早稲田大学 横浜稲門会 ブログ

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12月俳句会例会のご報告

2024年12月15日 18時09分35秒 | 俳句会

12月通信俳句の選句を行いました。13名分39句です。

俳句会始まって以来の最多句数でした。ご協力をありがとうございました。

 

高得点句及び作者名は以下の通りです。 

6点句   鱈汁の湯気まで旨し能登の宿          作者;立木欣吾

点句   ランドセル見守り隊の息白し          作者:寺山愁治

5点句     また一軒たわわな柚子の荒れし庭                     作者:稲垣庸子

5点句     冬ざるる浮き桟橋の軋む音(ね)も            作者:吉仲洋子

4点句   道を掃く人に会釈や落ち葉踏む                  作者:大隅陽子

4点句   息災を先ずは感謝の年の暮                 作者: 岡添守男

3点句   冬ざれの船で下りし最上川               作者:川崎辰雄

3点句   マフラーをぐるぐるにして東口             作者:佐藤久美子

3点句   幼子の両手を包む息白し                   作者:原田由紀子

★3点句以上の句を掲載しています。 一人1句のみ。

 

自薦句は以下の通りです。(何れも得点の入っている句の中で得点の高い方です)

                           

   公園の高き時計や白き息                  田中とき子

   閉塞(そらさむく)一片の冰心(ひょうしん)玉壺に在り       東島正樹

    ラインあり新酒届くと絵文字つき              前田一郎

   赤よりは好みの黄色冬紅葉                  三ツ堀哲宗     

 

来年1月はお休みになります。

2月の兼題は【春浅し または【海苔(岩海苔なども可)】どちらかを1句、計3句をご提出ください。

 

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

立木

 

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12月俳句会のご案内

2024年11月27日 11時15分35秒 | 俳句会

年末が近づいてまいりましたが皆様お変わりございませんか?

12月の俳句会は通信俳句、12月12日(木)が提出期限です。

兼題は【冬ざれ または【息白し(白息)】の二つからどちらか一つを選び

兼題最低一句を含む三句をご提出ください。

 

スケジュールは

12月12日(木)提出  メールで立木まで 

12月13日(金)選句依頼

12月16日(月)選句提出期限

 

今年最後の俳句会です。よろしくお願いします。

寒さ厳しき折、どうぞお健やかにお過ごしください。

初めての方もご遠慮なく投句して下さい。qqht6cr9k@mist.ocn.ne.jp

 

立木記

 

 

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11月俳句会例会ご報告

2024年11月11日 22時15分15秒 | 俳句会

11月9日通信俳句の選句を行いました。12名分36句です。

 

高得点句及び作者名は以下の通りです。 

点句 「閉店」の文字は達筆秋の暮れ     作者:吉仲洋子

6点句 いそいそと鍋の支度や冬隣り      作者;原田由紀子

5点句  秋雨やようやく燗の沁みる晩          作者:前田一郎

5点句 針の穴糸は通らず小夜時雨         作者:三ツ堀哲宗

4点句 終電やテールランプの小夜時雨       作者:岡添守男  

3点句 冬ひより家具組み立てる新事務所      作者:稲垣庸子

★3点句以上の句を掲載しています。 

 

自薦句は以下の通りです。(何れも得点の入っている句です)

                           

瀬戸内の三橋見上ぐ秋澄めり        大隅陽子

木枯らしや耐えた柿の実ひとりぼち     川崎辰雄

冬隣りラーメン店の長い列           立木欣吾

家計簿と日記と手帳文化の日          田中とき子

山の水紅葉の色を流しけり         寺山愁治

庭園に集まる同窓(とも)や秋かおる    東島正樹

 

 

なお、12月も通信俳句。12月12日が提出期限です。

兼題は【冬ざれ または【息白し(白息)】。どちらか一つを一句、計三句をご提出ください。

今年最後の俳句会です。その次の1月はお休みになります。 

初心者やまだ俳句をやったことのない方歓迎です。  世話役立木までご連絡ください。

 

立木記

 

 

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11月俳句会のご案内

2024年10月27日 06時45分44秒 | 俳句会

日ごとに秋が深まりつつありますが皆様お変わりございませんか?

11月の俳句会は通信俳句、11月7日(木)が提出期限です。

兼題は「襟巻(マフラー)」「凩(木枯らし)」の二つからどちらか一つを選び

兼題最低一句を含む三句をご提出ください。

 

スケジュールは

11月7日(木)提出  メールで立木まで 

11月8日(金)選句依頼

11月11日(月)選句提出期限

 

以上よろしくお願いします。

10/27現在、3名ご提出いただいています。

 

なお、11月19日に事務所が現在の関内から東神奈川に移転する予定です。

新しい事務所が落ち着いた来年の2月に皆さんで顔合わせできる機会を

設けたいと考えています。

 

※俳句会は横浜稲門会の皆様からの投句を受け付けています。試しに俳句をやってみたい、

という方も是非、世話役 立木までご連絡ください。(qqht6cr9k@mist.ocn.ne.jp) 

 

立木記

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10月俳句会ご報告

2024年10月13日 17時51分01秒 | 俳句会

10月12日通信俳句を行いました。10名分30句です。

 

高得点句及び作者名は以下の通りです。 

点句 寛解を告げるメールや秋澄めり 作者:岡添守男

5点句  秋澄みて甲斐の山々空近し    作者:立木欣吾

4点句 名月や車窓の闇を回りけり      作者;前田一郎

4点句 鬼ヤンマ去りて水辺の余白かな      作者:三ツ堀哲宗  

3点句 どんぐりを拾わなくなる背を見つめ  作者:原田由紀子

3点句 秋澄むや受話器の向こう猫の声         作者:田中とき子

★3点句以上の句を掲載しています。 

自薦句は以下の通りです。(何れも得点の入った句です)

街角で見上げる先は金木犀          稲垣庸子

長雨の過ぎし青空秋澄みぬ          大隅陽子

思い出は唇寄せたあのリンゴ          川崎辰雄

秋気澄むコロナもいつか季語になる       K.S

 

 

なお、11月は通信俳句。11月7日が提出期限です。兼題は【襟巻(マフラー) または凩(木枯らし)。どちらか一つを一句、計三句をご提出ください。

季節が夏から秋、冬へと移り変わりが早くて体が追いついていきません。どうか体調など崩されませんように。 

入会ご希望の方はご遠慮なく電話またはメールでお知らせ下さい。

立木記

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10月俳句会例会のご案内

2024年09月30日 09時21分04秒 | 俳句会

日ごとに爽やかで過ごしやすい季節になってきました。

さて10月の俳句会はメールによる通信俳句、10月10日(木)が提出期限です。

兼題は「秋澄む」「林檎(りんご)」の二つからどちらか一つを選び

兼題最低一句を含み全部で三句を世話人立木までご提出ください。。

 

スケジュールは

10月10日(木)提出  メールで立木まで 

10月11日(金)選句依頼

10月14日(月)選句提出期限

 

以上よろしくお願いします。

 

新しい事務所が落ち着いた来年の二月に皆さんで顔合わせできる機会を

設けたいと考えています。

季節の変わり目ですので、体調を崩しませんよう御身おいといください。

 

※俳句会はメールによる投稿で参加者全員が選句を行います。

比較的時間的な拘束が少なく、俳句のルールも難しいものはありません。

俳句をあまり知らない方も気軽な気持ちで俳句会に入会していただければと存じます。

記:立木【メールアドレス:qqht6cr9k@mist.ocn.ne.jp】

 

 

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9月俳句会ご報告

2024年09月16日 21時00分58秒 | 俳句会

皆様

 

9月14日 俳句会では2ヶ月ぶりに通信俳句を行いました。12名分36句です。暑い中、作句、選句にご協力をいただきありがとうございました。高得点句及び作者名は以下の通りです。 

8点句  爽けしや門を開けたる武家屋敷  作者:田中とき子

5点句  デコピンの駆けて爽やか始球式  作者:岡添守男

5点句  抜歯後の帰路の残暑のなお強し 作者:三ツ堀哲宗  

4点句  爽やかに風も色づくツーリング   作者:寺山愁治  

4点句  米坂線廃線跡のすすき道     作者:稲垣庸子

3点句  秋晴れは昨日の憂さを忘れ去り  作者:立木欣吾

3点句  いつまでの暑さに応ふ夜半の虫 作者:原田由紀子

3点句  九回のまだ去れぬ夏声満てり   作者:前田一郎

★3点句以上の句を掲載しています。今回は特定の句に選句が集中していました。 

自薦句は以下の通りです。(何れも得点の入った句です)

バス停のすき間に咲くや草の花   大隅陽子

爽やかに旅行の先は上高地      川崎辰雄

鼻ぺちゃんこにして食べる西瓜かな K.S

殷殷と炎熱散ず雷雨来る         東島正樹

 

なお、10月は通信俳句。10月10日が提出期限です。兼題は(秋澄む または林檎(りんご)。どちらか一つを一句、計三句をご提出ください。

まだ暑さが続くようです。皆様お体お大事に。 

俳句会は入会を歓迎します。いつでもお申し出ください。qqht6cr9k@mist.ocn.ne.jp 立木まで

 

世話人 立木

 

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9月俳句会のお知らせ

2024年08月27日 13時20分04秒 | 俳句会

俳句会の皆様

 

台風が近づいているせいか雨が降ったりカンカン照りだったりで

落ち着かないお天気ですがお元気でお過ごしでしょうか?

 

さて、9月は通信俳句、皆様からメールで俳句をご提出い

ただきますが、9月12日(木)が提出期限です。

兼題は「爽やか(さやけし、さやか)」「秋扇(あきおうぎ、しゅうせん)」の

二つからどちらか一つを選び兼題最低一句を含む三句をご提出くだ

さい。他の二句の季語は自由です。

スケジュールは

9月12日(木)提出  メールで立木まで 

9月13日(金)選句依頼

9月16日(月)選句提出期限

 

以上よろしくお願いします。

初めて俳句をやってみたいという方も遊び気分で一度参加してみませんか?

応募、問い合わせは世話人立木まで(qqht6cr9k@mist.ocn.ne.jp)

 

立木記

 

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俳句会7月例会ご報告

2024年07月16日 09時16分46秒 | 俳句会

7月13日 俳句会7月例会を通信俳句で行いました。12名分36句で選句を行いました。暑い中、作句、選句にご協力をいただきありがとうございました。

高得点句及び作者名は以下の通りです。 

5点句  廃屋の夏草ぬっと生きてをり        作者:立木欣吾

4点句  麻服の背中の皺がちょっと粋     作者:佐藤久美子

4点句  昼寝より覚めて夢より覚めやらず 作者:吉仲洋子

3点句  余白多き友よりの文半夏生       作者:三ツ堀哲宗  

 

自薦句は以下の通りです。(何れも得点の入った句です)

梅雨晴れやヨット眺めるテラス席    大隅陽子

駄々っ子も顔は仏の昼寝時          岡添守男

宝くじ喜び束の間昼寝醒め             川崎辰雄 

昼寝かなぴーぴーと鳴るガスコンロ    田中とき子

蜜蜂や上り電車の窓に這う        寺山愁治

闇に消ゆ夜汽車を包む天の川       原田由紀子

昼寝猫気付かれぬよう横に沿い      東島正樹

香水のハンディファンのもらい風   前田一郎

 

なお、8月の句会は夏休みでお休みになります。

9月の兼題は8月になりましたらメールでお知らせします。

 

 

 立木記

 

 

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6月俳句会ご報告

2024年06月08日 20時29分14秒 | 俳句会

6月8日 俳句会6月例会を行い、欠席投句を含む、11名分33句で選句を行いました。高得点句及び作者名は以下の通りです。 

4点句   梅雨空や暇もて余す万歩計 作者:岡添守男 

3点句  雨蛙遠くに見ゆる街白し  作者:立木欣吾

2点句  満開のどくだみ咲きて人住まず 作者:大隅陽子

     夏ツバメ見守る駅に里帰り 作者:原田由紀子   

               薫風や寺の池には跳ねる鯉  作者:三ツ堀哲宗

    梅雨寒や母眠る夜具確かむる 作者:吉仲洋子

 

自薦句は以下の通りです。(得点の入った句です)

白十字土手のドクダミひっそりと    川崎辰雄 

人間の何か悲しく梅雨に入る     sk

勝利の応援団長滝の汗        田中とき子

腕まくりうどんすすりて夏来たる   東島正樹

なお、7月は通信俳句で行います。

兼題は「昼寝」「半夏」のどちらかを1句を含め計3句を7月11日(木)までに世話役立木までメールでお送りください。

なお、新会員を随時募集しています。希望の方は立木までお問い合わせください。090-6276-1402

 (立木記)

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5月俳句会ご報告

2024年05月12日 19時54分24秒 | 俳句会

5月12日 、5月例会を通信句会の形式で行い、9名が3句投句して合計27句を9名で

各自4句選句しました。

お忙しい中、投句、選句にご協力いただきありがとうございました。

 

高得点及び作者名は以下の通りです。選評はありません。

 

5点句

 

初鰹ならば飛び切り土佐の酒        岡添守男

※補足 岡添さんの「少子化の波ひたひたと鯉幟」も4点句でした。

 

4点句

 

新品の杖を誘なう若葉かな        原田由紀子

 

3点句

 

老人の街に泳ぐや鯉のぼり        大隅陽子

 

雪渓の絵文字現れ若葉燃ゆ             川崎辰雄

 

 

自薦句(何れも選句された句です)

 

山門のきざはし走る蜥蜴かな     KS

夏めくや歓声響くスタジアム     立木欣吾

夏めくや子供の国の広き空        田中とき子

七旬の友送りし日若葉萌え              東島正樹

夏めくや鎌倉宮の樹木映えて               三ツ堀哲宗  

 

 

6月の兼題は「どくだみ」「梅雨」です。どちらか最低一句は

この兼題を選び、計3句提出して下さい。

久しぶりに稲門会事務所で6月8日(土)午後1時から行います。

 

立木記

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5月俳句会例会のご案内

2024年04月25日 12時06分48秒 | 俳句会

5月俳句会例会のご案内

 

5月俳句会は通信句会形式で行います。パソコンやスマホなどから世話人まで作成いただいた句、3句をメールでお送りください。なお、3句の内1句は兼題<夏めく><若葉>からお選びください。

 

日程は次のとおりです。

①5月9日(木)までに世話人まで送信

②5月10日(金)世話人から句が集まり次第、投句された皆様に無記名で全句を送信

③投句された方は5月13日(月)までに選句をして世話人まで送信

④5月13日以降世話人は集計して皆様にフィードバックする

 

6月以降については、皆様からのご意見を参考にしながら、事務所で集まってやる句会と通信句会のそれぞれの良いところを生かしながら活動していく予定です。

 

俳句会では新しい会員の方を募集しています。俳句会の方は世話人を含め、入会時に俳句の経験があった方は多くなく、一から始めている方もいらっしゃいます。5・7・5というわずか17文字の中に季語を入れるというルールはありますが、季節や自然に親しみ、短い文字数の中に人々の思いを感じる楽しさがあります。

関心のある方は世話人までお知らせ下さい。会費は無料です。

 

世話人 立木欣吾 たつききんご

メールアドレス  qqht6cr9k@mist.ocn.ne.jp

電話番号     090-6276—1402

 

立木記

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4月俳句会のご報告

2024年04月17日 07時14分04秒 | 俳句会

4月13日 に4月例会を通信句会の形式で行い、10名が3句投句して合計30句。10名で選句(1人4句選、お一方はは3句選)を行いました。良句が多かったのか、投句された30句のうち8割の句が選句されました。投句、選句にご協力いただきありがとうございました。

 

高得点及び作者名は以下の通りです。選評はありません。

 

3点句

ポクポクと木魚突きたし花月夜      三ツ堀哲宗

 

3点句

名水の豆腐土産に木の芽風        吉仲洋子

 

3点句

坂を転ぶ子らの笑顔や花の下       田中とき子

 

 

自薦句(何れも選句された句)

 

遠山へ遅き桜に導かれ           庸子 

初摘みのきのめの香り刺痛し        陽子

銀嶺を遠目に配し木の芽晴                         岡添守男

木の芽萌え学童共の通学路               川崎辰雄

花冷えや余白の多き文届く          立木欣吾

花冷えにはやる心を諌められ           原田由紀子

花盛り 古里訪ふて 旧姿あり             東島正樹

 

立木記

 

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3月俳句会報告

2024年03月12日 15時48分29秒 | 俳句会

3 月9日 俳句会3月例会を通信句会の形式で行い、9名が3句投句して合計27句。9名で選句(一人4句選)を行いました。

高得点及び作者名は以下の通りです。

選評及び作句コメントは、代表世話人の小板橋泰山(俳人協会会員・全国結社「万象」同人)が担当。

 

5点句

春乗せてお散歩カーの園児過ぐ 作者名:立木欣吾

(選評)

春の穏やかな朝、大型のベビーカーに乗って広い公園にでも向かう保育園児の集団と、作者はすれ違ったのだろうか。園児達のはしゃぐ声がたいそう賑やかである。

私も経験があるが、こういった光景に遭遇した方も多いだろう。

春は温暖な花の季節、一年の花とも言える明るい、喜びに満ちた季節である。作者はこの光景を上手く切り取って表現した。

 

4点句

病院の午後の静寂鳥曇    作者名:小板橋泰山

(作者コメント)

病院に入院した時期に作句。病院の朝は早い。早朝から昼食時間まで、検温、血圧、血糖値、採血など何しろ慌ただしい。さらにCTやMRI検査も入る。

そんな一日、昼食時間の後に静かな時間が訪れる。入院期間中の少し落ち着く時間であった。しかし、またすぐ後には血圧測定、採血などが再開されて、医師や看護師は運ばれてきた新しい患者の治療に忙殺されていくのである。

季語の鳥曇とは、鴨や鴈など渡り鳥が北に帰っていく頃の曇天の曇のことである。

 

3点句

水温む流路を探す被災川  作者名:吉仲洋子

(選評)

今年の1月初めに能登半島で震災があり、多くの災害をもたらした。2か月程が経過するも、復興の遅れが起きているという。その遅れが原因で、最近起きた川の氾濫がひどい状況になってしまったのだろうか。一日も早い復興を祈るばかりである。

 

2点句

満開の椿に小鳥絶え間なく  作者名:大隅陽子

(選評)

木へんに春。椿の季語は、もちろん春である。薬用、食用の他に鑑賞用として日本を代表する素晴らしい花である。

椿は葉も混み合い、花もびっしりつける。こんもり茂る感じで小鳥たちには安全な場所なのだろうか。たくさんの小鳥が絶え間なく訪れる。きちんと景を観察した佳句である。

 

2点句

少年のピンクの靴やつくしんぼ (作者名)田中とき子

(選評)

つくしんぼは、田の畔、野原や土手などに自生するトクサ科の多年草の地上茎である。

郊外に家族連れでピクニックにでも行った風景か。子供のあざやかなピンク色の靴とつくしんぼの並んだ景が大変印象的である。スナップ写真のような俳句も素晴らしい。

 

2点句

水温るむ日まで揺らぎの決意かな  (作者名)原田由紀子

(選評)

春は万物に力のみなぎる芽吹きの季節であるが、昼は霞、夜は朧(おぼろ)、ゆったりとした駘蕩の気分も存在する。

春の温もりとともに、後半にさしかかった人生の様々なことを考える季節な

のかもしれない。難しい句であるが、二人の方がこの句に共感して選んでいる。

 

自薦句(得点のあった句)

水ぬるむ田んぼを後に鳥北へ  川崎辰雄

 

土筆の子みんな揃って雀色   KS

 

つくしんぼ袴取りつつ長談義  三ツ堀哲宗

 

4月も3月同様通信句会の形式を取ります。

兼題は、木の芽(このめ) 花(はな)の何れかです。

4月11日(木)までに3句メールにて立木まで提出願います。

新会員も随時募集中です。

 

記 立木

 

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俳句会2月例会ご報告

2024年02月11日 15時12分51秒 | 俳句会

 

2 月10日 俳句会2月例会を行い、欠席投句を含む、10名分30句で選句を行いました。

高得点及び作者名は以下の通りです。

選評及び作句コメントは、代表世話人の小板橋泰山(俳人協会会員・全国結社「万象」同人)が担当。

 

3点句

いいことの何もなくても梅の花

 

作者名:佐藤久美子

(選評)

上五と中七の措辞は口語調でさりげないのだが、不思議に共感を覚える人が多いのではないか。

日本でも能登半島の地震や災害が起きた。自分たちにも特別に良いことがあったわけではないのだが、つつがなく1年過ごして今年もきれいな梅の花に会うことが出来た。

季語の梅の花が効いていると思う。原産地中国で2500年以上の栽培の歴史を有する梅の花。春に他の木に先駆けて花を開くので、「春告草」の別名もあるという。

 

3点句

裏山の切られ見知らぬ春が来る

 

作者名:吉仲洋子

(選評)

自宅の裏山が削られ緑が消えた。今も住宅地周辺の再開発は続いており、作者と同じような経験をされた方も多いと思う。作者も今まで慣れ親しんできた景色の変貌に戸惑い、寂しさも感じたのだろう。春を迎える、住まいの周辺の景を上手く切り取って描いた佳句である。

 

3点句

掘り起こし手に確かむる春の土

 

(作者名)

小板橋泰山

 

(作句コメント)

庭の南東のレンガで仕切った花壇。毎年草花やミニトマトなどの野菜も育てていわゆるガーデニングを楽しんでいる。本格的な春はまだ先ではあるが、花壇の土を掘り起こして準備を始める。土の感触を確かめながら、土をほぐしていく。読者も、春を迎える喜びを感じることが出来る俳句である。

2点句

 

春を追うクラリネットで吹く曲は  作者名 川崎辰雄

 

下萌えを見よや輪島の朝市よ    作者名 原田由紀子

 

立春や八方よけの場所探し     作者名 三ツ堀哲宗

 

自薦句

 四年ぶり押入れ奥の雛飾る     稲垣庸子

 夕餉時に春雷ひびく無言かな    陽子

 元日や家屋倒壊告げる声      田中とき子

 下萌えもいまだ知恵の輪解けぬまま 立木欣吾

   

なお、3月例会は投句のみです。3句を作成し、3月7日(木)までに世話人立木まで送信して下さい。兼題は「水温む」または「土筆」で3句の内1句は兼題から選んで下さい。提出された句が揃った3月8日(金)、世話人は各句に付番し、作成された皆さんに送り、皆さんは選句して世話人に送り返して下さい。集計し、代表世話人が講評して皆さんにフィードバックします。

 

立木記

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