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何とも奇妙な日本人の苗字(其の三)

2020年03月04日 | うんちく小ネタ

日本人の苗字は、何時頃から付いていたのでしょうか。

文献によると、どうも平安時代に、公家の間で付けられたようですね。

ただ、藤原の姓だけは、親族が全国に広がり、二字の姓の上か下に

藤を残し、後一字はその土地の、シンボル的な事象を当てたようで、

藤田・藤森・藤川とか、後藤・佐藤・加藤など、枚挙に暇が有りません。

やがて、武家社会にも苗字帯刀が、ステータスとなって普及していきます。

武家社会にあっては、商人の一部で、正しいことのみで稼いだか、

悪にたけていたかはわかりませんが、お金をつぎ込んで、

苗字帯刀を許されたものもいたようですね。

 

 

一般平民は、明治五年ころだったと思いますが、政府から苗字を

名乗ることが、義務付けられます。

しかし、苗字に何のステータスも覚えない平民は、届は出しますが、

苗字に、誇りや夢や希望などを託すなどせずに、ただ住んでいるところの、

地名であったり、総称であったり、その他結構マイナーな苗字を、

付けているものもあるようですね。

 

 

平民が、御上の命令だからと、公式文書には、面倒な苗字を使って

いたというだけの状態は、戦後まで続きました。

実生活では、三本松の茂吉さんの三男坊とか、四軒屋の大工の、

七郎さんの長女のお華ちゃんなどと、苗字を使わなくても、

共通の話題に乗せられていたわけです。

 

 

前回、浅田さんと深田さんの話をしましたが、浅井さんと深井さんとは、

何が違うのでしょうか。

井戸を掘るとき、丘の上に掘るには、地下の水脈をよく知らないと、

掘っても掘っても水が出ないことになります。

ダウンタウンなら、大体どこを掘っても、水は湧いてきます。

これは、誰でも分りますが、高井さんはどうですか。

深い井戸はイメージできますが、高い井戸とは、何を対象に言うのでしょうね。

中央道を走っていると、上高井戸と下高井戸と言う、地名に気が付きます。

井戸の櫓を高くしても意味ないですしね。

こんな疑問符で、この項を閉めたいと思います。