第11回歴史散歩の会が平成28年10月29日(土)「富岡の名刹を巡る」と題して実施された。
当日の天気は曇りでしたが、前日の風と低温とは違って穏やかで風もありませんでした。
金沢区の北部にある富岡は古くからの歴史ある町で、歴史を忍ばせる史跡や名所が今も残っています。
京急富岡駅を13時に出発した一行45人は、まず並木地区センターにある「富岡船溜まり」へと向かった。
「富岡船溜まり」は旧海岸線近くに残された水辺で、ボラなどの魚や水鳥が見られる。
富岡八幡宮の伝統神事「祇園舟」はこの船溜まりで行われる。
その後、建久2年(1191)に創建された富岡八幡宮に行った。応長元年(1311)の大津波にも
富岡八幡宮は山に守られて無事だったことから、「波除八幡」ともよばれている。
次に「日本国憲法起草の地の碑」を見た後、長昌寺へと向かった。
長昌寺には観音堂があり、霊験高い芋神様(芋観音)が祀られている。
また、境内には直木賞で名高い直木三十五の墓がある。
次に「孫文上陸の地の碑」に行った。孫文が大正2年に日本亡命を企て、横浜に密航し、
金沢の富岡海岸に上陸した。この上陸の地がここでその碑が建てられている。
その後、慶珊寺に行ったが、寺には明重・継重親子および両親の木像、十一面観音像、大般若経600巻、
ヘボン旅寓の表札などが保管されている。住職が早大教育学部卒の先輩とのことで、本堂にて寺の由来などを
説明していただいた。慶珊寺の裏山には、かって直木三十五の邸宅があったので、「芸術は短く貧乏は長く」と
刻まれた直木三十五文学碑がある。
予定ではこの後に持明院、大正6年に川合玉堂が建てた別荘・二松庵跡を見学することになっていたが、
時間が無くなったため取りやめて京急富岡駅に向かい、16時頃に解散した。お疲れ様でした。 (記:井上)
【慶珊寺にて参加者全員】
慶珊寺 十一面観音像