ビジネスで接点を持つO氏は、道東(北海道東部)の出身だ。
そんなO氏は、自らの父親について語ってくれるが、おいらはその半分くらいは自身のことではないかと睨んでいる。
そんな彼の父親談は、こんなことだ。
◆ヒグマや広域暴力団にも引かない
父親はマタギだ。
ヒグマやシカを撃つことを生業とする。
用いるのは水平2連発の猟銃だ。
だが、常に初弾しか発射しない、初弾が命中するからだ。
父親は言う、初弾を外せば次弾は絶対に当たらない。
狙って撃った初弾が当たらねば、あせって撃った次弾が当たるはずがないのだ。
だから、常に一発勝負だ。
そんな街に広域暴力団事務所ができて、0氏に傘下に入るようにとの話があった。
O氏は断った。
組長以下の面々はO氏の恐ろしさを知っている。
体重200KGを越えるヒグマとの勝負は、2mに近づいてからだ。
そこでヒグマが咆哮と共に前足を振り上げるその瞬間の静止状態にヒグマの眉間を狙って銃を撃つのだ。
そんな技術と肝は、なまはんかな暴力団にはない。
経済的な理由もあるのだろうが、結果的にその事務所は撤退した。
すごい奴です。