VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

覚園寺でコンサート①

2006年05月20日 | 湘南・逗子の暮らし
雨上がりだった土曜日の朝、テニスを諦めて家に居たら
葉山の谷吉幸子おばさまからの電話で、午後のコンサートへのお誘いを受けた。
鎌倉の「覚園寺」で、幸子さんの知人がピアノを弾かれるとの事。
幸子さんの友人で横浜方面からの青山さんと共に参加した。

お昼を迎える頃には、晴天になり絶好のお出かけ日和に。
JR鎌倉駅からタクシーで向かい、鎌倉宮の左手谷の奥にある覚園寺へ初めて足を踏み入れる。
それもそのはず観光客を奨励しておらず、元は浄土・真言・律・禅の四宗兼学の道場であったというように
奥まった谷に隠された如く、自然が残されているとても落ち着いた雰囲気の境内だ。

境内にあるコンサート会場に入る前に、ご住職が敷地奥へ誘導下さって
重要文化財である木造地蔵菩薩、通称「黒地蔵」前で
地蔵さんの役割や‘袖すり合うも他生の縁’について説法をして下さった。【写真右2つ】

観光地として広く一般には開放されないが、ご縁を通じて知り合える場を積極的に提供されているようだ。



アイキューブ広野社長

2006年05月19日 | Friend
リクルートの同期入社で、現在は関西で(株)アイ・キューブの社長をしている広野郁子さん(写真中)
の呼びかけにより、(株)スペースデザイン研究所の丹羽社長(写真左)と
(株)エムフーズ
の岩崎次期社長(写真右)の4人が新橋で集まった。

岩崎さんは元リクルートの上司で旧知だが、丹羽さんは初めてお目にかかった。
ご自身の著書「家族『暖』らん」を、お土産にお持ち下さった。
シックハウス予防に炭を提案されたり、住宅関連企業のコンサルティングなど
私とは近い住まいのフィールドがお仕事のようである。

私以外の3人は従業員を抱える経営者なので、悩みも課題も共感するものが多い。
それを聞いていて、インディペンデント・コントラクターになった事の精神的ゆとり
(気楽さとも言う・・・)を実感した。
私もリクルートでマネジャーをしていた頃は、彼ら社長とは責任の範囲が違うものの
「皆経営者主義※」に基づいて、メンバーのマネージメント
人を育てること、思いを一つにすることの難しさに悩んだものだ。

 ※今は無きリクルートの古き良き社内標語の一つ。従業員一人一人が経営者であるというメンタリティ

そんな話の中で、広野社長が持っていた週刊誌の記事で‘できる経営者の風貌’を紹介してくれた。
その一つに‘深い素朴さ’という表現があり、私も非常に共感した。
偉くなれば偉くなるほど、失いそうな印象のある‘素朴さ’を
‘深い’という‘素朴’にはやや馴染まない形容詞で、その非凡さを表現した巧みな言葉だ。
具体的な社長方々の顔を思い浮かべながら・・・・うなずいた。

またこの時に思い出したのは、
月刊「HOUSING」の編集長時代に受けた研修で私が講師に褒められた表現
‘芯のある純粋さ’という、大人の女性の魅力を表現した言葉。

経営者と大人の女性、人としての魅力はどちらにも共通したものがあるように思えた。
そんな両方を持ち合わせた広野社長。益々、活躍して魅力的になって行くことだろう!


広尾「アクアパッツア」

2006年05月18日 | Friend
今日のランチは、ミラノで宿泊のお世話になったお礼に
クライス&カンパニーの高原姉妹を広尾のイタリアン「ACQUA PAZZA(アクアパッツア)」へお誘いした。

こちらへは、弁護士の田中氏ご夫妻に連れて来て頂いて以来
好きになって、時々伺っている。
地下フロアにあるが、中庭のライトコートに入る日差しが
気持ち良い空間をつくり出している。(今日は生憎の雨で半減)

そしてランチ時でも、日高シェフは各テーブルを回ってくれる。【写真左】
そんなアットホームさも人気の理由だろう。
ミラノで本場のイタリアンを堪能している高原姉妹も
海ブドウや茗荷がのったカルパッチヨなど
日本ならではの素材の面白さを楽しんでくれたようだ。

写真中は、前菜のパスタ2種。【写真中】ショートパスタとビーツを打ち込んだ赤い平麺。
私が今日一番感動したのは‘花ズッキーニ’のモッツアレラチーズ詰めフリッター。
ズキーニの花を食べたのは初めてだったが、日本のふきのとう的風味で春らしかった。
(食べるのに没頭し写真を撮り忘れ・・・)

デザートをプチフルールまで食べて【写真右】、満足!
高原姉はレストランで開催されているお料理教室にも興味を持ち帰った。
高級イタリア家具・キッチンを扱う彼女にはピッタリの趣味になるかも・・・・



住まい・まちづくり活動推進協

2006年05月17日 | 住宅業界
私も家づくりに始まり、究極はまちづくりに関わりたいとかねてより考えているので
最近は再開発など、まちづくりの勉強会にも積極的に参加している。
逗子に越して、街が好きになればなる程その思いは強くなる。

「まちづくりのマネジメント研修会」というテーマだったので会員向けの研修会かも?と不安に思い
主催者の住まい・まちづくり活動推進協議会に問い合わせたら、一般もOKだったので参加した。
この協議会は初めてであるが、平成15年10月に設立された
住まい・まちづくり活動に関わるNPOや協議会などを支援する目的のようだ。

千葉大学の福川裕一教授による「まちづくりのマネージメント」基調講演では
まず、20世紀のまちづくりが何を残したか…残念な結果を具体的に紹介された。
中には以前「谷根千」の森まゆみさんに伺ったお話も出た。
次にご自身が関わられた、川越一番街・長浜・丸亀の事例から
「街づくり会社(コミュニティ・ディベロッパー)」や「タウンマネージメント・プログラム」について解説され
【開発のシステム】と【合意形成のシステム】がポイントとまとめられた。

事例講演では、首都大学東京の饗庭研究員が
「地域性を活かしたまちづくりマネジメント手法と政策ツールの現状」
(株)インテグラルコンサルタンツの鈴木代表取締役(早稲田大学客員研究員)から
有限責任事業組合(LLP)を活用したまちづくり事業マネジメント」を
共に山形県鶴岡市の事例で紹介して下さった。

研修会から、私に何ができそうか?が何となくイメージできたことは収穫。
まちづくりマネジメントに有効なパートナーシップの在り方が解説されたが
特に私は、情報収集・世論形成レベル(饗庭研究員は小さなワークショップを沢山立ち上げたと)において
学者肌の先生方より、営業肌の行動力・交渉力(リクルートでもトップレベル)を
持ち合わせた私の方が向いているはず。
また事業プロジェクトの推進は、企業内で我々が行うプロジェクト・マネジメントと同じだ。
いつか逗子のまちづくりに関われるように、どのようなプレイヤーがいてどんな成果があるのか
海外の事例含めて、広く勉強して行こうと思った。


住宅産業情報サービス委員会atトステム

2006年05月16日 | 住宅業界
今日は経済産業省関連の団体である(財)住宅産業情報サービスの運営委員会に出席。
住宅産業の中でも設備建材系企業を中心に
IT化による物流・商流の改革や、住まいの省エネ・防犯などの情報提供を促進している。
来年度の活動案では、特に消費者への啓発活動を積極的に展開するという事で
私の出番も多くなりそうだ。

個人的に関心が高いのは、住宅業界におけるトレーサビリティ
こちらの研究会でも、業界内の合理化検討から
今期は消費者(施主)サービスについて具体化していくようで楽しみだ。
住生活基本法が制定され、ストック元年とも言える本年度。
自分の住まいの質、価値を管理してゆく為のシステムやツールが住まい手にも必要だ。
経済産業省のバックアップを受けながら、消費者へも住まい価値を高めるムーヴメントを起こしたい!


帰りに、会議があったトステム社のショールームを久しぶりに見学して来た。
前期の決算が好調だったのは、このようなトータル提案が功を奏したのだろうか
一階では、ターゲット別の暮らしをモデルルームのような形式でシーン提案されていた。
写真左2つは、年配の夫婦を想定した畳ベンチ型のダイニングが新鮮な提案。
素敵なのは、障子越しに丸窓から月光のように外灯が映る。
それを外から見たのが、2つ目の写真。外壁もシックなグレーの塗り壁と竹の植栽が巧くマッチ。

写真左から3つ目は、若い家族を想定されたキッチンをリビング側から見たもの。
スライドドアで、仕切りができるようになっていたり
キッチンはI型のシンプルなものだが、ターコイズマリンブルーのキャビネット色や
戸棚を正方形の組み合わせで、壁一杯にせずリズム感を出したインテリア性の高さがウケそうだ。

4階のキッチンコーナーに行くと、3月発売のキッチンの新色(アロマローズなど)や
写真右端のように、LED照明をダウンライトに使ったものなど新商品が見れる。
LED照明と言えば、今年のミラノ・サローネでも多く使われていたが
キッチンではミーレ社の七色に変わるカラフルなものが印象的だった。
しかし日本人には、このトステム社のようにデザイン性というより
機能性(省エネ・長寿命)としてのLED照明の方が受け入れられると言う事だろう。


住友林業、決算発表

2006年05月15日 | 住宅業界
       【写真:説明会のお土産「My Forest」の写真立ての向こうには、
                    終了後も記者に質問を受ける矢野社長

今日の住友林業で、大手住宅会社の3月決算記者説明会が終了した。
住友林業は戸建住宅が主力事業であるが、その名のとおり林業=木材・建材事業も大きな柱である。
その為、利益率などは他住宅メーカーと単純に比較できないが
昨今は各社とも、多業種の関連会社を含めた連結決算なので同様かも知れない。

H18年前期の住友林業は増収減益。景気回復の中、改善してきた他社業績と比べると見劣りした。
               (セキスイハイム積水化学工業と共に・・・・)
売上高は木材・建材事業で東洋プライウッドを子会社化した(続いて安宅産業)事によるUpが大きいが
メインの住宅事業においては前年△5.8%の3938.68億円と、木材・建材事業と売上高が逆転した。
結果、連結での営業利益では前年△16.4%の154.46億円になった。
前期は攻めに転じた施策で投資もあり、利益に響いたようだ。

ただ、住宅の中身では受注要件の見直しなどで、1棟単価が3000万円台に上がっている事や
坪単価も72.7万円と大きく伸びている事に改善の兆しが見える。
建替のシェアはまだ38.0%と上がってこないが、この動きがKeyとなるのかも知れない。

社長が目標に置いておられた‘東京都における持家シェアNo.1奪取’は達成の道筋が見えているらしい。
一方、海外事業も積極的で先日、韓国企業と合弁で現地施工会社を設立したが
2010年には120棟販売を予定されている。
ちなみに、この話を在韓国大手家電メーカーの研究員に聞いてみた所
韓国は集合住宅が基本で、戸建は金持ちしか建てないらしい。
(そう言えば、「冬ソナ」ではサンヨク家がそうだったなぁ)
なのでマーケティングが相当難しいようではあるが、是非友好を高める事業になるよう成功を祈りたい!



旧東伏見宮別邸でゴスペル④

2006年05月13日 | 住宅業界
他にもこの大正3年建築の旧東伏見宮別邸には見所が一杯ある。
NPO葉山環境デザイン集団の建築家、杉浦敬彦さんのお話によると
一番興味深いのは、写真左の室内回廊である。

コロニアル様式では、温暖な地域に建築される事が多いので
最初はオープンバルコニーだったものを、葉山でも冬は寒いという事だろう
後で外壁の外にもう1周外壁を増築し、回廊がめぐらされた。
その内装もモールディングがしっかり装飾され、和洋折衷のペンダント照明がオリジナルで残されていた。

玄関ポーチのモールディング装飾も直線だけで、
華美でないが格式を感じさせる宮家らしいデザイン。(写真左中)

2階には、この建物の最上になる尖塔へ続く鉄製の螺旋階段が見れる。(写真右中)

KISHIKOさんのゴスペル・コンサート後、お茶とお菓子を頂いたリビングルームには
暖炉があるが、これはオリジナルではなく残念。(写真右端)
オリジナルは所有者の別館に移設されてしまっている。それほど素晴らしいMasterpieceなのだろう。
階段手摺と同じ木製か、ドアへの踏み石と同じ大理石か?想像してお茶を愉しんだ。

旧東伏見宮別邸でゴスペル③

2006年05月13日 | 住宅業界
さて、旧東伏見宮別邸のインテリアについてもう少し・・・
左の写真に谷口幸子さんと写っているNPO葉山環境デザイン集団
の建築家、杉浦敬彦さんが建築物の解説をしてくれた。

大正3年に建築されたコロニアル様式の建物で、外壁はじめ床、照明器具とオリジナルが残っている。
床は部屋ごとに寄木細工のデザインが成されていた。
エントランスホールはヘンリボーン、写真中のリビングは初めて見る様式。
日本人大工の力量を見せ付けるように計算された模様だ。

階段の手摺にも、彫刻のように素晴らしい装飾が(写真右)。

旧東伏見宮別邸でゴスペル②

2006年05月13日 | Friend
その、旧東伏見宮別邸のホール(写真左)で行われたKISHIKOさんによるゴスペル・コンサート。
私はゴスペルを生で聞くのは初めてで、グランドピアノが設えてあるのに驚いた。

KISHIKOさんの解説によると、GOSPELとは歌のカテゴリーでもあるが「福音書」の事をGOSPELと言うらしい。
ゴスペルソングには、カントリーやフォークやジャズ、ポップソングと様々な音楽カテゴリーがあり
重要なのは歌詞、キリストの教えを意味する歌詞であるという事のようだ。

驚いたのは大好きなサイモンとガーファンクル「Bridge Over Troubled Water」もその一つであるという事。
今日のコンサートの第一部は、ゴスペルに馴染みが無い私にとって嬉しい選曲だった。
    Love Me Tender, Yesterday, Everybody Loves Somebody, Sunny,
Bridge Over Troubled Water, Summertime, What The World Need Now Is Love

第二部は、Amazing Graceから始まって8曲の賛美歌を中心にしたゴスペルらしい曲。
どちらも、KISHIKOさんの力強い歌声で、心に響くEmotionalなコンサートだった。
(少し八代亜紀にも似たハスキーな声、高音は八代亜紀より美しくのびる)

このホールは天井が高く格天井に装飾が施されている(写真中)。
この空間こそが、KISHIKOさんの歌を心に伝えてくれた雰囲気だ。


ところでKISHIKOさん、実は
このコンサートの企画者の一人で私を誘ってくれた谷吉幸子さんの姪御さんである。
(右端写真、左のKISHIKOさんコンサート時には素晴らしいドレス姿でした!)





旧東伏見宮別邸でゴスペル①

2006年05月13日 | 湘南・逗子の暮らし
葉山芸術祭のイベントとして、知人の谷吉さん達(NPO葉山環境文化デザイン集団)が企画した
旧東伏見宮別邸サロンコンサート「KISHIKO GOSPEL RECITAL」に出かけた。
生憎の雨であるが、私にとって日中に音楽を聴くには好都合。(晴れているとHikingに行きたくなるから)

まず、この旧東伏見宮別邸について触れておきたい。
葉山に50以上の残る、明治・大正・昭和初期に建築された著名人の別荘の中で
宮家のものは、この東伏見宮別邸しか残っていないと言うこと。
(御用邸も焼失して建替えられているので)
葉山町堀内にあり、現在はイエズス孝女会修道院の所有で幼稚園の敷地内になっていて一般には非公開。

車寄せがあったに違いない、立派な玄関ポーチの正面玄関からは(写真左)
建物外観が撮影できないのが残念・・・敷地ギリギリまで幼稚園が建っている!         
                 (設計者なのかオーナーなのか、モラルを疑う)
なので側面から撮影したのが写真中。
正面からの外観が見れるのは、写真右の保存されている古い写真の中だけになってしまった。


  →「旧東伏見宮別邸でゴスペル②~④」へ続く

万能!玄関デッキ

2006年05月12日 | My Home
久々に自邸ネタで・・・

今週は思いの外、雨が降り続いた。
そんな時とても重宝だったりするので、ご紹介したいのが写真の‘万能!玄関デッキ’。

最近、箱の家風のモダン建物には玄関ポーチが無い家も良く見るが
家の顔としての玄関周りなので、私はしっかりした屋根付きポーチがデザイン的に好きだ。
振り返ってみると、賃貸住宅にも2軒住んだ事があるが
その玄関ですら、屋根のあるポーチがしっかりあった。

自邸をデザインする際、様々な洋書/雑誌を見まくって
気に入った写真をヤブキ、ストックしていた中に
広い玄関ポーチにベンチがあって、背景のトレリスにはバラが蔦っている写真がある。
一目惚れして、絶対これは実現したいと思った。
そして、建築士さんと大工さんの工夫で、それに近いものを木製デッキの形で造って頂いた。

ゲートを入ってアプローチから階段を3段上がった所に、三角屋根付きデッキを奥行き2.5mほど造って
右手にベンチBOXとトレリスを付け、左手は自転車置き場で横に長いデッキになっている。

実際に住んでみて、様々な使い勝手の良さに我ながら感動している。
まず、鍵を開ける際に手荷物をベンチの上に置けてバタバタせずにすむ。

汗をかいた帽子や、雨に濡れたコートなどはトレリスにかけたS字フックに掛けておくと乾きが早い。
(雨が止んだら、写真の用に傘干し場としてもトレリスが活躍)
運動用のサングラスなどは、トレリスに引っ掛けた蔓カゴに入れておく。
(トレリスは既成のものだと弱いので、木材でしっかりしたものにしたのが良かった)

思いの外、役立っているのはベンチが収納BOXになっている事。
その中に芝刈り機や自転車の工具、それにゴミ出し日まで台所だけではストックしきれない
プラスティック分別ゴミなどを、ここへ入れて置くと出し日にも忘れない。
(ベランダなどは、ゴミ出しの動線と離れているから忘れがち)
写真右、嫌々ポーズをとらされているTim。

また山歩きやテニス、ビーチに行った時など、
戻ってベンチにまず腰掛て、靴を脱いで砂をはらったり靴下を脱いだり。
ゆっくりと座って一息入れていると、鳥の声が聞こえて幸福感がみなぎる。
東側になるので夏の夕涼みにはもってこい。Timはベンチに横になって昼寝している事も。

機能的な上に何といっても、気持ちにゆとりを与えてくれる小空間になった。
これから、蔓系植物をトレリスに這わせようと思っているが
ジャスミンは手前の階段ポールまで成長してくれて、もう蕾がピンクになってきた。
香りが待ち遠しい・・・

MOROSO in ミラノ・サローネ

2006年05月11日 | ミラノ・サローネ06
これが、たまたま私がミラノ・サローネ現地会場で撮った写真。
Ron AradデザインのRipple Chairのインスタレーションが面白かったので、
来場客にジャケット(=椅子のカバーリング)を着て貰った。
実は、Webサイトで知ったのだが・・・イッセイ・ミヤケのブランドであるA-POCの藤原大のデザインらしい。

人間までカバーリングする、これが本当のマルチカバーだ!?


※他、ミラノ・サローネ写真はコチラ4/74/14の記事に5日間分、30記事以上満載!
  ブログページ左の〔Category〕で、【ミラノ・サローネ(via London)】を選択すれば一覧で出ます。

MOROSOの世界 ①

2006年05月11日 | 住宅業界
【写真左から、デザイナーの喜多俊之モローゾ社ゴルターニCEO。
右が創業者の娘でアート・ディレクターのパトリツィア・モローゾ。
喜多氏デザインの「Saruyama」に腰掛けて】

ヤマギワ(株)がイタリアのソファメーカー「MOROSO(モローゾ)社」の販売を始めるにあたって、
内覧会レセプションが南青山で行われた。
私もミラノ・サローネ本会場で見たが、日本での本格的販売はこの春からヤマギワで展開するということ。
今日から14日まで、ヤマギワ青山店で「MOROZOの世界」展を見ることができる。
他エリアも展示会で回るようだが、その後はヤマギワ本店3階で展示販売するとの事。

多くの著名デザイナーによるプロダクトを展開するモローゾだが
日本を代表するデザイナー喜多俊之氏も会場に現れた(写真左)。
写真右の2枚は、照明のヤマギワにピッタリなTord Boontjeの作品が目を引いた。
DOLL AND WITCH CHAIRのプレゼンテーションと共に
ナチュラルな草木模様のパターンから漏れる光が、壁や床に
オーバルテーブルからは椅子にも映し出された。
(もう少し、照明のやりようがあると思うが・・・)

→次の記事「MOROSOの世界 ②」へ続く

一水会、アメックスのマーケティング

2006年05月10日 | 社会・文化
隔月で第一水曜日に集まって、持ち回りで講師をしながら勉強している会。
リクルートコスモスの方々を中心に、
リクルートからは「住宅情報」元編集長の和田登(株)保健同人社がメンバーのお一人。
私は同僚の志村研究員に誘ってもらい、昨年の後半から参加させて頂いた。
(その志村くんは独立後、多忙で来れなくなっているが…)

本日のレクチャーは、アメリカン・エキスプレス
提携事業部ディレクターをされている菊池邦夫さんから
「カード会社のビジネスモデルとアメックスの戦略」についてお話し頂いた。

身近なサービスであり顧客であるにもかかわらず、
カード業界を全く理解していなかった事が良く分かった。
(私はダイレクトマーケティング事業部時代、日本信販の営業担当でもあったのに)
クレジットカード利用率は日本で8.7%(02年)と
カードより小切手文化である米国の23.9%をかなり下回る。
これが新規参入含め日本のカード事業に期待値が高かった一つの理由らしい。
ただ日本では、利益確保が容易では無いらしく統合は進み
クレディセゾングループとニコスグループが2強という状況という事。

基本的に国際ブランド会社(加盟店管理)は、VISAMasterCardAMEXJCBDinersの5社だけで
カード発行会社(イシュアー)を兼ねているのはAMEXだけらしく
会費有料・顧客層の絞込みと共に、ROE32%という高い収益性の所以である。

私が共感したのは、AMEXの価値戦略。
「Emotional Affinity(感情への訴えかけ)」「Customer Experience(顧客体験)」を
「Rational Value(理にかなった価値)」にも増して重要視している取り組みだ。
昨日、東急ホーム金指社長と懇談をしていて、
感情的価値と理論的価値について語りあった所だったので腑に落ちた。

その「Customer Experience」は感動体験とも表現されるらしく、
その実例話を伺っていると・・・「私もAMEX欲しい」と思ってしまったのである。
そう言えば15年前に、私が香港のペニンシュラ・ホテルに宿泊した際
ある間抜けな事件を起こしたのだが、それに深夜対応してくれたマネージャーの
紳士な対応と、その信頼を高める‘感動の言葉’に酔わされたことを思い出した。
やはり信頼できるブランドと付き合うことの満足度は、イザという時に深く実感するものである。

アメリカンエクスプレスは世界的にサービス展開する企業らしく、
社員の教育やマネージメントに対する投資や意識が非常に高いようで
上に行けば行くほど‘人’と‘態度’が洗練され、どこか違うらしい。

私が20代の頃、超売れてる営業マン時代に「どうせやるなら外資系で挑戦したいなぁ」と
思った気持ちが、奥底でまた燻られた。