つらねのため息

写真や少し長い文章を掲載していく予定。

多治見市市民投票条例についてのメモ

2010-01-24 15:39:00 | 自治のこと
昨年の12月、岐阜県多治見市で市民投票条例が成立。ここに書こうと思っていながら忘れていたのだが、当時の記事はグーグルのキャッシュの中にしか残っていなかった。そこで備忘録的に論点メモ(元記事は中日新聞の記事@グーグルキャッシュ)。

成立したのは常設型の住民投票条例。

原案は、住民投票が行われるためには「有権者の4分の1の署名」「議会の議決」「市長の決定」のいずれかが必要で、投票資格者は「18歳以上の市民と市選挙管理委員会に届け出た永住外国人」とした。

これに対し、4日の総務委では永住外国人の投票資格を定めた条項を削除。18歳以上の日本国籍を持つ市民に限った。
また「市長の決定」を定めた条文について、「議会の議決を経なければならない」と加えた。

原案のまま成立したらよかったなあとは思いますが、さすが多治見市。

『分権と自治体再構築』

2010-01-19 21:57:00 | 研究・大学のこと
ぼくが翻訳を手伝った本が法律文化社から出ているので、遅まきながらこちらでも紹介いたします。

坪郷實, ゲジーネ フォリャンティ=ヨースト,縣公一郎(編)『分権と自治体再構築―行政効率化と市民参加』法律文化社(2009)

副題にあるとおり、行政効率化や市民参加の流れに着目してドイツと日本の比較を行った論文集です。多様な視点から現在の「分権」や「自治」の問題を切り取った論文がそろっているので、なかなか読みごたえがあると思います。これからの分権改革(鳩山政権の言葉を借りれば「地域主権」)を考えたときにも色々と示唆を含んでいるかと思います。興味をお持ちの方は下のリンクからどうぞ。

分権と自治体再構築―行政効率化と市民参加


『新撰21』

2010-01-17 22:50:00 | ノンジャンル


相方が参加した俳句の本が出ているらしいので宣伝。

といってもぼくはよくわからないので、とりあえず出版社のコピーをそのまま貼り付け。

U-40による2100句のアンソロジーが、
今世紀の俳句の行方を占う鍵として纏まります


詳しく知りたい方、購入されたい方はこちらから

頚城八谷

2010-01-04 22:40:00 | くびき野


このお正月に、写真のくわどり湯ったり村に行った際、「頚城八谷桑取谷」と書かれたのれんが目にとまった(くわどり湯ったり村のサイトでは「七谷」になっていて、これがまた疑問なのだが)。

はて「頚城八谷」あるいは「頚城七谷」とはなんぞやと思い、調べてみた(google検索しただけですが)。

こちらのPDFファイル国文学研究資料館所蔵の「越後国頸城郡岩手村佐藤家文書目録」なるものの解題らしい)によると

―――以下引用―――

頸城郡の郷の編成は、松平光長時代に小栗美作の改革によって、八谷一〇郷から八谷一五郷に再編されたと言われている。八谷一五郷とは、西浜七谷(川西谷・根知谷・西海谷・早川谷・能生谷・名立谷・桑取谷)、上郡八ケ郷(大崎郷・上板倉郷・下板倉郷・保倉谷・武士郷・里五十公郷・山五十公郷・松ノ山郷)、下郡八ケ郷(下ノ郷・新田郷・大導郷・高津郷・津有郷・上美守郷・下美守郷・大潅郷)である。

―――引用終わり―――

とされている。

これによれば、「川西谷・根知谷・西海谷・早川谷・能生谷・名立谷・桑取谷・保倉谷」の八つの谷が頚城郡の「八谷」ということになる。

「八谷」が正しいのか、ここからどれかが落ちた「七谷」が正しいのかはわからない。

保倉谷をのぞく谷を「西浜七谷」と呼んでいることから、これとの混同があるのかもしれない(「頚城七谷」という場合はこの「西浜七谷」と同義で使われている可能性もある)。それぞれが現在のどこに比定されるのかは、ぼくが頚城の地理に明るくないので確信をもってはいえないのだが、「保倉谷」が保倉川流域のことだとすれば、その他の谷とは地理的な距離があるので、この可能性が高いとは言えよう。

もし可能であれば、もう少し詳しく調べてみたいところである。