一番バッターは、【剣客商売】です。
藤田主水は、時代劇では、主役を張り、専ら仕事人役でしたが、
ここでは、剣客というより、一見元気な隠居老人の体かな。
この剣客商売では、ど田舎で交通機関は川船が頼り、
妻は、自分の娘ほどの歳の差の、押しかけ女房小林綾子。
この取り合わせが実に楽しい。
おしんを演じた子役の女の子かと、つくづく眺めてしまいます。
息子は、やはり剣客で、少し離れてはいるが川筋に住んでいる。
近隣のトラブルの調停役も、剣の道を通して解決しているが、
テンポも良いし、歯切れも良いですよ。
写真は準備してなくて申し訳ありませんが、
料理茶屋の芽衣子さん、貫禄と渋い演技は、
一服の清涼剤といったところかな。
中村吉右衛門の【切り捨て御免】は、鬼のような形相で、
悪の一団を切る姿は、迫力があります。
一般の時代劇では、特権を与えられた、【火付け盗賊改め方】
は、悪玉を使って、悪の限りを尽くし、町民を苦しめている、
という筋書ですが、このストーリーでは、町民を守って、
活躍してくれますね。
悪を切る鬼の形相と、この対比が見事でいね。
この脇役の存在も、しゃべり方とか表情が、私は好きですねえ。