TPP 砂糖関税交渉せず 米国の身勝手さ露呈 (2012年08月18日)
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米国政府が、オーストラリアと締結済みの自由貿易協定(FTA)で関税撤廃の除外扱いとした砂糖について、環太平洋連携協定(TPP)交渉では再交渉をしない方針を明らかにした。米通商代表部(USTR)高官が国内での講演で明言した。他国には原則として全品目の関税撤廃を求めながら、自国は例外を確保するという米国の身勝手な交渉姿勢が露呈した格好だ。
USTRのシャロン・ボマー代表補が8日、米アイダホ州で開かれた国際甘味料シンポジウムでの講演で述べた。主催した米国砂糖連盟によると、同代表補は、FTA発効済みの国とは関税について交渉しない考えを表明。「オーストラリアと関税問題でさらに議論するつもりはない」と強調し、会場から拍手喝采が起きたという。
米国は、低関税輸入枠(関税割り当て)を設けて砂糖の輸入を制限。2005年に発効した米豪FTAでも砂糖は除外扱いとした。オーストラリアは、TPP交渉の中で再交渉と市場開放を求めているが、米国は応じる姿勢を示していない。
一方でTPP交渉の事前協議で米国は日本に、「全品目を(自由化交渉の)テーブルに乗せる用意がなければ参加させない」との考えを表明。農業の重要品目の扱いについては「関税撤廃から除外するのではなく、関税撤廃までの期間を長く取ることで配慮する」との方針を伝えていたことが明らかになっている。
米国が砂糖で示した方針は、締結済みのFTAで例外扱いとした品目が対象。日本は米国やオーストラリアなどの農業大国とFTAを結んでいないため該当せず、日本の重要品目の例外扱いにつながるわけではない。
同代表補の発言は、11月に大統領選挙を控え、現政権の実績をアピールする狙いがあるとみられる。
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米国政府が、オーストラリアと締結済みの自由貿易協定(FTA)で関税撤廃の除外扱いとした砂糖について、環太平洋連携協定(TPP)交渉では再交渉をしない方針を明らかにした。米通商代表部(USTR)高官が国内での講演で明言した。他国には原則として全品目の関税撤廃を求めながら、自国は例外を確保するという米国の身勝手な交渉姿勢が露呈した格好だ。
USTRのシャロン・ボマー代表補が8日、米アイダホ州で開かれた国際甘味料シンポジウムでの講演で述べた。主催した米国砂糖連盟によると、同代表補は、FTA発効済みの国とは関税について交渉しない考えを表明。「オーストラリアと関税問題でさらに議論するつもりはない」と強調し、会場から拍手喝采が起きたという。
米国は、低関税輸入枠(関税割り当て)を設けて砂糖の輸入を制限。2005年に発効した米豪FTAでも砂糖は除外扱いとした。オーストラリアは、TPP交渉の中で再交渉と市場開放を求めているが、米国は応じる姿勢を示していない。
一方でTPP交渉の事前協議で米国は日本に、「全品目を(自由化交渉の)テーブルに乗せる用意がなければ参加させない」との考えを表明。農業の重要品目の扱いについては「関税撤廃から除外するのではなく、関税撤廃までの期間を長く取ることで配慮する」との方針を伝えていたことが明らかになっている。
米国が砂糖で示した方針は、締結済みのFTAで例外扱いとした品目が対象。日本は米国やオーストラリアなどの農業大国とFTAを結んでいないため該当せず、日本の重要品目の例外扱いにつながるわけではない。
同代表補の発言は、11月に大統領選挙を控え、現政権の実績をアピールする狙いがあるとみられる。