天木直人ブログより~
ロシアの対ウクライナ政策を批判した坂田駐ウクライナ大使
=========================================================
驚くべき記事を見つけた。
きょう3月6日の産経新聞に坂田東一駐ウクライナ日本大使によるロシア批判の記事が掲載されていた。
すなわちクリミア半島の実効支配を強めるロシアについて
「国際的な約束を破り、世界の安保秩序を脅かしている」
と指摘した上で、
日本は親欧米路線に舵を切ったウクライナ改革を支援すべきだと
産経新聞との会見で語ったという。
さらにロシアのウクライナ政策について次のように批判した。
ロシア系住民保護にしてもまずは外交で解決を目指すべきで、
それをやらずしていきなり軍による圧力を強めるという常識を超えた行動は理由が何であれ、認められるものではない・・・
国連憲章を含め国際的な約束ごとを破り、
それに挑む
ロシアの行動は世界の安全保障秩序を大きく揺るがしている・・・今後の世界秩序に負の遺産を与える」と。
これはまさしく米国が言っていることだ。
欧州主要国が同調していることだ。
そしてそれは正論である。
本来の日本ならばこの方向で欧米と完全に一致していたはずだ。
しかしプーチン大統領との信頼関係を壊したくないという配慮から、欧米と一線を画そうとしているのが安倍首相である。
この坂田大使の発言は、プーチンを激怒させるだろう。
プーチン大統領のご機嫌を損なわないように腐心してきた安倍首相の努力をぶち壊すことになる。
反対したり批判したりする者に対し、すぐに怒り、それを口に出す安倍首相が、
この坂田大使のロシア批判を知って怒らないはずはない。
果たして坂田大使の更迭問題に発展していくのだろうか。
もしそうならなければ、安倍首相自身もまたプーチンとの心中を避けて、欧米との協力を重視する方向に舵を切ったということである。
安倍首相とのプーチン大統領との「信頼関係」とか「良好な関係」というのは、しょせんその程度の関係だったということである。
果たして産経新聞が報じたこの坂田大使の発言はどう展開していくのだろうか。
目が離せない(了)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます