いじめの問題が社会問題化している。
いじめと虐待の話はあまり取上げたくない問題だが、今日は意を決して取上げて見た。
文部科学大臣あてにいじめを苦に自殺予告文が送付されて耳目を集めた。
これはこれまで手をこまねいていた、官庁や教育委員会や学校に衝撃を与えた。
朝日新聞の一面に著名人のいじめをやめる様に、自殺を思い止まる様にとの呼びかけるコラムがある。
その中にいじめをした中学生が高校生になった時にいじめられる側に変わった例。在日コリアンのタレントが、在日コリア系の学校でいじめられて苦しんだ話。帰国子女が海外の学校でいじめられ、帰国して更に学校でいじめを受けたが耐えた話が印象に残っている。
概して自分だけの殻に閉じ篭らずに、両親や教師に思い切って打明け相談する事を進めている。
仲間の内で自分の味方をしてくれた友人と力を合わせていじめを止めさせた例も紹介された。
思い切って親が子供の環境を変えて転校で乗切った話まであった。
ところがである今朝の朝日新聞の「声」欄にとんでもない投書が紹介されている。
「いじめ自殺は仕返しのため」と題した18歳の高校生の投書だ。
要約するといじめ自殺は「いじめからの逃避」と世間は喧伝するがいじめ自殺は「いじめた人に対する仕返し」だと主張する。
いじめた側はいじめられた人が受けた暴力や屈辱を思い至る事なくのうのうと生きていく。
それを思うと自殺と言ふ手段で、自分達の犯した行為の重さを先生や警察に追及されて一生背負う事で苦しむ事になる。そして手を拱いていた教師達が辞職に追い込まれる。
自殺と言ふ行為で自分の命と引き換えにいじめた側に苦しみを与えたい。今の世の中でいじめを止めさせるのは自殺しか無いのではないかと主張する。
しかし小生はいじめを受けたが故の自殺は、やはり現実からの逃避だと思うのだ。
子供達が発する信号を、どんな些細な信号をも受ける態勢が親に教師にそして仲間達にあれば、いじめは止められると思うのだ。
若い投稿者が自殺をも止むなしと考える事に同調者が現れる世の中ではあってならないと思うのだが。どうだろうか?