どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

無知。

2009-01-19 | Sandstorm

父と夕食の買出しに出かけたときの話。
魚売場の前で。
私が「釜揚げしらす」を手にしたとき、父が一言。
「俺は乾いたヤツがいい。」
乾いたヤツ?
ああ、少し乾燥した「上乾しらす」か・・・と思った。
あれは和え物などにかけたりするのにはいいが、白飯の友にはちょっと塩っ気が足りない。
何年も同じ屋根の下にいながらも、こんな些細なことでも好みが違うことに初めて気付いたという事実に少々驚く。
しばしの交渉。
結局私が折れて、その「乾いたヤツ」の方にすることになった。
私がため息をつきながら「上乾しらす」を手に取ると再び・・・。
「違う違う。もっと大きいヤツ!」
と言う父。
???
私にはよくわからない。
「ホラ!あれだよ、アレ!」
と空(くう)を指差して、私に「思い出せ」とばかりに問いかける。
「ほら、じゃこ!じゃこ!」
ん~・・・。
商品棚を見渡しても「じゃこ」とパッケージに書かれた商品はない。
そもそも「じゃこ」て、しらすのことだろ?
父の脳ミソの分類では、「しらす」が小さいヤツで「じゃこ」は大きいヤツのことを指すらしい。
父があまりにも自分の曖昧な知識を押し付けるので、
「にぼしのことか?」
とワザとトボケて返す。
「違う違う。バカか?おまえ。」
おいおい・・・、冗談だよ。
父は真剣に私が答えたと思ったらしい。
それでもちょっと頭にカチンと来た。
確かに「ちりめん」とか「じゃこ」とか書かれた商品が、魚売場の陳列棚に並んでいる店もある。
その違いなんか気にしたこともないし、まず名前よりも売場で商品を見て購入することがい多いので、まず問題になることなどありえない。
たとえそれらが微妙に違うものであったとしても、まず間違いなく毎回そんなことなど気にせず食べてしまうだろう。
ただそんな「どうでもいいこと」であるはずの小さな違いも、ひとつそこに話の焦点が向けられてしまうとその食い違いが大きな問題となる。
ますます余計に父は「乾いた大きいヤツ」がどうしても食べたいと思うようになってしまう。
「じゃこだよ!じゃこ!」
たかがカルシウムの摂取のためながら、小さな口論に。。。(笑)
「あ~、わからんヤツだなぁ。」
そーです!私にはわかりませんよ。。。そんな説明じゃ。
自分で探して下さいな。。。
実はそのとき、私はもう気付いていたのです。
父が欲しかったのは「小女子(こうなご)」だったのです。
陳列棚の上の方に発見済み。
それでもやさしい口調で受け答え。
「そんなのないみたいだよ。」
仕方ないような表情で、私は大好きな「釜揚げしらす」を買物カゴへ放り込みました。
ふふふ・・・。
今年70歳になる父。
大きなスーパー等に行くと、商品が多すぎてなかなか商品も見つけられないようです。
う~ん。。。父は近寄ってきてしばらく探していましたが、あきらめた様子で次の売場へ。
オイオイ、これくらい気付いてくれよ。。。
ただの冷やかしのつもりが、逆に父の老いを感じ少々寂しい気分に。
ゴメンゴメン。
もちろん・・・・・、
あとから「こうなご」もちゃんとカゴの中に入れておきましたが。。。





ちなみに調べたところ、
「しらす」=「ちりめんじゃこ」≠「こうなご」
・・・・・なのだそうです。
「しらす(じゃこ)」は、カタクチイワシやマイワシなどの稚魚。
「こうなご」は、イカナゴの稚魚だとか。。。
でも本当はそんなこと、どうでもいいことなんですがね。
他人と言い争うようなものでもないでしょう。
ただ実際の生活の中にあっても、それは結構言えることかも知れません。
正論や事実が必要ないことだって、生きていく上で数え切れないほどあります。
それで世の中、うまくいくことだってあるのですから。
私は、国会議員にはなれません。(笑)
若い頃は、総じてそんなひとつひとつが許せないことだったのですがね。
つくづく、私はもう若くないということかナ。。。(笑)







私の場合、競馬も同じようなモノですね。
ただ当たればいいってワケでもありませんが。







今年の名古屋競馬では、密かに柿原騎手に注目しています。
昨年も勝ち星こそ伸びていませんが、なかなか面白く馬券に絡んでくれている気がします。
かつてのAKANEちゃんのような感じでしょうか?
良い馬にも騎乗機会が増えているようで、騎乗も楽しい時期なのではないかと思います。
それって、結構大事なことです。















最新の画像もっと見る