花日和

恋ひわび しばしも寝ばや 夢のうちに 見ゆれば逢ひぬ 見ねば忘れぬ

狼牙悲哀

2012年02月02日 | 映画
前回お取り寄せしたもう1枚...呉京さん初監督作品の 《 狼牙 》 を観ました

最初に感想を言うのもナンですが...結末が切なくて...ずっと引きずってます...


内容を全く知らないまま中文字幕のみで鑑賞したので...

まだちょっと細かい部分で理解できてない所があるかも知れませんが...そこんトコはご容赦を...


最初のシーンは、いきなりたくさんのおかずを前に、山盛りご飯を5杯平らげてるところからでした



「吃飽了」と言いながらも、食べ続ける呉京@阿布...(よく食べる男みたいです)

食堂の女将(姉?)に「蕃茄炒蛋」(トマトの玉子炒め)に醤油が入ってないとか文句言いつつも完食~

私...こういうよく食べる男子は好きです(笑)

この後...阿布は、古びた廟に潜んでいたマフィアのボスを殺し...その首を持ち去ります...

(この時点では彼の素性は不明...なぜボスの首を取ったのかも不明...)


翌日...台風が近づいていて船が欠航...島から出る事が出来なくなった阿布は

ひょんな事から木から落ちた警察官のオナゴ暁禾(Celina Jade)を助け...

暁禾が腹ペコな阿布を連れて行った食堂で、偶然居合わせた指名手配犯3人と格闘になり...

2人で2m以上はありそうな大男たちと闘って撃退

(しっかり自分の見せ場を作ってます(笑) 呉京監督 グッジョブ


凶悪犯逮捕に協力したという事で、阿布も成り行きで警察に一緒に行く事になりますが...

阿布は前日に人を一人殺しているのです... そして...その首はバッグの中に...


離島の小さな警察では、今までになかった凶悪犯逮捕に阿布をすっかりヒーロー扱い

お茶で乾杯したり...泊まる所を探してもらったり...ついにはみんなでご飯を一緒に食べる事に...



ひとりだけデカイお茶碗...ってかどんぶり飯です(笑)



バカ食いしてみんなのおかずが無くなり(笑)「蕃茄炒蛋」を見事な中華鍋振りで作る阿布...

(呉京さんが食材を切る所からホントに作ってます...手慣れてます...スゴイ 食べたい(笑))

好きな暁禾の前で、阿布にことごとくオイシイ所を持ってかれて面白くない泰山...



この後、焼きもちを焼いた泰山にコーヒーをぶっかけられて、シャワーを浴びる事になるんですが...

いやん 色っぽいじゃないの (呉京監督...オナゴへのサービスですか?(笑))



でも...その背中には...今までいったいどんな修羅場をくぐってきたのか... の痕が...



この傷痕を見ると、相当ヤバイ橋をいくつも渡って来たらしい雰囲気です...

でも...暁禾を援けたり...破れた服を自分で繕ったり(笑)...指名手配犯を捕まえたり...

たくさん食べたり(笑)...警察のみんなに蕃茄炒蛋を作ってあげたり...

どこかいつも淋しげだけど...警察でも堂々としていて全然悪い人とは思えません

(マフィアのボスを殺した事にも深い理由がありそう...)

警察署の屋上で格闘技を教え合う暁禾と阿布...お互いに惹かれあってる感じでちょっといいムードに...


翌日...ボスの妻に 「阿布を殺って首を取り返せ」 と命令された大勢の手下と...

首なし死体を発見した警察とで小さな離島は大騒ぎになりますが...

その包囲網をくぐり抜け香港に戻った阿布は、ボスの妻に暁禾が人質に取られた事を知り...

大雨の中...たった一人で敵地に乗り込みます...(敵...多過ぎです... )



そして...この後100人の敵軍団と壮絶な死闘を繰り広げる事に...

(余談ですが...当時このシーンの事を 「マト○ックスをパクった」 とか言われたんだそうです...

でも...あっちはCGですけど...こっちは本当に身体張ってますから と...監督の名誉の為に言いたいです)


散々殴られ...蹴られ...屋上からも落ち...もうボロボロで血だらけになりながらも...

阿布はたった一人で100人の黒服軍団を倒します...でも...そこにボスの妻が持つ日本刀が...



暁禾を庇って日本刀で刺された呉京@阿布の最期のセリフが...もう...切なくて悲しくて...

「昨天...是我...一生中...最...開心的一天...也是我...生日...」

暁禾と出会い...優しくされたり...一緒にご飯食をべたり...格闘技を教えあったり...



暁禾の誕生日のお祝いで...偶然同じ日が誕生日だった自分も祝ってもらった気分になったり...

そんな、なんでもない事が今まで生きて来た中で一番楽しかったなんて...

この人は今までどれだけ孤独な人生を過ごしてきたんだろう...と考えたら涙が止まらなくなって...

いまだに思い出してはウルウルしています...

(ボスの頭を取ったのは...かつてボスに誘拐され、首を切って殺された恩人(妻?)に報いる為でした...)


最初は「呉京初監督作品なんだよな~」と思いながら観ていましたが...

観てるうちにいつしか惹き込まれ...そんな事は忘れて観入って...泣きながら観ていました

もっと多額の製作費をかけてるのに...ハッキリ言ってつまらなかった

《 ○○○○○ 》 とか... 《 ○○○・××・△△△△ 》 とか... (...とても言えねぇ~ )よりも...

ずっとずっと面白かったです

(中国語がほとんどわからないのにこれだけ感情移入出来たんだから...呉京監督大成功です


そうそう...友情出演でK1(方力申 アレックス・フォン)とコン先生(鄭中基 ロナルド・チェン)も出ていました

(カンフーサイボーグつながりでしょうか?)



(この作品で、方力申の素顔(笑)を初めてちゃんと見ましたが...あどけなくてカワイイ (おい))


呉京監督...公開当時(2008年)のインタビューで

「予算が少なくて苦労したけど...あと2本くらい映画を撮りたい」って言ってたけど...

そろそろもう1本どうですか?(笑)...もちろん自分主演で

最初から最後まで出ずっぱりで カッコいい見せ場たっぷりで 素晴らしい蹴り技炸裂で

なんだったら古装でもいいんですけど...どうか最後死なないヤツを(爆)

ぜひ近いうちに実現するよう...楽しみにお待ちしてます~
コメント (2)
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