えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

「甲子園へ『タッチ』」

2006年03月12日 20時13分55秒 | 劇・映画・音楽
 地方支局へ配属された新米記者は、おまわりさんを担当する。
 もうひとつ任されるのが、アマチュアスポーツ。
 ご多分にもれず、高校野球、高校ラグビー、高校駅伝、玉造毎日マラソンと担当した。

 中でも高校野球は思い出深い。

 夏の県大会前から、参加全校の戦力分析を兼ね話題を紹介する連載記事の取材が始まる。
 県大会は真夏の炎天下全日、タオルと水筒持参で第一試合のプレイボールから最終試合終了まで球場にへばりつき、スコアー付け、写真、インタビューとこなす。
 選手や応援団と同じように汗と埃りまみれ。球場を走り回り、真っ黒に日焼けする。

 県立浜田商業高校が優勝。彼らに付き添って甲子園へ。私にとっては甲子園初出場の想い。この頃になると、浜田商業高校が母校のように感じられる。選手の好守、拙攻に一喜一憂する。負けると同じく、島根に帰った。

 この時の連載記事。タイトルも記者に任されていて、当時、流行っていたあだち充さんの青春野球マンガ「タッチ」をもじって「甲子園へタッチ」とつけた。

 しかし、デスク、
 「おさわりのような表現でエッチ。君らのような若者だけでなく保護者やOBら年配の方々も読む。この題は不向きだ」。
 結局、今はもう忘れたが、別なタイトルになった。

 デスクに言われて事実を曲げて間違った報道をした訳でもなく、地方版の連載タイトルをデスクと記者の間で調整したということ。だが、私の中では、幾分ほろ苦い思い出として今も残っている。

 
 ホンコンへの機中で映画「タッチ」を観た。

 キャセイパシフィックの機内誌の紹介、
 「スポーツ万能で成績優秀な和也(斉藤慶太)と南(長澤まさみ)には高校野球で甲子園へ出場する夢がある。一方、和也の双子の兄の達也(斉藤祥太)は落ちこぼれ。後に達也と和也は、ただ顔が同じだけということ以上のものを分かち合っていることに気づく」。
 
 あの頃、タッチを読んだ。
 ストーリーを知っているから、県大会の決勝を前に三人がキャッチボールする場面で、もう泣けてくる。

 あの時の球児たちと一緒に過ごした「青春」の思い出や、ほろ苦い経験とあいまって、「タッチ」はレモンのように、爽やかだけれどちょっぴりすっぱく響く。

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コメント (5)
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