ポケットの中で映画を温めて

今までに観た昔の映画を振り返ったり、最近の映画の感想も。欲張って本や音楽、その他も。

『悪魔の発明』を観て

2023年07月09日 | 1950年代映画(外国)
DVDで『悪魔の発明』(カレル・ゼマン監督、1958年)を観た。

科学者のトマ・ロック教授とその助手アールは、新型爆弾の開発をしていた。
しかし、完成まであとわずかなところで、彼らは何者かによって拉致されてしまう。

事件の黒幕は大富豪のダルティガス伯爵。
彼はロックの開発した爆弾を使って世界征服の野望を燃やす。
ロックに爆弾の完成を急がせるダルティガス。
一方、監禁されていたアールは世界中にSOSを発信するのだが・・・
(DVDパッケージより)

ロック教授の助手アールの冒険談として、物語は進む。
場所は、大西洋航路にあるダルティガス伯爵の根拠地である死火山バックカップ島。
ここにロック教授とアールが拉致されてくる。
相手は伯爵のほかに、海底都市の設計者の科学者セルコと船長スペードたち。

伯爵たちは、所有する潜水艦によって南大西洋で最大の商船アメリアを撃沈する。
そして大破し海底に沈んだアメリアから財宝を運び出す。

片や、偉大な発明が悪魔の手に渡るのを阻止しようとするアール。
幽閉されている小屋から、早く世界に知らせようと手紙を書いて気球を飛ばす。
と、言うように話は進んでいく。

この作品は、チェコ・アニメの三大巨匠のひとりカレル・ゼマンがジュール・ヴェルヌの原作を
ストップモーションアニメ、切り絵、銅板画、実写を合成して作り上げた特撮冒険SF映画という謳い文句のしろもの。

確かに実写とアニメ、銅板画が見事に溶け込んでいて仮想空間というより、もっと現実感により近いと錯覚したりする。
今は冷静にそのような感想を述べたりしているが、例えばこの作品を10代前半に観たのならば、
そのインパクトにより後々まで私に何らかの形で影響を与えた作品だったのではないかと思える。
そんな貴重な体験を今回のDVDで得たりした。

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