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日本陸軍重爆隊を読む

2015-10-28 07:04:57 | 日記
 日本陸軍重爆隊という本を読み終えたところです。航空部隊というと真珠湾攻撃、マレー沖海戦、ミッドウェー海戦、ラバウル航空隊と海軍の航空部隊に焦点が当たってしまいます。陸軍だと加藤隼戦闘隊ぐらいしか思い浮かびません。戦闘機の部隊ですらその程度なのですから、陸軍の重爆がどうしていたかなんてよくわからないというか、そもそも本も読んだ記憶がほとんどないですな。

 しかし、海軍にしてもマレー沖海戦でプリンス・オブ・ウェールズとレパルスを中攻の部隊が撃沈したところまでは華々しかったのですが、ソロモンでの戦いでは一式陸攻もすぐ火がつくので、一式ライターと言われるくらいで苦戦をしいられましたことぐらいしか知りません。陸軍の重爆部隊だとなおさらわからないですね。

 陸軍の航空部隊がが主体となっていたビルマは重要な戦域ですが、裏街道的な感じがしますしインパール作戦で悪いイメージがついてまわるので、航空部隊もパッとしない印象ですね。ニューギニアも同様です。どちらも相当頑張ってはいたのですが、物量に負けたということになりますか。

 この本では、陸軍の重爆隊の最初のスタートから日中戦争から太平洋戦争にかけての部隊の行動が書かれています。爆撃に出撃して敵戦闘機に撃墜されたりしたことを詳しく書かれているので、なんだかやられっぱなしの印象が残ります。

 陸軍の仮想敵国はソ連だったので、重爆も地上部隊を支援する戦術的な爆撃部隊として装備していたので、航続距離も短いですし爆弾の搭載量もせいぜい1トンです。大戦末期に傑作重爆として登場した四式重爆飛龍にもこの影響が残っていたわけで、陸軍の考え方はなかなか変わらなかったことがわかります。この辺の事情などが詳しく書かれていたら良かったなあと思うのですが、余り触れられてしなかったのが残念です。

 あとは、陸軍の航空部隊全体に言えることですが、上級の指揮官が航空の専門家ではない場合が多いので、その悪影響などについてももっと触れてほしかったなあと感じているところです。

 しかし、陸軍の重爆について知ることのできる本というとほとんどみあたらないので、貴重な本だとも感じました。