白昼の出来事でありました
『助けて下さい お金は払いますから』 歳の頃なら70歳をとうに超えた感じの、上品な女性が
家の事務所に、そう言いながらやって来た 事情を聞くと、すぐ近くで車が脱輪したらしい
いったいどこに??? あ! あんな所に・・・ でもいったいなぜ?
国道を挟んだ、美容院の駐車場の端っこに、見事に嵌っていた お怪我は無いの?
息子に向かって~ 私に向かって~ 一生懸命に訴えておられた これは事故よ
自損事故 だけど、女性は必死だ 『車を上げてください お礼はします』 そう続けた
すぐさま息子は、トラックに飛び乗り通りを渡った 大丈夫かしら? 現場をじっと見ていた
製造中の相棒が来て 「JAFに電話しろ 車に傷付けたら厄介だぞ」 でも、あの子やってる
う~ん 頑張ってるね でも、でも、、、危なっかしいなぁ 信号が変わるのを待って
通りを渡った 【ダメダメ危ない】そう叫んだが、とっくに上がっていた お- やったじゃん
え~ こんな崖っぷちがあったなんて… 変形三叉路を、無理に左折しようとしたのね
しかも、ここだけ側溝の蓋は無く、1メートルくらいの段がある ぎゃ~そこに突っ込んでた
(図形で言えば、三角形の先細りの頂点… 外壁は無くただロープが張ってあるだけ~)
おまけに、前輪の右側がパンク! 『私~ タイヤ交換出来ないわ』 またもやのたまいなさる
手には一万円札を握りしめて『何処かタイヤ屋さんありますか?』 って、それよりお怪我は?
「美容院の方に断りを入れてね、タイヤ屋さんには電話しておきますから、ここで待ってて…」
お礼などいらない そう言い残してその場を去った ふぅ~ 息子の機敏さが嬉しかった
だけど… すぐ傍の事業所では、フォークリフトに乗って仕事しているのに、何で通りの先の
家に助けを求めたの? って聞いてみたかったけどやめた これも何かの縁だろうさ ホッ