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2008年2月27日午前2時頃。
名古屋市港区から見上げる海の方角。
南の空が異様に赤かった。
赤というよりも朱色というべきか。
写真では到底わかるはずもないが、気持ち悪いほどの赤さ。
さすがに携帯のカメラでは性能不足。
まるで空が撮るなと言っているかのように思えた。
残念ながら、空の写真は断念することに。。。
会社帰りの牛丼帰り。
車を南へ向かって走らせていた。
もちろん目指すは自宅。
フロントガラス越しに見えた空の赤さに気付く。
赤い空。。。
見たのは初めてではない。
子供の頃、私の実家には風呂が無かった。
暑い日も寒い日も、銭湯通いの毎日だった。
たとえ雪の夜でさえ。
特に寒い日、子供の頃は親父やお袋にしがみついて歩いた記憶がある。
あったかさと安心感で、とても幸せな気持ちになれた。
思えば、実家を出て一人で暮らし始めるまで、何千回と同じ夜空を見上げたのだろう?
同じ時間の同じ方角。。。
オリオンはやがて、南東の空から南西の空へ季節とともに移ろっていった。
流れ星の夜、赤い月の夜。
もちろん、今晩のような赤い空の夜もあった。
くり返すばかりのように思える日々も、気付かないくらいに、少しずつ、わずかずつ、変わってゆく毎日。
私ももうすぐ39だ。
駐車場から自宅へ歩く途中の南の空に、あの頃の懐かしい官能がよみがえる。
ふと北を仰ぎ見る。
今度は怖いくらいの群青色に明るい空。
空気が澄んでいるのだ。
雲も、月明かりに明るく照らされていて光っているようにも見えた。
南東の方角に月。
雲はその辺りから南へ湧き出ていて、南の空は一面の雲。
その雲が一面、赤い。
不思議な空だ。
夜空は決して一色では無い。
もちろん真っ黒な空の夜もある。
雲に覆われた灰色の夜もある。
星が見えにくい夜もあれば、さんざめく夜もある。
北の群青色に、東の光る白の雲、そして赤く染まった南の空。
今日の夜空は、そんな派手な色彩の夜空だ。
弥富では調教が始まる頃だな。。。
名古屋の騎手や厩務員も、この空を見上げているのだろうか?
・・・・・なんて思う。
今まででは、考えたもしなかったことなのだが。
私の今日はやっと終わろうとしているのに、馬と関わる人々の一日はもうすぐ始まる時間なのだ。
それも不思議な感覚。
そういえば・・・、
セントレア様のブログに現世を去っていった厩舎人の話が出ていたのを思い出した。
この空はきっと、その方が現世に残る厩舎人に感謝を込めて作った空なのかも知れない。
そんなことを思った。
人は天に還る・・・、とは、誰が言った言葉だろう。
ちょっと、センチメンタルすぎるだろうか?
それでもこの赤い空は、そんな怪しげな気分にさせるには十分な雰囲気。
しばしの間、私はその不思議な世界にたたずんでいた。
・・・・・さむっ!!
早く風呂、フロっ!!
ふと私は我に返り、足早に自宅の玄関へ逃げ込んでいったのでありました。(笑)
現在、風呂上り。
片手にビール。
パソコンの前にて。。。
みなさま、お疲れ様。
おやすみなさい。
(写真は記事とは関係ありません。)