どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

スタア誕生。

2007-08-19 | 東海公営の話
鮮烈。
驚嘆に値する最後の1ハロン。
大井の「黒潮盃」で見せたマルヨフェニックスの強さは、まさに新たなスター誕生を予感させるに十分なインパクトがありました。
人々を魅了するスターは、見ている者全てにまず深い印象を刻み込む。
それは突然に。
そして強烈に。
マルヨフェニックス。
東海公営ではもちろん、その強さは周知の事実。
そして全国にあっても、彼の名は初めて聞く名前ではないはず。
それでもこのレースのマルヨフェニックスには、改めて人々の心を惹きつける何かがありました。
結果だけではない、華のある勝ちっぷり。
一瞬にして、1馬身2馬身3馬身・・・と離れていく後続馬。
ノーマーク、恵まれた展開、は、否定できない事実であっても、それでもさらに否定しようもない彼の潜在能力の高さは、誰も心にも深く印象付けられたことでしょう。
ゴール板を過ぎて、雄叫びをあげながら握り絞められる尾島徹騎手の手。
”どうだ!見たか!”と言わんばかり。
それはまさに、新たなる地方競馬のスター誕生の瞬間でした。


”こんな馬ではない・・・”
春先に苦しんだ馬と、そのパートナーの騎手。
思えば、どんなにフェニックスの調子の悪いときにでも、尾島徹騎手は彼の背中を選びました。
それはたぶん、彼にはマルヨフェニックスにこんな日が来ることを予感させるものがきっとあったに違いありません。
PCのリプレイ画像にはありませんでしたが、生中継のモニターからは彼のゴールした瞬間の正面からの歓喜の表情が大きく映し出されていました。
この日は、馬だけではなく尾島徹という騎手にとってもスターへの階段の第一歩であったのかも知れません。
体中で表現される歓喜。
伝わってくる心の熱さ。
あの熱さが、見ている人々をさらに魅了するスパイスであったことは、まず間違いのないところでしょう。
スタア誕生。
もっと大きく、もっと遠くへ。
マルヨフェニックス。
そして、尾島徹。
笠松の星、東海の星から、全国区へ。
次は、さらなる高みへ挑戦は続く・・・・・。




一方では、いまや名古屋の星、キングスゾーン。
ついに悲願成就なる!
毎度、心を掴んで離さないその個性的なレースぶり。
彼は、どんな時も後続を離して勝つことはありません。
それが彼の強さ。そして脆さ。
悔しい交流重賞2着3着を繰り返した後の悲願成就に、今回は関係者誰もが喜びを爆発させました。
恵まれた顔ぶれ、有利な枠順、は、否定できない事実であっても、それでもさらに否定しようもない彼の類稀な勝負根性は、誰の心にも深く印象付けられたことでしょう。
たとえ優れた能力はあっても、一生勝てない不運な馬さえもいます。
今回の結果は、諦めずに狙い続け、挑戦し続けたキングスゾーンとその関係者の出したひとつの答え。
彼はまぎれもなく今回、地方競馬の歴史にその名を刻み込みました。
おめでとう、キングスゾーン。
やっと、ここまで辿り着いたね。


しかしながらまだ、これで彼のキャリアの全てが終わったわけではありません。
その見る者の心を掴んで離さないその強烈な個性で、さて、次は一体何を夢見るのでしょうか・・・・・?
キングスゾーン、傍若無人。
彼の居る名古屋の空は、今日も熱く、そして高い。











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