昨日は「ノブドウ」のことを取り上げた。
この時期は同じような緑色の実がなる木や草がたくさん見られる。
今日はノブドウと同じような葉で、やはり蔓のものがあった。
これは「エビヅル」。
実は葡萄の房を小さくしたような感じで、一粒の大きさは約5mm~6mmほど。
熟した実は食べられる。
若葉の裏面は細かな毛がたくさんあるので白く見え、成葉は黄褐色になるので「ノブドウ」と見分けがつく。
学名: Vitis ficifolia
英名: Korean grape
別名:エビカズラ、エビイヌブドウ、イヌエビ
科名・属名:ブドウ科 ブドウ属
原産地:日本、朝鮮半島
古来日本ではヤマブドウや他のブドウ類を「エビカズラ(葡萄葛)」と呼んでいて、葡萄=エビだった。
そして、エビ色という伝統的な色があった。
漢字では葡萄色(えびいろ)と書き、やや紫を帯びた暗い赤い色のことだった。
「エビヅル」はここから名前が付いた。
それなのに、江戸時代ころからエビ色がどういう訳なのか「ぶどう色」と呼ばれるようになってしまったらしい。
その時からエビ色の方には「海老色」の文字が使われるようになってしまい、「海老色」は伊勢海老の殻のような深く渋い赤色のことになってしまったようだ。