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詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

「夏暦」53号

2021-07-18 13:20:24 | 短歌情報

「夏暦(かれき)」53号 発行者:王 紅花
年三回刊の個人誌である。
表紙の絵は松平修文「沼」素描。
見開き全4頁。

「帰らずと」30首王紅花が見開きに
4頁には高橋愁の王紅花歌集『窓を打つ蝶』の書評の前半が
高橋氏の個人誌「叙番外」290号から転載されている。


「帰らずと」王紅花より。

きみと行きし高原の写真 今見れば沼は底知れぬ黒さよ
笹薮に半ば埋もれて白樺の倒木白し人のごとしも










 

『冬雷2020作品年鑑』

2021-07-18 13:00:05 | 短歌情報


冬雷2020作品年鑑・自選合同歌集
2021.7.15発行 編集発行人:大山敏夫

全437頁の大冊である。
「冬雷」の全作品を整理してまとめ、
簡易保存するのが当初の目的であったという。
それを作者自選を含めた上で全作品を掲載する
一大アンソロジーとなった。
その4冊目である。

印刷の世界でもデジタルの技術が発達し、
それを十二分に活用してこその成果であろう。
しかし、ここにたどり着くまでにはデータファイルの管理が
重要で、おそらくそのファイル作りはアナログである。
デジタルだから容易にできるだろう・・・というのは
大きな勘違いであることは書いておきたい。

目に留まった作品をいくつか。

カイツブリの若鳥らしく丸みある体ふんはり葦洲を巡る 水谷慶一朗
白鷺の細首寒くさびしげに刈田を漁る冬はもうすぐ  井上菅子
朝の駐車場には夏うぐいす急ぎの用に立ち去りがたし 矢野 操