私の入院が決まった日、一番活躍したのは主人?いや娘だった。
素早い対応で準備してくれ、毎日のように高松から仕事帰りに駆けつけ、何度か仕事を欠勤して対応してくれた。
小学校高学年の頃からプチ反抗期が始まり、特に主人に対しては、素直でなかった。
主人は口うるさく、靴をちゃんとそろえなさい、 トイレや部屋の電気を消し忘れないように、洗面台に髪の毛が落ちている、遅刻ばかりするな、忘れ物が多い、人にちゃんと挨拶しなさい、お金の大切さがわかっとらん、自転車の鍵をかけ忘れるな・・・・・
主人 「何度言っても言う事聞かん、ダメ人間になるど」
私 「そんなにいちいち言わなくても、自然に出来るようになるから、気長に 育てないと」
主人「今出来ないといつまでたっても出来るわけないやろー」
私「あなたは最初からできてたん?」
主人「親の言うことはすぐ聞いとったわ!子供が親の言う事聞かんでまともな人間になれるか」
てな具合だったので、中学生になれば、まともにお父さんの顔も見ずに、口も聞かなくなった。もちろん一緒に外出する事もなくなった。
少しは大人になったが、嫁いだ後も時々こんな調子で、話は全部私が双方の架け橋となっていた。
子⇒ 私⇒ 主人 主人⇒ 私⇒ 子 さみしい限りだった。
でも今回、私のために娘は主人と見事な連携プレーで私たち夫婦を驚かせた。
どうしても病室に来れない時は、お父さんに電話やメールで状態を聞き、ああして、こうして、と何度も細かな指示を与えていたらしい。
お父さんが風邪気味になった時は食事を準備したり、買い物したりしてお世話したそうな
子供から一度もメールなんかきたことなかったのに最初は誰からやろ???って驚いたそうな
わがまま娘が嫁いだ後でも、心配ばかりしていた主人は老いては子に従えの言葉を噛みしめているようです。
この変化は家族にとって大きな収穫となりました。
夜が明ける前の病室で、そんな事を考えて感動の涙が溢れたのは一日だけだはなかった。