十月十七日は終日冷たい雨でした
翌朝見ますと南アルプスは初冠雪です
昨年よりは五日早く又一昨年よりは一週間早いのです
いやですね過ごすいやすい季節が短くなっている
本堂前の梅の古木についていますしのぶが黄葉を始めました
はらはらと一枚一枚落としてゆく姿からは冬の到来を予感させられます
古寺に灯のともりたる黄葉かな 正岡子規
この地区の名産であります「りんご」 が
まるで紅葉をした木の葉のごとくにびっしりとなって豊作の様です
私達は台風や大雨に見舞われることなくこの季節を迎えることが出来ました
たいへんにありがたいことです
この菊は「舞子」と言うそうです
昨年さつきさんからいただきました盆栽菊の
鉢をお返しするときに出ていた若芽を一月の寒い時に植えておきました
ダメでもともと思ったのですが全部無事に育って花咲く時を迎えました
寒さ暑さに耐えた花と思えばなおいとおしくなります
菊は義母が大好きでしたのでさっそく一枝を仏様にお供えしました
思わぬ菊畑が出来ました
野菊の季節です
「のこんぎく」と「りゅうのうぎく」です
庭に咲く花のさいごかもしれません
羽をボロボロにした豹門著がマツムシソウに蜜を求めてくる姿には
世の逆らえない儚さを感じます
そうです一七日のあの日からコウロギの声が聞けなくなりました
多くの方々にとって特別であったこの年、次々と押し寄せる情報の変化心までせかされてしまいます
けれども今日と言う日は二度と廻って来ないのです
時には庭に咲く小さな花に心を寄せてみる
何事も無い毎日こそが豊かで味わい深いと改めて思わせられます