「ダチュラ」には2種類あり、草のタイプと木のタイプがある。
草のタイプは花が上向きに咲いて1年草扱いとされ、そのまま「ダチュラ」という名前になっている。
別名はチョウセンアサガオ、そしてこの花にはトゲがあるのが特徴。
学名:Datura metel
英名:Devil’s trumpet, Thorn apple
別名:チョウセンアサガオ(朝鮮朝顔)
科名 ・属名:ナス科 チョウセンアサガオ属(ダチュラ属)
原産地:南アジア
それに比べ、もう一つの木のタイプはいつも下を向いて咲いている大きくてラッパのような花。
これは多年草として扱われていて、「ブルグマンシア」と呼ばれ、「エンゼルトランペット」という名前で流通している。
こっちにはトゲはない。
学名:Datura arborea L.(Brugmansia)
英名:Angels trampet
別名:エンジェトランペット、キダチチョウセンアサガオ
科名・属名:ナス科 キダチチョウセンアサガオ属
原産地:インド・南アメリカの熱帯地帯
どちらの花もほんのりといい香りもあるし大きくてきれいな花だから、花を飾ろうと枝を切ったりしたくなるかもしれないが、それはやめた方がいいかも。
この花にはアルカロイド系の成分が含まれているから。
数年前にニュースになったことがあった。
枝を切った人がその時に出た汁が目に入ってしまって失明寸前にまでなってしまったとか。
この花で有名な話は江戸時代の外科医「華岡青洲」のこと。
彼はこの花やトリカブトなどの強い毒性のある植物6種類を合わせて薬草を作り、煎じて飲ませ、世界で初めて全身麻酔の乳がん手術を成功させた。
その当時からこの花は強い毒性があることで知られていたようで、「まんだらけ」や「気狂い茄子」などと呼ばれていた。
面白いと思ったのが英名で、草の方は悪魔のトランペット、木の方は天使のトランペット、この差は何なのだろう?