つらねのため息

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年金問題雑感

2004-05-12 00:00:00 | 日本のこと
いよいよ神崎さんまで未納だったとか。年金問題の制度をどうするのかという議論が消え去り、個々の政治家の納付状況が問題となるというのはいかにも小泉政権発足以後のポピュリズム的な政治を象徴しているといえよう。日本政治史を担当されているH先生はここまで政治不信が高まればいよいよクーデターでも起きるのではないかと冗談にならない冗談を仰っていた。

ただ年金問題という社会保障の問題が政治的な争点になるというのは日本政治の対立軸がようやく外交安保問題から離れ、本来の意味での左右対立軸へと移ったということであろう。日本型福祉国家の再編がやっと議論の遡上に上ったということである(ヨーロッパより10年遅れてるっていうありがちな議論が出来そうだ)。

それにしても、自分から争点化しておきながらつまずいて自壊するとは民主党も情けない。あれだけ盛り上がったイラク問題を総選挙の争点にも出来ず、今回は見事な失態を演じこの党の無能ぶりには本当に頭が下がる。菅さんの言うとおり「100年たっても政権にはたどり着けない」んじゃないだろうか。こうなったら国民年金の未納があった人となかった人に分けて、二大政党制にしたらいいんじゃないだろうか。そうすれば今すぐにでも政権交代が可能な気がする。