。25小節目のメロディは大変美しいです。ユーフォニウム対旋律、伴奏のa-mollと調和するのが難しいです。
トリオに入ります。最近の課題曲のマーチの特徴とでもいいましょうか、トリオに前奏があります。ここはなかなか合奏的には難しく、バランス、とりわけホルンセクションの実力が重要になるかと思います。また、1番トランペットは音が高いのできれいに軽く演奏するのはよく練習されるとよいかと思います。トランペットパートもかなりの練習が必要な個所だと思います。
トリオの本題に入ります。伴奏形は『パフ』が歌えます。歌ってみてください。旋律は『ポニーテールとシュシュ』のように、キャッチ-なメロディーで、中高生に人気が出るでしょう。みんなで歌詞を付けて歌えば、よりこの曲が親しめると思います。
フルート・グロッケンの合いの手がタイミング、伴奏にちょうどフィットするのが難しいようでした。また、dolceという指示の解釈を「かわいらしく」くらいまで拡大してみました。対旋律が入って、53小節目のかなり後ろの頂点が来る長いフレーズが終わると思いきや、もう一言、伴奏メンバーに付け加えられます。初見では「おっとっと」となりました(笑)
相棒の「最後にもう一つ…」というよりは、彼女を家まで送った後、車を走らせ、「あ♡い♡し♡て♡る」と5回テールランプを点滅させる年代です(。´・ω・)?
そして新しいのがF。なんとユーフォニウムとテナーサックスがお休みの間にトランペットセクションのサンバです。僕がスネアドラムを演奏していたら、自分もブラシで参加したくなるほどの楽しいリズムです。トロンボーンのハーモニーはバスラインも含めた和声(特に3小節目)を心掛けたい、美しい場面です。63小節3・4拍目の「ほろ苦い響き」を出したいですね。メロディの2拍3連もどの程度歌うのか、演奏者の自発性と合奏の調和がバンドによって違いがみられるかもしれません。
Gはブリッジです。キラキラした響きで下属調へ進んでいきます。前日に五度圏の勉強をしたばかりなのですが、子どもたちには、一度説明してあげたい場所です。スタートのホルンの音が低いことと、金管楽器の運指が普段使わない「23」なので、トリガーの抜き差し調整も含めた音程、響き(音抜け)、音域によるバラつきなど、よく練習しなければいけない箇所です。サックスも音程がバラつく運指ですね。木管高音もトリルの運指を全員チェックする必要がありました。いずれにしても聞かせどころであるこのブリッジをしっかり決めて、この曲のK点を超えていきたいと思います。
そしてグランドマーチに入ります。指示はanimato、語源はアニマルと昨日教えてもらいました。生き生きと活動的にということですが、速くなりすぎないように、節度をもったアニマートを考えました。トリオのキャッチ-なメロディーは、オクターブ上がった今度は元気な歌になります。2拍3連が前と違うので、ご注意です。
この曲の新しいところとして、今までの経験では、ここで「デン、デデン!」と終わるのですが、トランペットのソロになります。優秀なトランペット奏者のいるバンドにとっては最高の見せ場になるに違いありません。今年も全国各地でスターが誕生するでしょう。ソロでGrandiosoですから、一人で演奏するというより、舞台全員の力を集めた気持ちのこもった堂々としたソロを期待しています。チューバからトロンボーンまでのソシレファが美しく決まってトランペットを引き立たせることができたら最高ですね。
昨年は課題曲1が演奏されることが少なかったのですが、冒頭にも書きましたが、今回は多くの団体が演奏することと思います。バンドの個性がよく出る演奏になると思いますから今から楽しみです。マーチですが、楽譜の曲目解説にも書いてある通り、Giocoso、Cantabile、Brillante、Animato、Grandiosoと発想記号で構成されていますが、それらの表現にとらわれすぎると、テンポを維持することが難しく不安定な演奏になる可能性があると思いました。ベースラインとバッテリー(打楽器)の安定した、ビルシュタインを履いたスバル4WS(なんのこっちゃ?)に負けない足回りの上を、旋律、対旋律が自由に歌う素敵な演奏になるよう心掛け、『雲一つない青空のような澄み切った夢』を中高生(もちろん大人も)と一緒に見たいと思います。
4曲書こうと思いましたが、疲れたので2は明日。。。