赤い水性の部屋

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The legendary tale of a brave heart   その2

2016年02月10日 | Weblog
 前回の続きです。Lに入ります。前奏が一回少ないです。勇者は急いでいますね(笑)木管高音の合いの手とクラリネット、テナーサックスの対旋律が入りますが、Eと同じ感じです。コピペでしょうか?

 MもほぼFと同じです。サックス群を中心にハーモニーだったパートは上行の対旋律となっています。オーボエ、気持ち的に忙しいですね。Es管と1stクラリネット、こちらはオクターブ上がっています。対旋律と同じ音域を避けたのでしょう。八分音符、そして三連符です。これがどのような効果が出るのか、中学生にとっては一回の初見合奏ではその演奏効果が見えるほどしっかりと吹くことができませんでした。この曲を練習された団体の方、様子を教えてください。

 Nで転調です。L以降の再現部から同じ構成でOとなります。前回記述した「難しいH」をさらに拡大してあります。いつも思うのですが、前までのフォルティシモからのpiuフォルテ、どっちが強いのでしょうか。こういう疑問に対して、自分たちの団体なりの答えを持って演奏することが大切だと思います。恐らく戦闘シーンのこの場面、敵を倒してレベルアップ!Pの前で少しaccel.ですが、4連符に3連符の打楽器ではアンサンブルの調和が難しいですね。木管群が6連符なら、打楽器もスポッとリズムがハマって気持ちいいのですが(これも経験的な意見です)

 PはSoar!という指示。楽語ではありません、舞い上がるという英単語ですので、英和辞典を調べないと載っていないと思います。ずっとちょい悪だったメインテーマもここではハ長調の堂々たる歌になります。ワンフォルテなので、オーバーブローに気を付け、イイ音で演奏を心掛けたい場所です。124小節あたりからサックスも加わり、音楽は最高潮!感動のクライマックス~!と思うのですが、思ったようないいサウンドが得られませんでした。演奏者に問題があるとは思うのですが、同じ音域と2度の音の密集などがあちこちで見られるために、よく響かないのだと思います。

 Qがフォルティシモですから、Pからのダイナミクスの演奏計画は綿密に立てないと、後半になってしりすぼみの、欲求不満の音楽になってしまう可能性があります。

 そしてR、再びエロイカメンテ。フォルティシモの後のpiuフォルテです。テンポ指定はあえて書かないと、スコアの指示にありました。ゆっくりと堂々と終わるもよし、一気に駆け抜けるようにグングン加速するもよし。転調とはいえ、臨時記号が多いのでおさらいに時間がかかるのがナンテンのど飴。C-durがもう一つ先に行ってDes-durで終わります。

 悪を倒した勇者は英雄となって、その後、その国の王となり、この英雄は伝説としていつまでも語り継がれるのでしょう。タイトルがlegendary tale(伝説的な物語)になっています。
 ところで、虹の国と氷の国は統一されたのでしょうか?統一ということは、どちらかがどちらかに組する、つまり、占領されるわけですが・・・そして王が、また権力におぼれ、悪魔に魂を奪われ、邪悪な竜王となり、また新たな勇者が立ち上がる・・・というスパイラルにならないことを願いつつ・・・反政府ゲリラも彼らからすれば主義主張があって、同じような理屈で活動しているのではないだろうか・・・

 この曲は課題曲にしては演奏時間も長く、編成も大きくスケールの大きい音楽となっています。各パート倍管で、多ければ多いほどいいように感じますので、高校生以上の大人数での演奏が向いているように思います。特にクラリネット、フルートにはたくさんの人員が配置できることが条件となりそうです。