冬雷2020作品年鑑・自選合同歌集
2021.7.15発行 編集発行人:大山敏夫
全437頁の大冊である。
「冬雷」の全作品を整理してまとめ、
簡易保存するのが当初の目的であったという。
それを作者自選を含めた上で全作品を掲載する
一大アンソロジーとなった。
その4冊目である。
印刷の世界でもデジタルの技術が発達し、
それを十二分に活用してこその成果であろう。
しかし、ここにたどり着くまでにはデータファイルの管理が
重要で、おそらくそのファイル作りはアナログである。
デジタルだから容易にできるだろう・・・というのは
大きな勘違いであることは書いておきたい。
目に留まった作品をいくつか。
カイツブリの若鳥らしく丸みある体ふんはり葦洲を巡る 水谷慶一朗
白鷺の細首寒くさびしげに刈田を漁る冬はもうすぐ 井上菅子
朝の駐車場には夏うぐいす急ぎの用に立ち去りがたし 矢野 操