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定吉七(セブン)は丁稚の番号

2009-06-16 06:29:51 | 本と雑誌

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本の紹介は良いとして、エエ歳してこんなんばっかりしか読んでないと思われると、ちと辛いものがあるのでございますが・・・・(^^; まま、さておき・・・本日は東郷隆氏の"定吉七(セブン)は丁稚の番号"であります。 大阪商工会議所所属の殺人丁稚 定吉七番が"全ての関西人の食卓に納豆を!"をスローガンに関西経済界破壊をもくろむ関東の悪の組織NATTO相手に繰り広げる、わらいあり笑いあり嗤いありのスパイ小説であります。 いえね、表紙を見ると、つい買い気が削がれそうになりますが、この小説実に良く出来ておりまして、冒頭に収録されております"ドクター不好(プーハオ)"をイアン・フレミング著 井上一夫訳の"ドクター・ノー"と読み比べてみますと言うと、言葉が大阪弁に代わって配役は日本人(Mは千成屋宗右衛門、Qは鱧切り久作・・・って、そんな名前のヤツは今時おらんやろ!)になってはいるものの、ものの見事に文体までソックリ!で、今手許に本がありませんので人様のサイトからの引用でありますが冒頭の部分・・・

イアン・フレミング版・・・6時きっかり、夕日はブルーマウンテン連山の彼方に最後の黄色い夕映えを残して沈んだ。紫色の影が波のようにリッチモンド通りを覆い、通りに面した家々の庭でこおろぎや雨蛙が泣き声をたてはじめる。

東郷隆版・・・・・五時二十八分、夕日は逗子マリーナの彼方へ最後の夕映えを残していやいやながら沈んでいった。鎌倉シネマの緞帳にも似た紫色の影が静かに横須賀線を覆い、買い物に行きそびれた主婦たちを相手に鮮魚商が最期の売り声を張り上げはじめる。  

・・・ね!可笑しいでしょ?この調子で武器(ペストルではおまへん、出刃包丁だす)選びのシーンやら何やら徹底的に茶化しまくっておるのであります。ただ惜しむらくはこの"ドクター不好"以外はここまで徹底的にはパロってないのでありますが、まあ少なくとも雰囲気だけは007シリーズにクリソツでございまして、大人しく黙って静かには読ませてくれないのでありますよ。 で、一作目が当たりましたので本家と同様シリーズ化されまして"ロッポンギから愛をこめて"、"角(カド)のロワイヤル"、"ゴールドういろう"、"太閤殿下の定吉七番"とたて続けに発表されたのでありますが、当初計画されておりました"黄金算盤を持つ男"は結局刊行されず終い・・・是非どんな話の展開になるのか読んでみたいものでございますな~。

さてこのシリーズ、文庫版の初版が昭和60年4月25日で第四冊目の"太閤殿下の定吉七番"の初版が昭和63年10月10日でございますが、平成6年の1月から6月にかけて表紙のデザインを一新して再販されましたので探せば古書店に一冊や二冊は在庫が眠ってるハズ・・・・これまた機会がございましたら御一読を!!

(さ~て、明日は何を紹介・・・・ってまだ続けるんかい!爆)

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唐獅子株式会社

2009-06-15 10:13:35 | 本と雑誌

Photo_3 本日はネタもないので、懐かしい本の話題でも・・・そう、小林 信彦氏の名著(?)"唐獅子株式会社"であります。

唐獅子株式会社と申しますと、かの横山やっさん主演の映画を思い出される方も多いかと思いますが、やはり文句なしにオモロイのはこちらの原作・・・・広域暴力団"須磨組"系で大阪ミナミに本拠を構えます"二階堂組"に籍を置く主人公 不死身のテツこと黒田哲夫が、はやりもん・新しもん好きの須磨組の大親分の思いつきに翻弄されて、同じく二階堂組に属するお笑い芸人でもあるダーク荒巻(映画では彼が主役で横山やっさんが演じてました)、今時(ったって70年代後半ですが・・・w)の若者の典型であるところの原田とともに繰り広げますドタバタ喜劇のオムニバス。 全10話からなり1978年~1979年に世に出た作品でございますゆえ、全編にちりばめられております当時の若者文化や芸能、歌謡曲、ヒット映画から世相までの徹底的なパロディは、’70~’80に青春時代を過ごした方以上の年齢でないと理解するのは難しそうで、文庫版の筒井康隆氏による懇切丁寧なあとがきを参照にしても笑いのツボが何処にあるのやら半分以上理解不能かもしれませんが、単純に話の筋を追いかけるだけでも十分に面白い短編集だと思いますね。

で、ざくっと目次を記しておきますと・・・

第一話 唐獅子株式会社

第二話 唐獅子放送協会

第三話 唐獅子生活革命

第四話 唐獅子意識革命

第五話 唐獅子映画産業

第六話 唐獅子惑星戦争

第七話 唐獅子探偵群像

第八話 唐獅子暗殺指令

第九話 唐獅子脱出作戦

第十話 唐獅子超人伝説

・・・という内容で、一話・二話は世代に関係なく笑えるお話、六話、十話は映画(スターウォーズのエピⅣとスーパーマンね!)を見てから読むと死ぬほど笑える作品となっております。私は81年に新潮社から出た文庫版と同じく文庫版の続編"唐獅子源氏物語"を持っている(いた?)のでありますが、"~株式会社"の方は人に貸したが運の尽き・・・未だに手許に帰って来ておらず、たまに無性に読みたくなるんでありますが・・・・古本屋を探してもなかなか見つけられないんですよね~。(^^; 

まあ、コレを読んだから生き様が変るとか生と死に真っ向から向き合うとかそんな大層な本ではございませんが・・・どういうボケをかましたら関西人に受けるのかとか真っ当な大阪弁(小林信彦氏は関西人じゃないのによくもまあ・・・と感心致しますですよ!)とはどんな物かぐらいはご理解いただけるかも・・・・もし何か読む機会がございましたら是非!ご一読をお勧めいたしますです。

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ついに来ました!!

2009-03-17 06:28:32 | 本と雑誌

一昨日の日曜日、2日遅れでAM誌を購入しようと、実家での用事のあと毎度ご用達の阪急園田駅前のダイハン(本屋さんね!)に立ち寄ったのですが・・・・何と早くも売り切れていたのか書棚に一冊も・・・・・無い! 先月のMG誌といいアートボックスの雑誌は最近ご近所では馬鹿売れしてるみたいですね~。まま、記事を書かせて頂いたりしておりますので人気があるのは喜ばしい限りなのではありますが、こう毎回入手難では困ったものでございます。(^_^;) で、仕方なく自宅を通り過ぎ伊丹方面に車を進めまして、猪名寺のTSUTAYAで一冊だけ売れ残っていたのを何とか確保してまいりました。(←しかし・・・なんちゅうローカルな・・・・・爆)

で、昨日書きました“ワルキューレ”の映画が始まるまでじっくり読んでおったのでありますが、記事の内容はさておき(ったって、何も詰まらないって言う意味じゃありません。大変楽しく拝読させて頂いたんですが・・・(^_^;))、広告ページで“アッ!”と驚く新製品の案内が!!! なんと、かのローデンから先日のレジキャストに引き続き1/35のロールス・ロイス シルバーゴーストの装甲車が今度はプラキットで発売されるんでございますね!!!

先に発売されたレジキャストのレジンキットは凄く気になっていたんですが、如何せん高価でございますのでテンプレート用に購入するには流石にちょっと・・・・と思っておりましただけに、私にとっては超朗報。ディスクホイールの1920年型モデルだそうでありますが、な~に、どうせフルスクラッチするんでございますからスポークホイールでなくたって一向に気になどなりませんですよ・・・要は本体寸法さえ正確ならテンプレートとしてはちゃんと立派に役に立つんですから。v(^ ^) これで前々から内定はしておりましたが、ようやく次回作が本決まりになりましたね!まずはめでたしめでたし・・・・。

しかし何ですな、中華メーカーの怒涛の新製品ラッシュのせいで人気の独軍車輌もさすがにいい加減出尽くした感があるのか、伊軍車輌とかWWⅠ物とか今まで日の目をみなかった隙間にようやく日の光が差し込んできたような・・・・ホント、良い時代になったものでございまする!!

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これ欲しい・・・

2009-03-05 17:36:00 | 本と雑誌
想定外の雪のおかげで、予定していた仕事を全て消化できるのか危ういところでございましたが、一昨日・昨日と天候不順にもめげず走り倒しまして何とかリカバリー完了。本日は当初の予定通りの行程をこなすだけでしたので心持ちのんびりモードでございました・・・と言う事で久々の模型ネタでございますが・・・w。

さて、今月のMG誌は人気があります様で発売日の三日後には近所の書店は軒並み完売、出張に出てからも少し大きい書店を見つけては探しておりましたが売切れ続出でございまして、昨日ようやく郊外型の大型書店で一冊だけ残ってたヨレヨレのを無事(?)ゲットして参りました。(^^;

で、昨晩ホテルでパラパラ拾い読みしてみますと言うと・・・う~みゅ、ナルホド!内容を見て納得。特集のカーモデルは勿論、宮崎駿監督の新連載やらMSVコンテストやらPOOH熊谷さんのバルキリーやら、戦車者の私にも十分読み応えのある内容でございます。(車種に興味がなくて本命の戦車に反応しにくいのはちょっと残念ですが(^-^;)

でもって今回モーレツに興味を引かれましたのが・・・・田宮のイタレリニュース。(←コラコラ!)なんでも1/35の魚雷艇シリーズでドイツのS100型が出るそうな・・・船に興味はあっても、大きいサイズで1/350じゃ手(目?)の出しようが無かったんですが、大きさはともかく、これならディティールアップはいつもと同じ・・・・定額給付金が出たら買っちゃおうかなぁ!などと思わず妄想してしまいましたとさ!!


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凄く気になってたんですが・・・

2009-01-19 09:00:33 | 本と雑誌

先日来、金属フェチの私めにとっては非常に気になるCMがテレビで放映されておりまして・・・・そうです、デアゴスチーニのC-62に続く金属模型第二弾 『週刊 天体模型 太陽系をつくる』でございますよ。

何やら中世の錬金術師か魔法使いが使っていそうなメカメカしい天体模型でしかも真鍮製、さらにキットですからパーツから作らねばならないなんて面倒も一切無し・・・・こりゃSdkfz4/1の息抜きにもってこいやないの!ってことで、昨日家内の買い物に付き合いがてらAM誌を購入しに行った書店で内容を確認したところ・・・・・・

う~ん・・・微妙! 確かに真鍮製ではあるのですがハンダ付けとかの工程が無いせいか、妙な金色メッキが施されててピッカピカ、考えていた質感には・・・・ほど遠いんですよね~。(^_^;)  地金のままじゃすぐに錆びちゃって普通のお客様相手には具合が悪いのは良くよく解かるのではありますが、何もここまでピカピカにしなくても・・・・ちょっと古っぽくクスミを入れるとかヘアライン仕上げにするとか、もっとそれらしい仕上げ方はあったでしょうに・・・・・何だか凄く残念でありますよ。 

まま、仕上げぐらいメッキを剥がして再加工すれば良いっていうもんではありますが、パーツが結構でっかいだけにそんなに手をかけてちゃ“ちょいと息抜きに・・・・”ってわけには行きませんもんね!ってことで、やっぱりスルーする事に致しました。 ・・・と言いつつ・・・・金色の誘惑でCM観るたびにやっぱり・・・・気になるのよね~!早くCM終了しないかしら。(^_^;)(←コラコラ!)

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