父、始動。
なんてことはない。
ただ、ようやく一人で競馬に行く気になれるくらい元気になったということだ。
父は、母の病気の状態がひどくなってからというもの、一人で競馬に出掛けることは全くなかった。
母が亡くなってからも、一度、私が阪神競馬場に連れて行ったことはあったが、私が行かないにも拘わらず一人で競馬に出掛けるというのは初めてのことだ。
父もようやく、いろいろあった5年間を少しずつでも乗り越えられてきているようで、それに関しては嬉しい限りだ。
朝から仕事で行けない私は、久しぶりに父に馬券の購入を頼むことに。
父に馬券を頼むのは、いつ以来だろうか。
・・・・で、私の頼んだ馬券がタイトル写真。
3連単1頭軸マルチ。
見事にハズレ!!
3着のヴィクトワールピサが抜けてしまった。
始めから買う予定ではなく、前日になって急に父が「行く!」なんて言い出すものだから、慌てて考えた何のヒネリもないつまらない買い目だ。
仕事帰りの電車の車中でケータイから結果を知り、悲しい気分で自宅に戻ると、いきなり父からドヤされる。
私が書いて渡した投票用紙に不備があったようで、父は発売機の前で右往左往。。。だったとか。
もともと父は、難しい買い方なんてできない。
フォーメーションとか、マルチとか、そんなものは無縁な競馬ファンだ。
せいぜい、3連単のボックスくらいしか買わない(買えない?)。
係のオバちゃんに急かされて、結局間違えて購入してしまったとか。
どうやら、私の書いた“流し”の投票用紙の「3連単1頭軸」の部分にマークが無くて、慌てて「馬単」で購入してしまったらしい。
購入金額が渡されたお金より少なくて、そこで間違いに気づいたとのこと。
仕方なくその馬券分は自腹を切って、新たに時間をかけて四苦八苦しながら私の買い目を買ってくれたらしい。
そりゃ、文句のひとつやふたつは言いたくなるかも知れない。
あれ?
だとしたら・・・・・。
その馬券、当たってない?
それくらい、気付いてくれよ。。。
オヤジさん・・・。
私に文句を言うその時まで、父はまだそれに気づかず仕舞い。。。
トホホ・・・・・。
まあ、交通費ということで、晴れてその馬券は父へ譲ることに相成った。
始めから頼んだ馬券ではないのだし、それは仕方ないだろう。
「負けて勝つ・・・。」
それにしても、今日のどこかの誰かさんみないな、勝馬投票券の一日であった。
なんだかんだで、競馬は楽しいねぇ~!?