早稲田大学 横浜稲門会 ブログ

・親睦と相互啓発  
・早稲田の誇りと自覚
・積極進取     
・気配りと思いやり 

12月20日三金会開催

2024年12月22日 21時13分20秒 | 三金会

 12月20日三金会開催

 12月20日(金)17時30分から、新事務所において23人が参加し開催。司会       から新事務所の使用上の注意(トイレ、ゴミなど)、会長からは新事務所開設への経緯や移転作業への謝意、1月2日の箱根駅伝、25日新年会の参加への依頼があった。

 講演は、68年理工学部卒で当会会員、ご夫婦で長くFF西東京クラブ会員として活動されてきた高垣孝さんで「フレンドシップフォース(FF)の紹介~ホームステイを通じて世界の多様な人々との出会いと異文化交流活動」。興味深く拝聴した。
講演後、初参加の宮原淳二さん(89年卒)から自己紹介。次いで、箱根駅伝の応援場所の変更、新年会の豪華景品の集結状況の報告。また、事務所移転に伴い、各備品を買い替えたが、冷蔵庫まで回らず、募金のための郵便ポスト型の貯金箱を冷蔵庫の上に置いたとのこと、お札も入るとのこと。ご協力お願いします。

講演の主な内容

  フレンドシップフォース(FF)とは、1977年ジミー・カーター元米大統領が推奨して始められたホームステイを通じた草の根の国際交流団体で、世界で70か国、350クラブ、日本には28クラブある。 
ご夫婦で参加された3つの海外渡航での交流~2004年10月キプロス、2005年10月二ュージーランドのカビティコースト、2012年7月エストニア~について、スクリーンの写真とともに奥様から説明があった。

 受け入れの場合、1週間が基本で、空港又は新幹線駅での出迎えから始まり、ウェルカムパーティ、日本文化体験(茶道、着付け、和太鼓、そば打ち等)、鎌倉か箱根行き、自由行動(ショッピング、近隣散策)、サンクスディナーかフェアウェルパーティー、そして見送りとなる。

 注意点としては、お客様扱いはしない、食事は希望をよく聞く(アレルギー等)、ベッドが望ましいが布団でも可、片言英語でも通じれば可、浴室・ウオシュレットの使い方をよく伝えておく等。

 交流を通じて、各国事情を実感でき、異なる価値観や視点にふれ、他国の家庭料理を体験できる。横浜の場合は、東京か西東京のクラブに入ることになる。活動に理解いただけると幸いとの事でした。
文責 飯田光雄 写真 東島正樹 稲葉昌史 横山順子 後藤真一
                        記 仁井淳二


講師 高垣孝氏

講師 高垣幸子氏

新入会員 宮原淳二さん
  
会場参加者
 
会場風景

東島会長挨拶

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

11月15日㈮三金会開催

2024年11月18日 16時11分42秒 | 三金会

11月15日三金会開催

11月15日(金)17時30分から進交会館において、11月度三金会が開催された
東島会長のご挨拶、鴻谷元会長から11月23日(土)明治記念大磯邸園邸宅公開記念講演会のご案内、並びに新人3名【吉田明さん(77年商卒)、森田伊知朗さん(87年理工卒)、高垣幸子さん(家族会員)】が紹介された。
本日の講演は、井上恵美氏(家族会員)による「オペラって何?」であった。
同氏は、東京音楽大学大学院声楽研究科修了、東京二期会・東京室内歌劇場・横浜シティオペラ他の会員として、現在も幅広い活動をされている。

 先ずは、講演の主題である「オペラって何?」という問いかけがあったが、オペラの持つポジティブ(声が魅力的、豊かさ等)、ネガティブ(敷居が高い、言葉が分からない等)の二面性についての説明があり、代表的なオペラ20曲を挙げてた中で、悲しいドラマが多いという話が興味を引いた。

 そして、実演①としてシューベルト「湖上の美人」の“アヴェ・マリア”が披露されたが、講演会場に響き渡る心地よい歌声に、思わずうっとりしてしまった。
また、実演②のプッチーニ「ジャンニ・スキッキ」の“私のお父さん”では、声高らかなオペラを拝聴して、心豊かな、生きる喜びのようなものを感じた。
また、オペラの歴史についても紐解いていかれ、ルネサンス・バロック・クラシックと変遷する中で、貴族社会でのオペラがヴェネツィアの一般市民に向けて、そして世界各国へと広がっていったこと、一方で日本のオペラとは、まさしく「歌舞伎」が日本の総合芸術と言われているとのことで、大変興味深い話であった。

 そして、主題であった「オペラって何?」に対して、同氏は「日常の思いを形にして、魅せてくれる芸術」ではないかとのコメントをいただいた。
最後に、実演③としてヴェルディ「椿姫」より“乾杯の歌”を披露いただくと、優雅な美声に自然と体が動き出してしまうような心地よさを感じて、拍手喝采の素晴らしいミニミニコンサートであった。

「敷居の高い」オペラと思っていたが、今回の講演&生の歌声を拝聴させていただいて、オペラが少しだけ身近な存在になったような気がして、来年は「オペラ鑑賞元年」になるのではないかと胸騒ぎした次第である。

文責 鷲田亨 写真 稲葉昌史  記 仁井淳二


講師 井上恵美氏
  
初参加者 吉田明さん
 
初参加者 森田伊知朗さん
 
初参加者 高垣幸子さん

東島会長挨拶

会場風景

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月26日三金会開催

2024年10月29日 20時00分29秒 | 三金会

10月26日三金会開催

10月26日(土)17時30分から進交会館において三金会が開かれ、雨宮筆頭副会長の挨拶および11月19日に新事務所への引っ越しが報告された。また杉島先輩がポスターを飾る“The Spirit of Yokohama”という映画の紹介もあった。

本日の講師野田邦弘氏は1976年政経卒。学生時代はまだ学生運動の名残が色濃く、講義に出るより・・・という時代であった。振り返れば「もっと勉強しておけば」との思いに共感する会員も多いのでは。

卒業後飛鳥田革新市長の横浜市に入庁。

1980年から教育委員会文化事業課で市民講座やコンサート、演劇イベントの企画を担当し、1994年みなとみらいホール開館準備をはじめクイーンズスクエアなど新しい都市づくりと、大学や市民活動との連携を図りながら市中心部の歴史的建造物の再生による都市の活性化計画に携わった。その後、関内地区、黄金町地区など地域に根差した街づくりを進めた。飛鳥田市政でのプランナー田村明氏の下で多くを学んだ。

鳥取大学地域学部の教授を勤め、鳥取市で大学生と既存の建物の再生を進めた。

現在は東京大学まちづくり大学院の非常勤講師を勤めている。

現在、多くの地域で再開発を含む街づくりが行われているが、負債を抱えて悩んでいる自治体も多い。確かなヴィジョンの下で、大学や市民と連携し、地域性を生かすことが重要だと実感した。
                        文責 稲垣庸子 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二

 
講師 野田邦弘先生
  
新入会員 奥泉和則氏

会場参加者

雨宮筆頭副会長挨拶 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月20日三金会開催

2024年09月22日 16時32分33秒 | 三金会

9月20日三金会開催

2024年9月20日(金)午後5時30分から、三金会(ミニセミナー)が進交会館にて開催された。今回は「企業(AGC)および横浜市におけるイノベーション取組紹介」をテーマに、AGC株式会社エグゼクティブフェローの井上滋邦さん(1984理工)が講師を務めた。

AGC株式会社(旧旭硝子)は1907年創業の素材・ソリューションで社会問題を解決する会社で、建築の板ガラスや自動車ガラス、液晶・有機EL用ガラス基板等多くの素材分野で世界トップシェアである。世界の30を超える国と地域で事業展開しており、売上高比率・従業員比率とも海外7割を超えるグローバル企業である。

井上氏は国内・海外の各分野で活躍後、2020年に設立された同社国内最大拠点のAGC横浜テクニカルセンター長に就任し、既存分野の進展・新分野開発に大きな実績を上げている。

横浜市との関係では、横浜未来機構(産学公民の連携基盤団体)の副会長を務め、市内企業の更なる振興のためのネットワーク推進機関・イノベーション創出の推進機関・イノベーションのエリアマネジメント機関として幅広い役割を担っている。認定されたプロジェクトは数多く、市内企業の今後の新分野での発展が大いに期待されている。

40名の参加者が集まり、大盛況の講演となった。特に女優の広瀬すずさんが同社横浜テクニカルセンターを訪問したPR動画は好評だった。
                       文責 新堀誠 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二

 
東島会長挨拶
 
講師 井上滋邦氏
 
井上滋邦氏プロフィール
 
会場風景

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月19日三金会開催

2024年07月20日 20時39分41秒 | 三金会

2024年7月19日 (金)午後5時30分から、三金会(ミニセミナー)が進交会館にて開催された。「神奈川新聞社の過去・現在・未来」をテーマに神奈川新聞社、代表取締役社長の須藤浩之さん(1985年第一文学部卒)が講師を務めた。1910年に神奈川新聞社の社長に就任した三宅磐さんは、横浜稲門会の初代会長であるなど、神奈川新聞社と当会のゆかりは深い。参加者の中には、OBや現役の社員の会員もいた。45名もの参加者が集まり、盛況な講演となった。質疑応答に入ると、地元紙として神奈川新聞を長年購読しているという参加者から、多くの地方紙としての優れた記事への賞賛が寄せられた。地方紙がこれまで担って来た地域ジャーナリズムの役割は,地域では必要なものであり、担い手は他のメディアでは取って代われないものとの認識をもった。

[講義内容・要約]

1890年に「横浜貿易新聞」として創刊してから100周年を迎え、その後本社を中区太田町へ移転したまでの会社沿革に触れた後、現在の会社概要の説明があった。地方紙に広告を出さなければ、宣伝にならなかったり、求人を出さなければ人材が集まらなかったりは昔の話であり、新聞の発行部数の推移と、米国での地方紙の廃刊の実例をあげ、業界が抱える課題を示された。課題への取り組みのなかで、デジタル化の促進によって、インターネット媒体を使った新聞記事の配信など、デジタル領域への挑戦を継続し、「神奈川の地元紙はなくせない」と強い思いを話された。
                      文責 雨宮敏徳 写真 新堀誠 記 仁井淳二

 
 講師 神奈川新聞代表取締役社長 須藤浩之氏
 
 熱心に聞入る会場参加者


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月21日㈮三金会開催

2024年06月23日 12時39分57秒 | 三金会

6月21日(金)三金会の開催

  • 開催概要

  やっと梅雨入りした6月21日(金)17時30分から進交会館において
  三金会がおこなわれた。東島会長のあいさつの後、コーラス同好会及び美術館・博物館を
  巡る会の2つの会の紹介があった。

 a)コーラス同好会は2012年に発足し、混成コーラス同好会から始まったがコロナ

   による演奏中止の時期があり、なかなか新入会員の増加が見込めなかった。ただ

   その間においても2名の指導者(指揮者1名・ピアノ伴奏1名)に恵まれ月1回の

  「ぴおシティにおいての練習」を続けている。今日は雨宮リーダーからの提案で、練習

   曲2曲(男性4部合唱)(わが歌・ふるさと)を会場で披露した。

 b)続いて美術館・博物館を巡る会について、里見誠二代表から活動状況の説明があった。

   会としてのコンセプトは、我々はかつて学んだ著名な作品を実際に見る機会が比較的

   すくない。もっとそれらに触れるチャンスを提供したい。
   芸術に関して語り合える共通言語を持った先輩後輩と知り合える状況を積極的に作りたい。

 c) 現在までの歩みは「スコットランド国立美術館展」「国宝東京国立博物館のすべて」

    「マティス展」「やまと絵」等、鑑賞後は「お茶会」を開き、その時間を大切にして

    いる。

                      文責 星田信之 写真 新堀誠 記 仁井淳二

 
コーラス同好会の紹介
 
美術館・博物館を巡る会の紹介
 
初参加者 横田航一さん
 
初参加者 伊東潤先生
 
開催前の会場風景

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月17日三金会開催

2024年05月21日 21時11分25秒 | 三金会
  • 開催概要

 5月17日(金)17時30分から進交会館において、34人の出席のもと、仁井幹事長の司会で開催された。講演に先立ち、東島会長から挨拶があり、スマートグラスを使っての母校不正入試の件と6/1の本会総会の件の話があった。後者については、作家伊東潤氏の大隈公に関する講演や懇親会もあるので、締め切りは一応過ぎているが、失念していた方などぜひ参加してほしいと呼びかけがあった。その後、川田博幸さん(78年政経卒)の講演「ヤクルトの海外事業に携わって-20年の海外駐在-」に入った。ヤクルトの成り立ちと駐在各国の紹介など、関心度の高い話で、興味深く聞き入り、多くの質疑応答があった。講演後、新しく参加された方の自己紹介(萩原康行氏、宮岡栄一氏)があり、閉会後、中華店「香巴拉(シャンバラ)」で懇親会が行われた。

 

  • 講演の主な内容
    • 1930年、京大代田稔医学博士が微生物の研究から乳酸菌の強化培養に成功。
    • 1935年、福岡で乳酸菌飲料「ヤクルト」が誕生し、製造、販売開始。
    • そこには、予防医学を重視し、”健腸長寿”(腸が丈夫→健康長寿)と”誰もが手に入れられる価格で”との考えが基底にあった。
    • 1940年頃、各地に販売や製造の会社が雨後の竹の子のように誕生。
    • 1955年、ヤクルト本社設立、全国の販売会社を統括。
    • 宅配のみ→ヤクルトレディの誕生、ガラス瓶容器→プラスティック容器などの経過があり、今日に至る。
    • 現在、世界40の国・地域で「現地主義」で販売。1日平均4千万本(日本含む)以上になっている。
    • コロナ禍のときは、効用があるとの噂や水替わりに飲んだ人もいて、よく売れた。
    • 講演者は、ヤクルトで台湾に6年、インドネシアに10年、シンガポールに4年駐在。この各国・地域の事情が、表や写真を使いながら紹介された。

なお、ほかにも、海外・国内に滞在した経験が多いので、何かお役に立てればとのことでした。

                     文責 飯田光雄 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二

 
講演者 川田博幸氏
 
初参加者 萩原康行さん
 
初参加者 宮岡栄一さん
 
東島会長挨拶
 
会場参加者

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月19日㈮三金会開催

2024年04月26日 20時36分48秒 | 三金会

大岡越前の守と茅ケ崎

 

2024年4月19日㈮午後5時30分から三金会(ミニセミナー)が進交会館にて開催された。講師は茅ケ崎ゆかりの人物館学芸員 
平山孝通氏。テーマは「大岡越前守と茅ケ崎」、出席者37名で会場は熱気に包まれた。レジュメに従い下記大岡家と茅ケ崎市の関係が語られた。

1、大岡家略系図によると

藤原鎌足から始まり、大岡家の初代は忠勝、始め助右衛門助勝と称す、松平宏忠(徳川家康の父)より武功を上げたため本名の一字を賜り、忠右衛門忠勝に改めた。忠右衛門は通称。
2代忠右衛門忠政の時、天正19年(1591年)5月3日相模国高座郡堤村(現茅ケ崎市堤)、380石を家康より拝領した。

2、絵葉書(大正2年(1913)発行)に見る大岡家

3代忠政の時(慶長16年(1611年))大岡家菩提寺・浄見寺を建立し、ここに大岡忠相の墓もある。

3,大名武鑑にみる大岡家(10代忠愛の時に刊行)

大岡家の歴史が詳細に記載されており、大岡越前守忠相は5代目、その正式名称は
従五位下大岡越前守藤原忠相(ジュゴイノゲ オオオカエチゼンノカミ フジワラノタダスケ)
(従五位は朝廷から与えられる位階)、大岡(名字)
越前守(官職、越前国守、福井県北部)藤原(四姓の一つ、源平藤橘)の(読み方としてはが入る)忠相

大岡忠相は時代劇でおなじみであるが、実像は徳川幕府高級官僚で能吏、非常に几帳面な性格であった事が自筆の書から伺える。町奉行は当時3名から4名おり南町奉行に任命された時、当初能登守の予定であったが先輩に能登守がいたことから急遽越前の守に変更されたとの事。5代目として分家から本家に養子として入り、その子孫が大岡家を代々継ぎ現在まで続いている。その後加増を受け、町奉行として唯一1万石の大名になった。国持大名ではなく御定府(参勤交代はなく高級官僚として常時江戸詰)、能吏であったことから8代将軍徳川吉宗の信頼が厚く高く評価された。

大正元年(1912)11月19日贈従四位(国持大名に昇格)22日浄見寺の墓前に贈位報告(大岡家13代子爵忠綱)が行われた。
大正2年(1913)以降茅ケ崎において臨時贈位祭、贈位例祭、例祭が開催され、平成6年(1994)第39回、大岡越前祭に名称変更し今日に至る。今年は第69回大岡越前祭が4月20日、21日に開催される。大岡忠相は今も茅ケ崎市民に大岡さんとして親しまれ、当日は多くの茅ケ崎市民、県内県外からも多数の人が見物に訪れる。

エピソードも交え平山先生に熱く語っていただいたき、質疑応答も活発に行われ参加者全員大岡越前守をより詳細に知り、有意義で楽しい時間を過ごすことができた。
                                       文責 仁井淳二 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二

 
講師 平山孝通先生
 
初参加者 金丸潤さん
 
初参加者 永井浩明さん
 
初参加者 野田邦弘さん
 
初参加者 横山久雄さん
 
東島会長挨拶
 
講演に聞入る会場参加者

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年3月23日三金会開催

2024年03月28日 21時02分54秒 | 三金会

三金会:新井 治仁氏(1968第一政治経済学部卒)
漢詩は面白い!「漢詩で学ぶ、漢詩で遊ぶ」

2024年3月23日(土)午後5時30分から、進交会館において三金会(今回は土曜日開催)が開催されました。出席者は30名の盛会となりました。講師は神奈川県漢詩連盟副会長 新井治仁氏(68第一政経卒)により、漢詩は面白い!「漢詩で学ぶ、漢詩で遊ぶ」をテーマに、「漢詩は声に出して詠うもの♫」、「世界文学を彩る詩人群像」、「漢詩の味わい方」「漢詩を作る」と、まさに「漢詩入門講座」の体験を、参加者一同楽しむことができました。
   ◆漢詩は面白い
 
第1章の「漢詩は声に出して詠うもの♫」では、晩唐の詩人・杜牧(803-853)の「江南春/杜牧」と蘇軾(1036-1102)「春夜/蘇軾」の詞が紹介され、出席者全員で新井講師に続いて朗誦した。漢詩も俳句も韻を楽しむ文学。
今一度皆さんと声を出して楽しんでみましょう。!
  
                   江南春(江南の春) 杜牧(とぼく)
         
         千里鶯啼緑映紅 /千里 鶯(うぐいす)啼いて 緑(みどり) 紅(くれない)に映ず

         水村山郭酒旗風 /水村(すいそん) 山(さん)郭(かく) 酒旗(しゅき)の風

         南朝四百八十寺 /南朝(なんちょう) 四百八十寺(しひゃくはつしんじ)

         多少楼台烟雨中 /多少の楼台 烟(えん)雨(う)の中(うち)

 『江南春』の解説(鑑賞)によると、江南地方は揚子江下流の南部一帯。おだやかな気候と美しい風景の農村地帯。その江南では、千里にわたって鶯がさえずり、緑の若葉と紅い花とがたがいに色を競い合い、照り映えて美しい。川沿いの村、山あいの村では、飲み屋のしるし青い旗が、風にはためいている。当時は仏教の盛んな時代で、南京には四百八十寺もの寺が並び、眼前の寺々にある多少の高殿や高閣に、霧雨にけむる昔の南京の景色を重ね合わせていると、漢詩入門書では解説している。
 新井先生の後に続いての朗誦で、古の揚子江の流れにそった水墨画の世界が拡がるようでもあった。

 講演は漢詩の歴史にも触れ、「漢詩とは“中国の古典詩(略して古詩ともよばれる)”と、古体詩は唐以前(六世紀)の詩で、韻は踏むが平仄(ひょうそく)の規則はないが、唐代に確立された近体詩には、平仄や押韻の規則があるなどの、漢詩の歴史や決まり事が解説された。また、各時代の代表的な詩人、屈原、李白、杜甫、白居易、杜牧、蘇軾らが年表に沿って紹介された。
 漢詩の味わい方についても、遣唐使として渡った「阿部仲麻呂」の場合として、帰国がかなわなかった帰国の船上で、故郷を偲んで歌った「あまの原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」の和歌も紹介された。
 
   ◆漢詩で遊ぶ

「漢詩で遊ぶ」では「歌謡曲を漢詩にしてみる!」で、山下達郎のクリスマス・イブが『聖誕節前夜旗店』として紹介され、およそ100曲を七言絶句で漢訳しているとのことでした。

          『聖誕節前夜旗店』
                待君窓下獨傾杯 / 君を待つ窓下独杯傾き

                坐久時疑成不來 / 坐して久しく時に疑う

                細雨絲絲天欲雪 / 細雨糸糸として 天 雪ならんと

                徒聞待巷聖歌回 / 徒だ聞く待巷 聖歌回るを

   ◆実作と添削の一例
サークル例会での添削例が紹介され、きめ細かい添削と解説にサークル活動のレベルの高さが感じられた。
漢詩に興味のある方は、 
神奈川県漢詩連盟へ
Tel/fax: 045-432-5438

                                               文責 秋元謙治 記 仁井淳二

 
講師 新井治仁先生
 
講演テーマ
 
東島会長挨拶
 
熱心に聞入る会場参加者

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2月16日三金会開催

2024年02月22日 14時48分52秒 | 三金会

2024年2月16日(金)午後5時30分から、三金会(ミニセミナー)が「損害保険について」をテーマに進交会館にて開催された。講師は損害保険会社に勤務されている鎌田真郎氏(1988年政経)。36年間損保会社に勤務され、現在は群馬県に単身赴任されています。

(講義内容)

現在損保業界は、これまでの業界再編成の結果、大手4社で市場シェア8割を占める寡占化が進んでいる状態にあるとのこと。そもそも、損保会社は、荷主と船主が、海運における商品の運送にかかるリスクを回避するために誕生した歴史がある。

イギリスのロイズをはじめとする欧州企業が、明治の開国・開港に伴って、我が国に進出して、日本でも損保会社が設立されたとのこと。今でも〇〇海上保険株式会社という名称にその名残が見られる。現在あるゆる保険商品が開発され、日常生活にはなくてはならない存在となっている。事例をあげれば、自動車保険、火災保険、労務トラブル対応(セクハラ・パワハラ・不当解雇)保険、サイバー攻撃対応保険
・・・・といった具合である。その一方で、ビックモータと大手損保会社との事件もあり、損保業界の対応も見直しに迫れている。

損保業界について、全般的に分かりやすく解説してもらい、認識を新たにできた。講演後の質疑応答にも丁寧に答えていただき、30名の出席者は有意義な時間を過ごすことができた。
                                       文責 河野真一 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二

 
講師 鎌田真郎氏

 
東島会長挨拶

 
熱心に聞き入る会場参加者

 
初参加者 井上恵美さん

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年1月20日㈯三金会開催

2024年01月21日 15時38分04秒 | 三金会

2024年1月20日(土)午後5時30分から、三金会(ミニセミナー)が「有隣堂が目指す書店の未来」をテーマに進交会館にて開催された。講師は株式会社有隣堂代表取締役社長の松信健太郎氏(1995教育)で、2007年に入社し2020年より第7代社長を務めている。

講義内容要約

紙媒体の出版市場は雑誌の拡大とともに売り上げを伸ばしてきたが、インターネット・スマホ・ゲームの登場により、1996年以降右肩下がりになり現状はピーク時の約半分になった。電子書籍市場は順調にシェアを伸ばし、全国の書店数は減る一方となった。大手出版社は雑誌・書籍ではなく、デジタルコンテンツで売り上げを伸ばしている。

国際比較で日本の子供たちの学力は低下しているが、低下を食い止めるために、「本の役割」は大きな力となる。子供への虐待をなくし不幸な事件を防ぐためにも親世代が本を読むことを勧めたい。書店の継続はなんとしても必要である。

そのために有隣堂は新たな価値創造に挑んでいる。書籍を売ってきた信用力で書籍以外の「モノ・コト・トキ」を売っていく。書籍以外の「モノ・コト・トキ」の力を借りて書籍を売り続けていく。その象徴的店舗が、東京ミッドタウン日比谷の「HIBIYA CENTAL MARKET」であり、COREDO室町テラスの「誠品生活日本橋」である。新たな価値創造と様々なイベントやSNSの活用により有隣堂のファンを増やし、「どうせ本を買うなら有隣堂で買おう」と思ってもらいたい。

書店の活性化という難しい課題に社を挙げて取り組む姿勢をわかりやすく解説していただき、出席者は認識を新たにした。なお当日のゲストとして、早大出版部の小板橋部長と武田氏が出席された。
文責 新堀誠 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二

 
講師 ㈱有隣堂代表取締役社長 松信健太郎様

 
東島会長挨拶


熱心に聞き入る会場出席者

 
早稲田大学出版部 小板橋部長挨拶

 
初参加者 松原さん挨拶

 
鴻谷前会長挨拶




 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

12月15日三金会開催

2023年12月20日 17時23分11秒 | 三金会

 三金会ブログ

 2023年12月15日(金)午後5時30分から進交会館にて三金会が開催された。今回は特に外部講師をお招きせずに、昨年新しく結成された「横浜中華街を食べる会」と「エンジョイフットサル」の2つの同好会の紹介であった。年末の忙しい時期にも関わらず26名の方にお集まりいただいた。まず、「横浜中華街を食べる会」は世話役の立木欣吾氏のお話であった。活動は偶数月の16日以降の月曜か火曜のランチタイムに中華街の店にて行われ、現在は会員55名(うち女性9名)にて構成されている。ただ単に中華街で食事をしているだけでなく横浜という地の利を生かし、中国の文化や歴史を学ぶとともに飲食を通じて会員相互の交流を図るのが目的であり、横浜中華街の歴史を学んだり各人の舌でそれぞれの系列の特徴(広東・上海・四川・台湾等)を味わったりしているとのことであった。最後に会の代表である谷津章一氏から簡単な中国酒の講義を受けることができた。

続いて、代表世話人の小林卓氏による「エンジョイフットサル」の紹介であった。現在会員数は、19名(うち女性4名)で、奇数月の土曜日か日曜日の10時半から2時間、MQフィールド黄金町にて練習及びゲームを行っている。入会者の69%程度が未経験者であるため、気楽に参加してほしい。フットサルはミニ版サッカーではあるが、小コート・守備位置自由・交代自由・試合時間は5分間・女性は1ゴール2点等 緩い部分もあるので参加しやすいと思う。練習時の動画とインタビューを公開していただいたが、・痩せられた・試合後のビールがうまい・動体視力が上がった等の会員の感想と、小林代表の「まずはトライ!失うものはないのでとにかくやってみましょう!」との一言で、心を動かした方もいたのではないか。

             文責 星田 信之 写真 稲葉 昌史 記 仁井 淳二


横浜中華街を食べる会 講師 立木欣吾氏


横浜中華街意を食べる会代表世話人 谷津章一氏


エンジョイフットサル 講師 小林卓氏


会場風景 参加者26名

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

11月17日三金会開催

2023年11月18日 16時00分58秒 | 三金会

2023年11月17日(金)午後5時30分から、三金会(ミニセミナー)が「犯罪被害者支援に取り組んで」をテーマに進交会館にて開催された。講師は神奈川弁護士会所属の堀本久美子氏(1981法)で、神奈川県公安委員会委員長並びに神奈川被害者支援センター副理事長を務めている。広島県出身、30年近く検事を務め、8年前から弁護士に転身。犯罪被害者支援に注力し、被害者支援のネットワークが充実している神奈川県を拠点に活動している。

講演内容要約
被害の種類は民事事件の被害(物損交通事故、金銭トラブル、境界線トラブル、各種ハラスメント、DV等)と刑事事件の被害(人身交通事故、器物損壊、窃盗、強盗、DV、ストーカー、児童虐待、性被害、脅迫、暴行、傷害、殺人等)に分類される。

被害者になったら、被害にあうのは恥ではない、不安になるのは当たり前という意識を持つこと。大丈夫ではなく、困っていますとの意思表示をすることが大切。

被害者支援の概念はハンムラビ法典の頃より存在し、歴史上の必然である。しかしながら近代刑事司法が犯罪者の権利保障の方向に進み、被害者の側面が埋没しつつあったが、近年被害者支援の認識が強くなり、被害者支援の法律が制定される流れとなった。

神奈川県では、県条例で神奈川被害者支援サポートステーションが制定され、行政と警察及び民間が連携して被害者に様々なサポートを提供している。

被害者支援という難しい課題をわかりやすく解説していただき、認識を新たにした。講演後の質疑応答も充実し、出席者は有意義な時間を過ごした。
                                        文責 新堀誠 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二


講師 堀本久美子弁護士


東島正樹会長挨拶


初参加者 笠松光一さん


熱心に聞き入る会場参加者

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月20日三金会開催

2023年10月27日 13時59分30秒 | 三金会

2023年10月20日(金)午後5時30分から、三金会(ミニセミナー)が進交会館にて開催された。「偏見と独断による間近に迫る人類の終焉」をテーマに川崎辰雄さん(1963年理工学部卒)が講師を務めた。三金会の講師は今回で3回目となる。1,2回目はご出身の土木工学科と仕事で学ばれた専門の話で、今回は地球の環境悪化に関して日ごろから懸念されている点を趣味として調べている話をされた。指定された椅子が全て埋まるほどの盛況な講演となり、参加者から多数の質問があった。壮大なテーマであるが、人類が安定して暮らし続ける事の重要さを認識させられる講演となった。

[講義内容・要約]

テーマにある「偏見と独断」は、仮説として捉えた場合、「間近に迫る」とは数百年以内に起こりうる事項と前置きがあった。生物の発生・進化から人類の出現までの説明があり、人類の出現後の歩みの中で、例を挙げながら「計算技術」、「武器」と「通信」の発展過程から科学発により得られた利便と喪失に触れられた。そこから、人間生活の質の向上を目指した科学発展は一方ではネガティブな状況を呈するとして、産業の発展に伴う自然環境悪化を指摘された。人類の終焉が考えられるものは、「自然現象」、「人類の抗争の激化」と「発展が人間の能力を超えた時」など、予測ができないものに遭遇した際には、人類の終焉に繋がる事態となると説明された。

文責 雨宮敏徳 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二

講演者 川崎辰雄氏

東島会長挨拶

初参加 早川恵庸さん

熱心に聞き入る会場参加者

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月15日三金会開催

2023年09月20日 20時45分45秒 | 三金会

2023年9月15日(金)17:30から進交会館で、『ホームズの事件解決法をビジネス、生活に応用すれば』というテーマで三金会(ミニ講演会)が開催された。講師は、「コナン・ドイル/シャーロック・ホームズ/ヴィクトリア朝研究家」の田中喜芳先生。人間行動学博士で大学講師、ホームズや作家関係団体に多数所属するとともに、関係著作や翻訳も多く、関係グッズのコレクターでもある。

 話は、①「ホームズ物語」とは何か。②「ホームズ物語」の魅力は何か、③ビジネスにも応用できる、名探偵ホームズの事件解決術の3点に絞り進められた。

 ごく短く紹介すれば、①については、全60編(長編4、短編56)からなる英国コナン・ドイル(1859‐1930)作の推理探偵小説。②については、物語自体の醍醐味をはじめとにかく面白いこと。また、私たちの生活にも役立つ内容が多く盛られていること。聖書に次ぐベストセラーともいわれる所以である。

③については、ホームズの観察力、推理力、知識力、行動力が際立つが、例えば、質問力という点では、よく聞くこと、的確な質問をすること、人は正直に話すとは限らないので注意力をもって、しかし先入観を持たず接すること。また、情報にあたっても、無視してもよいものと重大なものとを見分ける能力とか、不足する情報で突き進むのは危険であること。仮説を立ててみること、見方を変えてみること、検証することが大事なことなどなど、示唆する点が多いという。

それは、マーケッティング、イノベーションを基調とする現代ビジネスにはもちろん、私たちの日常生活にも取り入れられるはずだ。ことにコロナ型ウィルス問題のように、教科書に書かれていないような、既成のものでは対応できず、自分自身で解決法を見つけていかなくてはならないことの多い現代社会では、なおさらホームズ物語を読んでほしいと講演者は語る。

 関心深い演題だけに37名という出席者でした。また、ホームズの出身大学、前と後ろにツバのある帽子(鹿撃ち帽)やパイプのことなど興味ある質問がありました。

 なお、講師の最新刊『シャーロック・ホームズが見た世界―古絵葉書で甦るその時代』(言視舎)は、登場する地名の場所やヴィクトリア時代背景を表すものを30年かけて集めたうちの選りすぐりのものを掲載しているので、ぜひ視覚からもホームズを堪能していただきたいとのことでした。

文責 飯田光雄 記 仁井淳二

     

シャーロックホームズ初版本の説明をされる田中喜芳先生

田中喜芳先生近著 【シャーロック・ホームズが見た世界】販売会

     

    東島会長挨拶

 熱心に聞き入る会場参加者 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする