世界一周旅行をするにあたって、
いろんな国や地域の歴史を知っておこうと思い、
手始めにバルカン半島の歴史に関する本を読んでみました。
たまたまユーゴスラビア紛争のときに起きたジェノサイド(大量虐殺)を知り、
しかもそれが1990年代であることを知り、
かつ、それまで仲良く暮らしてきた他民族同士が
お互いを排除するために殺し合ったということにショックを受けたからです。
1990年代といえば、日本はまだバブルの名残で
ジュリアナ東京で踊っているボディコンねえちゃんの映像がテレビで流れ、
vorinはなに不自由なく10代を過ごしていた頃です。
たしかに「ユーゴスラビア紛争」「コソボ紛争」という言葉を
どこかで聞いた記憶がありますが、どこそれ?状態でした。
元サッカーの日本代表の監督のイビチャ・オシムさんが
旧ユーゴスラビアの出身でしたが、興味をもつことはありませんでした。
vorinにとって戦争や紛争は、第二次世界大戦で終わっていたからです。
まだ戦争や紛争があるのは、
歴史上ずっと落ち着かない中東やアフリカの一部だと思い込んでいたのです。
まさかヨーロッパの端のほうでそんなことが起きているとは。
43歳にして世界のことをまったく知らないことに愕然となりました。
さらに、この前の日曜日にDVDで映画を観ました。
アフガニスタンを舞台にした「君のためなら千回でも」
1979年にソ連がアフガンに侵攻した前後の付近と
今のアフガンを再現していました。
映画の内容は歴史の話ではなく、
だれでも経験したことがある「勇気が持てなかったことへの後悔」がテーマです。
この映画はおそらくみんな共感でき、
子供のころに同じような経験をしたことを思い出し、
心がえぐられると思います。
ソ連のアフガン侵攻は1979年。
vorinが3歳のころです。
40年経った今でもアフガニスタンは国として成り立っていません。
今年、アフガニスタンをずっと支援してきた中村医師が殺されました。
ソ連が侵攻する前のアフガニスタンは平和で自由な国だったそうです。
いったい何がどうなっているのか。
一つの国の歴史を知ろうとすると、
最終的には世界史を知る必要が出てきます。
そして、なぜそういうことが起きたのか知ろうとすると、
人間の歴史を知る必要が出てきます。
10代の時間がいっぱいあったときに真剣に生きればよかった。
そうすれば、そのときにいろんな知識を入れていたと思うのです。
まあ、まだ人生の時間はあるし、
あと2~3年は海外旅行には行けませんし、
いろんな国のことを知ろうと思います。
知ってどうするわけでもありません。
でも、日本の豊かな生活が出来上がっている背景は
知っておくべきだと思うのです。