もう五十年も昔の話ですが、中学生の少年が
五月の安い実を利用して、一人で東京に遊びに来ました。
東京について、右も左も判らず、うろうろしていると、
「おい坊主、お上りさん丸出しで、うろうろしていると、
悪い奴に身包み剝がされるぞ」
そのおじさんに、コーヒーをご馳走になりながら、
「将来東京の学校に入り、東京で働きたいので、
下見に来ました。来れば何とかなると、確かな情報も持たず、
来てしまいました」
その親切なおじさんに、T大の五月祭(文化祭相当)を、
見てくるように勧められ、一生に一度赤門からてか、
T大へ入りました。
勧められて、行ってみました。
この絵は当時を思い出して、書いたものですが、
一番印象に残っている、発表でした。
日本は石油が採れず、殆ど輸入しているわけですが、
原油を効率的に輸送することは、日本経済にとって、
大きな利益になるわけですね。
輸送するのはタンカーと言って、油送専用の船で
運びます。
T大の発案は、「オイルタンクと船を分離して、
若し沈没などの危険な時は、このオイルタンクを
切り離して、船員の命を守る」
「タンクは、完全に水宙に有るので、波だ、の抵抗が無い」
と説明していました。
この時は、さすがT大だ、頭良いなと感心しましたね。
しかし、その後私も東京の高校に入り、ヒョンなことから、
大手企業の造船部の、船長と知り会い、この発案には
避けられない大きな欠陥があることを知るのです。
続きは次回で・・・
皆さんも、想像を巡らせてみてください。