先週で今年の全日程を終えた「パレス公演」。3年目となった今年は、こっちがびっくりするくらいの大盛況ぶりで、パレスの大広間が狭く感じました。「間近で見る!」が売りのハズでしたが、お客さんが多すぎて、こちらから客席に入っていけない状態。
すぐに効果が出たわけではなく、地道な活動の結果と感じています。大きな歴史を残したわけじゃないですが、感慨深いものがあるんで、ちょっと振り返ってみたいと思います。
1年目。おそらく冬場の客足が遠のく季節に、何かせんにゃあいけん!との思いがあったのだと思います。パレスの支配人さんから依頼があり、1、2月の毎週公演を行う運びとなりました。
冬場は神楽オフシーズン。正直言うと、ちょっとゆっくりしたいなーという季節です。
春~夏は毎週練習、秋は毎週公演の状態で、週末をゆっくり過ごすことが無い生活。
個人的には「何かしら地域のお役に立てれば」の思いでの出演でした。
おそらく主催のパレス側も初年度は手探りの状態だったでしょう。
お客さんはそんなに入らず、団体さんが入らない時は、観に来てくれた従業員さんを入れても10人ちょっとの回もありました。
寂しくもありますが、それでも観てくれた方は本当に喜んでくれて、終わった後の衣装試着などでは子ども達も大はしゃぎ!お客さんと触れ合えるという意味でも、普段の公演とは違った楽しさを感じますね。
そして2年目。
パレスも、ラジオ等での宣伝を頑張ってくれ、お客さんも次第に増えてきたように感じました。
上沼田神楽を応援してくれるおじさまの登場などで、大広間の周囲も写真等で賑わってきています。
そして3年目の今年。
パレスさんも、テレビ等で積極的にPR。1月最初の週にはNHK。その後も、山口県の民放などが取材に訪れたということで、再三に渡りお茶の間にパレス×神楽の図が流れたようです。
これを観た人から問い合わせが殺到したらしく、柳井や田布施、下関から、なぜか遠くは滋賀、関東から観に、泊まりに来たお客さんもいるとか!
冬のこの時期にも関わらず、パレスは満室の日が何回かあったとか。
神楽団員も本番という舞台で練習になり、さらに存在や伝承を発信できる。
お客さんも喜んでくれ、周辺への何かしらの観光効果にも繋がる。
パレスも温泉や宿泊、食事で利益が上がり、宣伝にもなる。
過疎化が進む地域で、上沼田・向峠あわせて30人ちょっとの人間が夕方から数時間頑張ることでも、何かしらできるもんだなーと実感しています。もちろん、パレスさんの宣伝、接客のおかげですが。
で、何回も書きますが、関西や関東の方からも、「この神楽を観たい!」の思いでわざわざ来てくれる。それだけ、この神楽というものに魅力が込められているんだなと実感しています。
見た目だけでなく、太鼓、鉦、笛といった日本古来からの楽器の音色にも良さ、懐かしさを感じているのでしょうか。
来年以降もしっかりと期待に応えられるよう、更に鍛錬を積む所存でありますので、引き続きご支援願います。