切られお富!

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昨夜、立川流一門会に行ってきました!

2009-06-13 23:59:59 | 新釈落語噺
昨夜、都内某所で行われた立川流一門会に行ってまいりました。何年ぶりかな~、生の立川談志家元を見たのは!

どうも、見れるうちに見ておかないとヤバイかな~なんて思いもあって、久々に見に行ったんですが、立川流はテレビでできないネタばっか!

こういうスタイルもアンチ・テレビ的なあり方としては有効だって再認識してしまったなぁ!(まあ、今更だけど。でも、昨今のテレビの影響力低下を思えば、今日的な方法ですよね。)

さて、落語の方ですが、今回は立川流一門の立川志遊の真打披露。

画像にあるようなネタでしたが、感想を順を追って書いていくと…。

・立川平林「浮世根問」

名古屋弁による「浮世根問」。わりと新作よりの雰囲気かな~。見た目は浪人生っぽいけど、明るい感じがあってちょっと今後が楽しみかな。

・松元ヒロ

以前、MXテレビに出ていたけど、このひとの総理大臣ネタと皇室ネタは面白かったなあ~。でも、大丈夫なのかな~。御体に気をつけて!  

・立川談笑「片棒」

今、立川流のなかでも勢いのあるひとの一人ですね。「片棒」の現代バージョンで新作みたいな感じですが、一番盛り上がったかもしれないなあ~。立川流のなかにあるブラックな新作派って感じですが、万人受けする人。品はないけど楽しめました。

・立川志遊「野ざらし」

ルックス的にはタカ&トシのトシのほうみたいですが、本当に真面目な噺家って感じで、それまでの出演者とは完全に違うタイプの古典落語派って感じ。

今回は「野ざらし」やったんだけど緊張感があったのか、もうひとつ乗り切れなかったなあ~。

この噺を得意にした三代目春風亭柳好は歌うような高座でちゃらんぽらんな雰囲気が楽しかったんだけど、志遊は随分生真面目にやってるという印象。調子もいいし、本格派の噺家として将来は楽しみだけど、他の噺を聞いてみたいという感じは持ちました。

それと、「野ざらし」って難しい噺なんじゃないですかね?過去の音源はもちろん、生でも何度か聞いたことがあるけど、なかなか成功したケースにお目にかかれない噺のひとつ。色気が必要だからなんですかね?

・立川談志「松曳き」

久々に見た談志は随分痩せたなあ~という印象でした。テレビで見るよりやつれた感じというか、顔が白いというか…。実際、枕で食欲不振みたいなことを言っていたし、晩年の文楽の吉田玉男さんも食欲不振をこぼしていたので、ちょっと心配にはなりましたね。

で、落語の方ですが、わたしが最後に聞いた数年前に比べて明らかな枯れた感じというか、元気はそれほどないけど、噺は淡々としつつ、やっぱり談志落語で独特の境地。

あの暴れん坊みたいな噺家が、晩年の志ん生みたいな境地に来ているのかなあ~なんて思えるイリュージョン落語でした。

「堀の内」と並んで「松曳き」は談志らしいイリュージョンの世界ですが、確か弟子の立川志らくが「粗忽長屋」と並ぶ談志の滑稽噺のベストと読んでいただけに、生で聞けてよかったなあ~とつくづく思いましたね~。

特に下げの変な説得力は、今の談志だからこそ、力まずするりと出てくる感じ。

ところで、噺が終わったあとに半端に時間が余っちゃって、談志がひとつジョークをやったんですが、これもなんだか面白くて、最後にちょっと得した気持ちになりましたね~。

それと、真打披露口上やなんかで感じたんだけど、談志の弟子に対する優しさ厳しさって、中日の落合監督の選手への接し方に似ているなあ~って思いました。

というわけで、取り止めがないんだけど、落語は生で聞かなきゃって、久々に思った一夜でした。

次は談春を聞きに行きたいな!
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