矢嶋武弘・Takehiroの部屋

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日一日の命

五月の歌(Mailied・ゲーテの詩)

2024年11月24日 13時44分28秒 | 詩、その他

若き日のゲーテ

ドイツの大詩人・ゲーテが満21歳のころに作った詩。青春の恋心と自然の情景がこれほど見事に融合した詩は滅多にない。そして、生きる喜びを高らかに謳っているのだ。大好きな詩である。 訳者は大山定一氏で少し古い印象を受けるが、そのまま載せておこう。

『自然はうつくしく われに燃え 太陽はかがやき 野辺はわらう
小枝に咲きみつる 花々 しげみを洩るる 鳥のこえ
わが胸にわく よろこび おお 大地よ 太陽よ おお 幸福よ 愉悦よ
恋よ 恋よ 片岡の 朝雲の あかねさす うるわしさ
よみがえる 野面に 立ちこめし むらさきの 靄(もや)のいろ
少女よ 少女よ ひとえに われは愛す 黒き汝(なれ)が瞳を
汝(なれ)もまた われを愛するかな
揚げ雲雀の 歌と空を 朝ごとの花の 微風を 愛するがごとく
われは あたたかき血もて 汝(なれ)を愛す 
われに 青春と歓喜と あたらしき歌と 舞踏をおくるもの 
とこしえに 汝(なれ)は幸なれかし ひたすら われを愛しつつ』

人文書院刊行の「ゲーテ全集1・詩集」より引用


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