言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

それでも円安を支持しますか?

2013-02-19 20:59:34 | 言いたいことは何だ

2013年02月19日



それでも円安を支持しますか?



『製造コストの大半を占める鉄スクラップの価格は円安で輸出が増えて国内は品薄状態になり、最近3ヶ月で3割も上昇している。
この水準が長く続けば大手にとって来期(この4月以降)、大幅な減益要因になりかねない。』

これは今日の日経新聞に掲載された記事からの一文ですが、日本に欠かせない産業である電炉業界が円安で企業存亡の危機に立たされているのです。

「電炉業界は約40社。2012年の粗鋼生産量は2492万トンと全体の23%。1980年代の約30%から縮小基調が続くが、日本には欠かせない産業だ。
国内で発生する年間3300万トンのスクラップの8割を鉄筋やH型鋼などに再生する。
電炉業界が経営危機や廃業に追い込まれれば地場の建設業者への高品質の鋼材供給が難しくなる。
そのシナリオは現実味を増している』


電炉業界大手は以下の通りです。

東京製鉄 売り上げ 1600億円 従業員 1014名
大和工業 売り上げ 1600億円 従業員 1850名
共英製鉄 売り上げ 1300億円 従業員 1313名
合同製鉄 売り上げ 1300億円 従業員 1175名
中山製鋼 売り上げ 1700億円 従業員 1522名

全て潰しても売り上げで7500億円、従業員で7,000人もいない産業と政府が思っているのかも知れませんが、
末端の下請け、孫請けまで入れれば、数万人規模の失業者が生まれます。

合同製鉄の社長が『未来が見えない。早く店じまい(廃業)した方が従業員のためかも』と述べる今の状況は異常ですが、このような声は『円安バンザイ』という声に消されて誰にも届きません。

合同製鉄は有利子負債が320億円で利益剰余金が400億円ありますので、今廃業して従業員に退職金を払う力はまだありますが、円安等で赤字に陥れば、その原資も消えてしまうことになり、経営者はこの先赤字になるのであれば、余裕のあるうちに廃業しようと思っても当然となります。

円安で泣いている産業や畜産農家等を生み出して、輸出産業だけを見る今の政府は本当に国民のための政府でしょうか?

勿論、国民が選挙で選んだ政府であり、文句など言えないのでしょうが、気が付けば円安で産業基盤がガタガタになり、失業者があふれ、まともな製品がなくなり、まともな仕事が出来なくなりましても誰も文句は言えません。

http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/


最新の画像もっと見る

コメントを投稿