「こんにちは~ 事務所から預かって参りました こちらの初盆の提灯
の代わりに…とのことでございます どうぞお受け取り下さいませ」
その人はそう言うと、奥様にのし袋を手渡して、踵を返し帰って行った
「まぁ~お中元まで戴いたのに、どうもご丁寧にありがとう」と、奥様-
「いったい幾ら入っているのかしら?」 奥様は光に透かしながら
のし袋の封を見つめ黙った そして。。。 そして。。。
「ん? どうしました?」 固まっている奥様を横目で見た
・・・・・ね~ ね~ ねぇ~ 中身が無ぇ~
えーーー 何ですとーーー! \(◎o◎)/!
ちゃんとした会社の、ちゃんとした座判が押してあった
でも中身無し・・・ 奥様と二人で見つめて、お互い固まった
のし袋に封をした形跡は無く、薄いナイロンが淋しく貼りついたまま
中身を入れ忘れたのだろうか??? 笑うに笑えず言葉を断った
お気の毒と言うか~ 何と言うか~ 分りません
「ほんの気持ちです」と付け加えて帰ったあの人の気持ちは
いったい何処に置いて来たんだろう ムフフ・・・ 無封封・・・