大きな嵐が来ると言うのに、植木鉢ひとつ片付けていなかった呑気モノです
相棒は、早めに工場の戸締まりをしたり、家の雨戸を閉めたり、忙しく動き回っているのに
いつも通りの時間を送り、いつも通りにレディーねねと眠りに着きました
枕元には、リビングとキッチンの蛍光灯のリモコンや、あれやこれやリモコンが並び
外の喧騒を気にもせずに、のんびりモードな夜が更けて行きました
いつもは二階に寝る相棒は、玄関脇の部屋に枕を移し、早々に就寝したものの
夜中にトイレに起きたようで、廊下の物音にレディーねねが、ウォンと叫ぶ夜でした
丑三つ時をとうに過ぎた頃、突然の停電で和室の豆電が消え、家の中は真っ暗~
携帯の灯りでレディーねねを慰めつつ、非常の際の構えを怠った呑気モノは、慌てて
懐中電灯を取りにキッチンへ行き、手さぐりで探している所に、ぱぁ~っと電気が点きました
だけど。。。 蛍光灯が何で点くんだ? リモコンでちゃんと消したのに
その後も、何度か消えては点くを繰り返し、遂に耐えきれなくなり、起き上がると
壁のスイッチを消しに行ったのでありました 文明の利器に操られた呑気モノです
嵐は去り、朝食を済ませた相棒は、家の周りや工場の被害状況を見に行くと言い
呑気モノには『雨戸を開けておけ!』と命を下し、さっさと出掛けて行きました
外に出て驚いた呑気モノ 植木鉢は見事にひっくり返り、地面に逆立ちしています
だけどね、何にも植えていない鉢だから、中身の土が飛びだしているだけ~
被害状況を伝える相棒は、気の毒そうに呑気モノに言いました
「あのね 看板がね 倒れたんだ」 目の奥が笑っています それは大変だぁ~
事務所に行くと、景色が一変してたゎ 交差点の通りの向こうが丸見え!
古い看板も、呑気な事務員の隠れ蓑になっていただけに、一大事件なのです
ブラインドが、深々と閉めてあるのはその為だったのかぁ~
これ位、被害の内には入らないからと、妥協したのでありました
工場の屋根のスレートが、お隣の畑に飛んで行ったので、回収に行ったところ
お隣は、午前9時を過ぎても停電中だったとか- 誠にお気の毒なことです
あっ でも・・・ うちの工場の動力も停電中だったらしく、同時に配電されました