言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

①週刊朝日より、小沢一郎を嫌いな人も読めば分かる政治の話

2013-05-30 22:46:16 | 言いたいことは何だ
① 小沢一郎を嫌いな人も読めば分かる政治の話。
 

週刊朝日 201367日号配信掲載) 2013529()配信
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/asahi-20130529-01/1.htm
 

「平和主義という日本国憲法の理念を変えることは革命にあたる。
だから変えることはできないんだ」。
「先に手続きを変えようとするのはあべこべだ」。
小沢一郎・生活の党代表は、インタビューで憲法改正に意欲を燃やす安倍首相をコテンパンにやっつけた。
「次の総選挙で再び政権交代だ」。政界に新たな嵐を呼ぶか。
 
──橋下徹・日本維新の会共同代表は現在、逆風の中にありますが、橋下さんには当初、官僚政治の閉塞(へいそく)状況を打ち破ってくれるのではないかという期待がありましたね。
 
小沢 そう、そう。統治の機構を変えるんだと、僕が20年前から言っていたのと同じ言葉を使ってしゃべり始めたんだね。官僚支配から政治主導に統治の機構を根本的に変える、という掛け声だったんだ。
だけど、そのわりにはだんだん自民党と同じになってきてしまいました。
しかも、ウルトラ右的な体質がだんだん出てきちゃった。本音が出てきたみたいな。
 
──そうですね。
小沢 今度の橋下さんの(従軍慰安婦問題などの)発言で、維新人気っていうのはまったくなくなっちゃうんじゃないかな。
 
──橋下さんは自民党と共同で憲法96条を変えようという考えです。
小沢 政治姿勢の面から言うと、自民党と同じような思想、発想、体質が具体的に表れてきたのではないかと思います。憲法の問題もTPP(環太平洋経済連携協定)の問題も消費税の問題も、もはや自民党と一緒でしょう。
 
──では、安倍晋三首相が強い意欲を見せる96条改正についてはどう考えますか。
小沢 手続きを変えるところから入っていくというのは、まさにあべこべな話です。
そこを変えやすくして、じゃあどのように憲法を変えるんだというしっかりとした理念、ビジョン、青写真がまったく見えてこない。
ただただ変えやすくするために発議要件を全議員の3分の2から2分の1にということでしょう。
3分の2という要件は憲法の中で他の問題についてもいくつかあります。
地方議会でも、民間でもいっぱいあるんです、3分の2というのは。
 
──なるほど。
小沢 ほかにもいっぱい使われる3分の2なのに、一番大事な憲法改正だけを2分の1にしちゃうというのはおかしい。
真正面の議論とは思えない。
だから安倍さんでも橋下さんでも誰でもいいけど、憲法を変えたいのならまずはここをこうしたいと言ってくれなければ。ところがそれがない。
 
──憲法改正の発議には国会議員の3分の2が必要だというのは、世界各国でも多いんですよね。
小沢 多いですよ。憲法は大事な最高法規だから特にそれだけ慎重にしようということですね。
 
──そういうことですね。
小沢 うん。そして、自民党の草案なるものを見たら、変えようとしているのは主として9条だけなんですね。
国防軍を持つということだけであって、あとはほとんど変わっていない。
これでは、憲法全体の基本の理念や原則をどのようにしようとしているのかが見えてきません。
僕は9条の修正・加筆をするのに頭から反対しているわけではないが、基本の理念がわからないと、まやかしか、いかさまみたいな話になる。
平和主義の理念
変えるのは革命
──9条は、平和主義という今の憲法の基本理念のひとつですよね。
小沢 そうそう。国民主権、基本的人権の尊重、国際協調と並んで、平和主義が今の憲法の四つの基本理念であり、原理です。だから、これを変えるということはまったく新しい憲法をつくるということと同じになるんです。
憲法の理念を変えるということは、一種の革命です。
だから、憲法の理念を変えることはできないんです。
たとえ百歩譲っても、じゃあ新しい憲法をどのような理念でどのようにするんだということを明確にしなければなりません。
自民党案を見ても、それがまったくない。
 
──その自民党が、今度の参議院選挙で大勝しそうな情勢だと言われますが、どうしてこういう状況になってしまったのでしょうか。
小沢 4年前の夏に、慎重な日本人としては清水の舞台から飛び降りるような決定をしたわけですね、政権交代という。
それだけにやっぱり、民主党に対する期待はずれ、その反動というものはすごく大きかったと思う。
去年の暮れの総選挙では自民党の得票数は前回と変わらなかったのに、与党で3分の2の議席を取った。
小選挙区制だからですが。国民は別に積極的な自民党支持ではないんです。
だけど、民主党があまりにも期待はずれだったことと、それに代わる受け皿が結局できないままに選挙に突入しちゃったということでこうなってしまいました。
 
──せっかく政権交代したのに、民主党はどうして失敗してしまったのですか。
小沢 やはりまったく経験がなかったこと。
だから、よくわからなかったのでしょう、国の仕組みや財政の状況や。
だから役人の言うとおり、ウン、ウンという話になっちゃう。
自分で何かやろうと思えば責任を取らなければいけないから、言うとおりになっちゃったということです。
 
──そうですか。
小沢 それでまあ、じゃあ、お前何してたんだと、こう言われるんですけども。
僕は鳩山(由紀夫)さんから、「あなたはもう党務に専念して、政府の政策決定については干渉しないでください」と宣告されたから、まあしょうがない。
だから別に逃げるわけでも何でもないけれども、僕は関与できない立場になっちゃって、「はい、党務をやります」ということになったわけです。
小選挙区で容易
3年後の再逆転
──なるほど。2010年9月の民主党代表選で元首相の菅直人さんと戦ったとき、沖縄の普天間飛行場の辺野古(へのこ)移設に絡んで「沖縄や米国とよく話し合って」と演説されました。どういう意味だったのでしょうか。
小沢 「県外、国外」とはまた別次元ですが、沖縄のあの海をこれ以上埋め立てるっていう発想は、僕はとんでもないことだと思います。
ましてあそこは白いジュゴンの最北棲息地であって、きれいなサンゴ礁の海ですから。沖縄の資産であるとともに日本の大事な大事な自然資産です。
これはもう、僕は絶対反対ですね。
 
──本当ですね。
小沢 あんなきれいな海を。何考えてるんだっていうことです。
世界遺産みたいなものですよ。
 それでどうするかっていう話ですが、米軍の軍事戦略は今や、第一線部隊はもう前線におく必要がない、引き揚げようということなんです。
 
だから海兵隊も事実上、グアム島やハワイのほうに引き揚げてます。
またドイツをはじめヨーロッパからも撤退している。
だから沖縄には要らないんです、海兵隊の実戦部隊は。
 
沖縄と周辺海域に防衛の空白が出るとしたら、それは日本がやるべき話なんです、日本の領土ですから。
 
アメリカにおんぶしているということがおかしな話です。
もうひとつ違うレベルからの話をすると、アメリカはアジア全体を睨(にら)んでの指揮命令系統とその関連施設は沖縄に残したいと考えているかもしれません。
それは必要だと思う。
だけど辺野古に大きな飛行場は必要ないし、普天間も僕は要らないと思います。
 
②へ続く・・・



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