日本人の苗字は、何時頃から付いていたのでしょうか。
文献によると、どうも平安時代に、公家の間で付けられたようですね。
ただ、藤原の姓だけは、親族が全国に広がり、二字の姓の上か下に
藤を残し、後一字はその土地の、シンボル的な事象を当てたようで、
藤田・藤森・藤川とか、後藤・佐藤・加藤など、枚挙に暇が有りません。
やがて、武家社会にも苗字帯刀が、ステータスとなって普及していきます。
武家社会にあっては、商人の一部で、正しいことのみで稼いだか、
悪にたけていたかはわかりませんが、お金をつぎ込んで、
苗字帯刀を許されたものもいたようですね。
一般平民は、明治五年ころだったと思いますが、政府から苗字を
名乗ることが、義務付けられます。
しかし、苗字に何のステータスも覚えない平民は、届は出しますが、
苗字に、誇りや夢や希望などを託すなどせずに、ただ住んでいるところの、
地名であったり、総称であったり、その他結構マイナーな苗字を、
付けているものもあるようですね。
平民が、御上の命令だからと、公式文書には、面倒な苗字を使って
いたというだけの状態は、戦後まで続きました。
実生活では、三本松の茂吉さんの三男坊とか、四軒屋の大工の、
七郎さんの長女のお華ちゃんなどと、苗字を使わなくても、
共通の話題に乗せられていたわけです。
前回、浅田さんと深田さんの話をしましたが、浅井さんと深井さんとは、
何が違うのでしょうか。
井戸を掘るとき、丘の上に掘るには、地下の水脈をよく知らないと、
掘っても掘っても水が出ないことになります。
ダウンタウンなら、大体どこを掘っても、水は湧いてきます。
これは、誰でも分りますが、高井さんはどうですか。
深い井戸はイメージできますが、高い井戸とは、何を対象に言うのでしょうね。
中央道を走っていると、上高井戸と下高井戸と言う、地名に気が付きます。
井戸の櫓を高くしても意味ないですしね。
こんな疑問符で、この項を閉めたいと思います。