『エライ事だわ 早く帰らんと、帰られなくなる』
出入りの骨材業者の運転手は、納品書のサインを待ちながら興奮気味にそう言った
え! ダンプカーが帰って行く方向は、これから私が集金に向かう場所…
「ま、まさか~」 お昼のニュースで、台風の被害状況を伝えていたからね
大慌てで車に飛び乗り、信号を左へ
ジェニーちゃん求めて出発した
不安になった自分を慰めながら、高速道路を潜る そこで見た光景に思わず息を飲んだ
大雨が降ると、大淀川の堤防が決壊するのを防ぐために、警戒水域に達すると水門が閉め
られるので、用水路を流れる水は行き場を失い、田や畑~人家を水浸しにしてしまう
相棒が消防団員だった頃、台風の時は常に出動していた きっと、こんな風景の中にいたのね
橋を渡るまで、背中がぞ~~~っとなっていた まるで湖… 用水路とたんぼの堺が無い
ええええええええーーーーーーー 噂には聞いてたけど、まさかここまでとは…
道路には水は無かったが、田んぼは完全に消えていた 自然の猛威に唖然となった
午前中だったら、絶対に通れなかっただろう 呑気な事務員も、三件目に向かっている途中で
愕然とすることに遭遇- 道路が冠水のため、完全に封鎖されていた 《ぎゃ~なんでぇ-》
進入しようとして、おまわりさんに止められた =これが目に入らぬか= 全面通行止めの
看板を指差してこっちを見た 強行突破を試みた所で、勝ち目は無いので迂回して目的地へ~
すぐ傍に川は無いのに、集中的に雨水が集まり危険な状態になったらしい 何と言うことだ
迂回路の農道が渋滞している光景って、不思議な感じであった ちょっと迷子になったけど…
昨日は、地区の敬老会のお手伝いに参加 小雨は降ったものの、無事に行事は終わった
もしこの天気が昨日だったら~ わぁ- 怖い みなさん、笑顔で帰って行かれホッとした
地区の2割が、敬老会の対象者だと聞いた わぁ~ 控え選手もいっぱいいるぞ-
その内に、殆んどの住民が敬老会の権利を貰うのか? 子供の数よりはるかに多いんだ・・・