この流れは誰も止められなかった。あのメガネの似合うペイリン女史でさえその流れを変えることができなかった。マケイン(負け犬)も72歳という高齢にもかかわらず良く善戦した。獲得代議員数ではダブルスコアの負け方に見えるが、獲得票ならびに獲得パーセントでは僅少差であった。もしかしてあの経済危機が訪れなかったら或いはマケインが有利に展開していたかもしれない。
しかし、新しい時代の幕開けを迎えた。勝利宣言の言葉通り、人種も宗教も同性愛者もすべてを超越して世界平和と米国の復活を誓った。あの名文のすべてを掲載した新聞は無い。解説者が持論を展開していたが、当たらない解説などよりも、オバマ氏の勝利宣言の全文を掲載し、賞賛してもらいたかった。
彼はやっぱり秀才である。大衆を巻き込むだけの演説力もすばらしい。24万人を前にした勝利宣言のとき、テロの恐怖、狙撃の恐怖など微塵も見せなかった。どげんかせにゃならんという意気込みと覚悟の表情であった。
米国は必ず変わるだろう。ブッシュが目指した一国支配的発想ではなく民主国家すべてが豊かになり、テロをなくし、戦争を無くす努力を平等に負担していく世界を目指していくような気配である。
そのとき日本も大きな変革を求められるであろう。当たり前のことを当たり前にできる独立国家と国家主権を今こそ確立べきであろう。