どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

役者だねぇ~、トップデラッキ。

2007-09-21 | 名古屋競馬の話

映画や演劇の世界では、客が入る舞台であればあるほどその物語を大いに盛り上げる個性的な役者というものがいるものだ。
トップデラッキはまさにそういった存在。
出走する毎レース毎レース、観客を大いに盛り上げる逃げを打つ。
時には大逃げ、そうでなくとも3コーナー手前では、必ず一度後続を引き離しにかかる仕掛けを打つ。
ざわめく観客。
叫ぶ声。
”オイオイ、このまま行っちゃうゾ!”
”早く追っかけんかい!”
”踏ん張れ!粘れ!”
など、など。
それが彼の持ち味。
そうしなければ、彼は勝つことはできないのかも知れない。
それを良くわかっているのか、弱冠2年目の鞍上今井貴大。
軽量の彼だからこそ、それがまたファンにとってはたまらない。
しかしながら、彼の逃げは最後まで脚を残し、二の足を使って勝つようなスマートなものではない。
後続に脚を使わせて、ゴール板へそのままなだれ込む。。。
秋桜賞。
まさかこのオープンのレースでも、それが通用してしまうのか!?
後ろから来るのはただ1頭、同じ下級条件からの挑戦のファストシャラポワのみ。
”オイオイ、残っちゃうよ?”
”粘れ!粘れ!”
一層、観客のボルテージは上がる。
さらに後ろから迫ってきたテーマミュージックとて、さほど脚が残っているわけではないように見えた。
ゴール前残り2~3間歩、シャラポワがデラッキを差した。
”あ~~~~~~~~~~ぁぁ~~~”
それは、トップデラッキを買っているファンも、そうでないファンも。


時に、逃げ馬はいつもはかない。
時に、逃げ馬はいつもせつない。


でも何か、とても見応えのある舞台を見た後のような、そんな気分になる。
彼は、主役を食うような名脇役だ。
面白いレースとは、こういうレースもあるのだと改めて思う。
”いいねぇ~、トップデラッキ。”
これからも彼の出走するレースは、同じように観客を強く惹きつけるのであろう。





私の馬券はいつも、彼の大逃げで宙を舞う。。。






それでは、また。








注)ゴミは、ゴミ箱に。(笑)





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